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2018.07.24 (Tue)

最後に・・・(通販案内)

おはようございます。
今日の午前0時より
サークル誌最終号の通販予約が始まりました。

最後って、なんか感慨深いモノです。
ホント寂しくなります。

で、私の方も
ある方に感化されて、最後にまたオフ本を出すことにしました。
やっぱり途中まで作りかけているのは気持ち悪いなぁ~と。

それで、
サークル誌と一緒の通販にさせていただきました。



未来は何処に・完成


【タイトル】 未来は何処に
【発行人・発行日】 瓔悠(サークル名「遥か悠遠の朱空へ」)
            2015.03.15 初版
            2018.08.15 再販
【概要】 本文モノクロ50P・小説・A5版
【内容】 夕鈴が王宮から消えた。
      それはある理由からの事だった。
      二人の未来は、何処に行くのか? そしてその未来は正しいものなのか?
      臨時妃時代の、切ない恋の物語です。

2015年3月 春コミ プチオンリーの際のイベントで
委託販売したモノを今回予約販売限定で
再販致します。

400円

【サンプル】

私なりのけりのつけ方がしたかった。だから誰にも邪魔なんてさせない。
例え、それが……私が唯一愛した人であっても。

「お世話になりました、さようなら」
 夕鈴は零れてきた一滴の涙を見られない様に、深々と頭を垂れて一礼を施した。
これで…私が私でいられるのに、どうして滴が頬を伝うの?まだ未練があるの?
自問自答しても答えなんて出るはずもなく、夕鈴は『これでいい』と無理矢理思い込むことにした。
「夕鈴…僕を置いていくの?」
 切なげに揺れる紅い瞳が、夕鈴を凝視している。
「はい、陛下」
「どうして?」
「もう借金も全て返済しましたから…それに、偽のお妃様を演じるのに疲れてしまったんです」
「じゃあ、本物の妃に…僕の花嫁に「陛下…私は、陛下に相応しくないから、駄目ですよ」」
「夕鈴、それは僕が決める事であって君が決める事ではないんだよ、だから…」
 そう言って、そっと夕鈴の腕に手を伸ばしてきた。でも夕鈴は自分の身体を傾けて、その手から綺麗にすり抜けた。黎翔の手が宙を彷徨うが、夕鈴は黎翔の手を取る事は出来無いと頑なに拒む。
陛下……私は陛下を心から愛しています。だからもう此処にはいられないんです。好きにならずにいられたのなら、まだ貴方のお傍にいられたのかもしれません…。でも私は陛下への想いを後悔なんてしたくないから、このままで去らせて下さい。綺麗な思い出を胸に抱いて、ただの庶民の暮らしを送るだけです。
「本当に今まで有難うございました。私、此処での事は忘れません」
夕鈴を見詰める黎翔の切なげな瞳に一瞬、決心がグラッと揺れたが夕鈴は決心が鈍らない様に一礼して荷物を小脇に抱えて走り去った。
背中に夕鈴の名を呼ぶ黎翔の声が追いかけて来たけれど、振り返る事すらしなかった。
この選択は間違えてはいない…だから許してね。私が大切にするし必ず護ってあげるから。私の奥に芽生えた小さくて大切な……命。
このまま此処にいると、否応なく政争に巻き込まれるかもしれない。そして、もしかしたら……昔の後宮の妃達の様に、宿った命が秘密裏に消されてしまう事だって有り得る。そんな事は嫌だから、私は此処から去るの……貴方と芽生えさせた大切な宝物を持って。     
後宮の門から外に出た夕鈴に、強い風が吹いてきたけれど正面を見据えて、まずは一歩力強く踏み出した。夕鈴は無我夢中で走りながら、これからの事を考えていた。
これからは私がしっかりしないといけない……と。
取り敢えずは、やっぱり家に帰る方がいい。それからこの先どうするのかを決めるけど、でも家に帰ったとしても今まで通りにはきっと暮らせない。だってこの子がお腹にいる以上……きっと周囲の好奇の目に晒される。父親がいない子どもとなると周りからは色々と詮索されるか、噂話の格好の餌食となるか…そんなところだろう。
でもそうなると、この子だけじゃなく青慎が官吏に登用された時も、もしかしたら色々と問題が起きるかもしれない。それだけは絶対にイヤ。青慎には迷惑は掛けられない……あんなにも頑張っている弟には。
 そうなると、やっぱり何処か遠くに行った方がいい…でもその方がいいの。陛下に逢えない事は分かっているからこれから先ずっと胸の痛みを抱いて暮らすよりも、いっそ遠くへ行って全てを忘れて新しい生活を始めた方が私にとっても、この子にとっても最善の道なのかもしれない。
道すがら先の事を真剣に考えて感慨に耽っており、そのせいで自分の後を密かに付けて来る人物がいたとは、夕鈴は全く気付きもしなかった。
 その人物は浩大であり……李順からの命で、夕鈴を護衛というか監視する為に遣わされていた。
そもそも今回後宮を辞した事は夕鈴の一存だったからで、李順が推し進めたわけではない。
それと言うのも膨大にあった借金は、とうの昔に完済していた。しかし黎翔が望み、夕鈴が了承していた事からバイトは継続されていたが、夕鈴が突然『後宮を辞したい、バイト妃の任を解いて欲しい』と申し入れた。
李順は夕鈴の真意を訝しんで、理由を問い詰めたが『辞めさせて欲しい』としか言わず何一つ分からなかった。だから事の真相を探る事が、浩大に課せられた第一の任務であった。
「はぁ~~全くお妃ちゃんは、どうして陛下から逃げちまうんだよ。やっとの事で想いが通じたのにさ」
 屋根を軽々と歩き、街路樹伝いで夕鈴を追う浩大は独り言ちる。浩大はその任務上、二人が結ばれた事を知っていた唯一の人物で、だからこそ夕鈴の行動には合点がいかないのだ。やるせない思いを抱えながら、浩大はヒョイとまた次の屋根に飛び移った。

