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【交差しない道標・10】

こちらの話は特殊設定のお話になります。

下記の『彩怜シリーズ概要について』の部分をクリックして、
そちらに明記された記事をお読みの上で
お話へお進みください。
もし、その記事内容に一つでも引っ掛かる事がありましたら
そっとリターンしてくださいませ。
どうぞ 宜しくお願いいたします

彩怜シリーズ概要について



【設定】

未来設定(彩怜シリーズ) ・  オリキャラ有り ・ 原作外設定有り

【注意事項】

こちらの話は彩怜クンシリーズの最初のお話、【最奥の鍵】より
以前の話となります。
なので、陛下は全く出てきません。

更に、捏造も甚だしく。
読む方を選ぶ内容になってます。

何でもOkだとお思いのゲスト様のみ
お進みください。





僕の目の前には、この小さな村からしたら結構豪勢な一軒家があった。
ここは―――僕は知ってる。
村長さんの家だ。

「あの、ここって」
「ああ、おチビ君の母ちゃんがいるところだよ」
「ホントに?」
「まぁな、あの露店商の店主が言っていただろ」
「確かに、面白い話として出てきたね」

そう言うと、僕の隣の浩大さんは目の前の建物を伺う様な鋭い目線を向けていた。
僕はただ黙って、見ているだけ。

それにしても、この浩大さんって何者なんだろう?
母さんの知り合いってだけで、それ以上の事は何も教えてはくれない。
僕も訊くのは憚れる様な気がして、その質問は心の奥に封じている。
でも、いい。
それでも母さんを助けてくれるのだったら、浩大さんが何者でもいいんだ。

「浩大さん・・・どうやって母さんの所に乗り込むの?」
「う~~ん、今考え中」
「・・・・・・」
「母ちゃんに何かあったら、オレの首が飛ぶからな~」
「首が飛ぶ?」
「そっ、おっかない狼にね」
「浩大さんは猟師なの?」
「猟師?はぁ?ハハッ、おチビ君は面白い事言うね~。
オレは猟師じゃないよ。まぁ、言うならば・・・ある人の道具」
「道具?」
「そっ」

浩大さんは、もうそれ以上は何も言わなかった。
そして僕に手招きして、玄関の傍に植えてある植え込みの物陰に誘う。
僕と浩大さんは、そこに座り込んでひそひそ声で話す。

「さて、乗り込む方法が思い浮かんだよ。
こういう時は、裏からとか建物の隙間からとかはしない方がいいんだ。
真正面から乗り込むに限る。
オレはこの村の人間じゃあねぇから、面は割れてない。
だから、村長に話しがあって来た近隣の村の人間の振りをして玄関から入るとするよ」
「じゃあ、僕はここで待ってるの?」
「おチビ君をこのままここに置いていくのは、得策じゃないから・・・・」

浩大さんは、その場にある朝露に濡れて湿った地面の土を一つまみ掴んだ。
そしてそのまま僕の両頬に塗りたくった。
更に浩大さんは自分の被っていた頭巾を脱いでズボンに挟むと、
両手で髪の毛をわざとぐちゃぐちゃに乱す。

「よし、これでいいな」
「僕って分からない?」
「まぁな、これでおチビ君は近隣の村のやんちゃ坊主だぜ。
オレは、村の青年ってとこだな。じゃあ、行くとするか!!」
「うん!!!母さん、今行くからね」

僕は胸を張って、浩大さんの後に続いた。
浩大さんは、扉を叩く前に僕の方に振り返ってニヤッと笑った。
それだけで、僕は安心出来た。
これから起こる事を予感して―――。
そう、母さんを取り戻すんだ!

「スミマセン、村長さんは居ってかな?」

浩大さんは、声音を変えて少し訛った話し方で扉の向こうへと話し掛けた。

「はい?村長に何用で?」

中から、女の人の声が聞こえてくる。
恐らく、村長さんの所に勤めている女中さんだろう。

「へい、ここの村長さんにお願いがあって来たんじゃが、
会わせてもえらえんじゃろうか?」
「面会のご予定だったでしょうか?」
「いやぁ、どうじゃっただろうか?おいは使いなもんでな。
でも確か、おいの村の村長と話がついてる筈なんじゃが」
「分かりました、ではどうぞ」

ギィィーと音がして、扉が開く。
僕と浩大さんは、スタスタと中に入って行った。
扉の向こうには先程から対応していくれている女中さんがいた。
その先導で、玄関へと歩いて行く。
敷地内はとても静かで、そこで何が起こっているのか、全く窺い知る事は出来ない。

母さんはここに居る―――。
何となく、僕にはそんな気配が感じられる。

「あの・・・村長さんは、今手が離せないとの事で少しお待ちいただく事になると思いますが」
「あれま、そうなんじゃね。
まぁ、それは仕方なかね・・・ほんじゃ、おいは待たせてもらうとしようか」
「そうですね、応接室はコチラです」

女中さんの案内で、応接室へと招き入れられた。
こんなにあっけなく、中に通されるとは思わなかった。
応接室に通されたとなると、母さんは何処かに監禁でもされているのかもしれない。
だって、お客さんとして村長さんに呼ばれたんだとすると、
僕達が応接室に通される訳が無いんだから。

「母さんは何処なんだろう」
「そうだな・・・・・まだ勝手には動けないからな。
取りあえずは村長の出方をみるか」
「うん」
「心配か?」
「・・・・・」
「大丈夫!お前の母ちゃんは強いんだから。
なんてったって、あの狼を御しえる唯一の女人なんだからさ。
だから心配すんな」
「狼を御す?それって浩大さんの首を飛ばす狼?」
「ハハハ、まぁな。
狼使いってとこかな」
「?」
「それはいいとして、折角お茶も出してくれたんだから飲んで待ってるとしようぜ」
「うんっっ!」

浩大さんは呑気に笑うと、茶杯を持って一気に飲み干した。
僕はそれを苦笑いで見詰めて、僕もそれに倣った。




続く。



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ますたぬ様


こんにちは!コメント有り難うございます~~
流石、ますたぬさんだわ~
反応がお早いっっ!!

いやぁ~話、忘れかけてたよ。
ヤバいヤバい。
二人の救出劇、どうなる事か・・・。
私も密かに楽しみですわ~~

そして、個人誌。
頑張ります!!
もう1冊目の表紙を作ったよ~~
あちらの方にちんまりとUPしてみました。
宜しければ、ご覧ください。
頒布コミュの方だよ~。

マジでリアが半端なく忙しいけど、
コチラが息抜きに成る様に頑張る~~~

そして愚痴りたいときは、メールします。
聞いてね~~~


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