「ただいま~~~」
 夕鈴は、元気良く自宅の門を開ける。久し振りの帰省なのだから、思い詰めていても仕方無いと自分の気持ちを奮起させた。
「ねっ、姉さん!どうしたの?急な帰省だけど」
「青慎!元気だった?」
「うん、僕は元気だけど……」
 何か、様子がおかしいよ……姉さん。だっていつも以上に元気だし…王宮で何あったのかな?
 青慎は疑問符が頭の中に浮かび、コクリと首を傾げる。
「姉…さん………何かあった…の?」
 言葉を詰まらせながら、静かに訊ねてみた。
「何もないけど……実は王宮のバイト辞めてきたの」
「えっ、えええぇぇぇぇ~」
 青慎は予想もしなかった返答を聞き、素っ頓狂な声をあげる。
 辞めたってどうして?上司の李翔さんと何かあって、それで居づらくなって辞めてきたのかな?
青慎は事実しか言わない夕鈴の言葉に青慎なりに理由を考えてみる。でもそれは本人にしか分からない事で…おずおずと目の前の夕鈴に声を掛ける。
「辞めたって……どうして?」
「う~ん、そうね…そう!水が合わなくなったって感じ…かな」
「水が合わない?」
「やっぱり私は庶民だから、王宮のバイトなんて肩が凝るって前々から思っていたけど、この度思い切って辞めたのよ」
「そうなんだ……」
 青慎は夕鈴の言葉を半信半疑で聞いていた。
あの責任感が人一倍強い姉が『水が合わない』如きで辞めたりするのだろうか?それにお金にもシビアで破格の給金が出る美味しい職を易々と手離すのはあり得ない様な気がする。
しかし、姉がそれ以上言わないのであれば、自分に問い詰める権利なんて無い。そう思った青慎はもう黙っておく事にした。
黙りこくる青慎に、夕鈴は優しく微笑んで宣言する。
「また働くから!青慎の塾の費用もキチンと稼ぐから心配しないで」
「僕の為ばっかりで……申し訳ないよ」
「いいのっ!青慎は将来の夢に向かって、頑張ればそれでいいのよ。私の事は心配しなくていいんだから」
 そう言うと、夕鈴は荷物を片付けるからと自室に行こうとした。
 その時、急な眩暈に襲われる。
「姉さんっ!」
 青慎が駆け寄って、倒れ込んでいく夕鈴の身体を支えた。
「大丈夫よ、ただの立ち眩みだから」
 そう言って、夕鈴は柔らかい微笑みを浮かべる。それこそ後宮で培われた妃の笑みだった。
「姉さん……」
青慎は、何だかその微笑みが物悲しそうに見えて何も言う事が出来ず、ただ夕鈴を部屋の寝台に運ぶだけだった。




想いを乗せて走り抜け・完成


【タイトル】 想いを乗せて、走り抜け
【発行人・発行日】 瓔悠(サークル名「遥か悠遠の朱空へ」)
            2018.08.15 発行
【概要】 本文モノクロ50P~60P・小説・A5版
【本文】 臨時妃設定
      王宮から追い出された夕鈴。
      それは黎翔が夕鈴を想っての事だった。
      王宮で巻き起こる事件。
      そして・・・追い出された夕鈴に降り掛かる事件に
      二人の想いは交差するのか?

ずっと、オフ本にしたかった作品を、今回は形にするべく頑張りました!!
こちらの作品は、通販予約限定販売です。

400円

【サンプル】

今、素直な気持ちを言の葉に乗せて、伝えるよ。
―――君の笑顔に会いたいんだ、だから。

          *       

それは、突然やってきた―――――。
青い空とゆっくりと流れいく雲とを、芝生で寝転んで眺めておくのが丁度良い様な穏やかな良く晴れた日の午後。
そんな平穏を切り裂くように、緊迫した表情で外窓から入って来た浩大。

「へーか、今回はマジでヤバい‼」
「……わかった」

黎翔は、その一言だけ発すると向かう所はただ一つ。
勿論、夕鈴のいる後宮で……。
颯爽と歩き出したその背中に、見送る李順はいつもの
言葉を発する事は無かった……『お早いお戻りを』とは。
黎翔は着く早々に侍女達を下げて、すぐに二人きりに。一言も発しない黎翔の堅くなった表情から、ただ事が起きたのではないと言う事くらいは夕鈴にも理解出来た。

「ゴメン、夕鈴…今からここはちょっと危険になると思うから、避難していて欲しんだ」
「避難?ここって後宮が、ですか?」
「いいや、後宮も……なんだ」
「も?」
「王宮が一番危ないけど、後宮も十分危ないと思うから」

黎翔は唇を噛める事で、悔しさを吐露していた。その様子を見た夕鈴は、ここで自分が足手纏いになっては申し訳無いとそそくさと後宮を離れる用意をし始めた。

「陛下、私は大丈夫です。心配しないで下さい。私は、帰るべき場所に帰るだけですから」

夕鈴は今出来る精一杯の笑顔を黎翔へと見せる。けれど自分では見えないが、それはきっとぎこちない笑顔だ。
私を王宮から出す位だから、今からきっと大変な事が起こるんだわ。
私がここにいて陛下の邪魔をする訳にはいけない…でも、陛下は大丈夫よね、怪我なんてしないわよね。
夕鈴は押し寄せる不安が胸一杯になる前に、一つだけ黎翔に尋ねた。

「また、会えますよね?」
「君がそう願ってくれるなら」
「陛下、何が起こっているのかは分かりませんが、怪我なんてしないで下さいね」
「ありがとう、大丈夫だよ」

黎翔が一瞬だけ見せた柔らかい表情に、夕鈴は少し安堵した。そして花が綻ぶ様な笑顔を黎翔に見せて、直ぐに自室から静かに出て行った。
その後ろ姿を唇を噛み締めながら見送る黎翔の背中には、怒りの炎がゆらりと立ち昇っていた。
そんな二人の様子を天井裏からこっそり見ていた浩大は身震いをしながら、これからの起こるであろう予想図を脳内に描いていた。
早くこの事態を収めないと黎翔の激情はあらぬところに被害を撒き散らしてしまうだろう……と。

夕鈴が去った室内に、黎翔はただ佇んでいた。誰もいない空虚な部屋。
こんな事になるとは…そう思う黎翔は、自分の不甲斐無さに頭を垂れる。そうしていると背後に見知った気配が現れた。黎翔は振り返り乗せずに、その人物に向けて声を発した。

「浩大、夕鈴は行ったか?」
「ちゃんと、門を出て通りに入るまでは見てたけど、特にヘンな奴はいなかったから大丈夫!」
「そうか………」

黎翔は柳眉一つも動かさず、ただそれだけを呟いた。
夕鈴が無事で有りさえすれば、今はそれだけでいい。

「では、取り掛かるぞ」
「了解っっ‼」

 黎翔は短く言葉を放つと腰に差した剣の柄を握り締め、信頼のおける隠密と共に大股で部屋を出たのだった。



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それでは、
どうぞ宜しくお願いいたします



瓔悠









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 |  2018.06.23(Sat) 21:43 |   |  【コメント編集】

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 |  2018.06.24(Sun) 09:12 |   |  【コメント編集】

幻想民族様

 こんにちは!!コメント有り難うございます


ご安心下さいませ
あちらの方に申し込んでおきました。

詳しい返信メールをお送りしましたので
ご確認下さいませ


瓔悠 |  2018.06.26(Tue) 17:20 |  URL |  【コメント編集】

lemonnmint 様


こんばんは!コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

詳しい事は、メールにて直接ご返事いたしますね。
そちらをお読み下さいませ。

瓔悠 |  2018.06.26(Tue) 17:31 |  URL |  【コメント編集】

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