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【設定】

臨時妃 ・ 原作寄り ・ オリキャラ有り ・ 原作外設定有り










さて、ここは二人にあてがわれた客間。
侍女達も早々に下げてしまい、只今は黎翔と夕鈴の二人きり。

二人して長椅子に腰掛けている・・・・・のだが。
果たしてこれは腰掛けていると言えるのだろうか?!
ゆったりと座る黎翔の肩にチョコンと頭を寄せて、しな垂れかかる酩酊状態の夕鈴。
それを、さも当然の様に受け入れている黎翔。
口元には柔らかな笑みが乗せられており、傍から見ればそれはそれは仲の良い夫婦の姿で。
だが、しかし現実は偽物夫婦なのである。

夕鈴の酔いは全く醒めないようで先程からニコニコしっぱなしで、
可愛い仕草で無意識に黎翔の理性をぶっ壊しかねない破壊的兵器になりさがっている。

「あのねぇ~~~~。
へーか、せっかくなので、もっとのみましょ」
「いや、夕鈴・・・・もうお酒は止めておこうよ」
「え~~~まだのめますよ~~~」
「夕鈴・・・・・・・もう夕鈴は飲めないと思うし、
僕ももう飲ませないよ」
「やだっっ!」

ガバッ!と身体を起こすと夕鈴は黎翔に頬を膨らませて見せる。

可愛い――――。
何だ、この可愛さは。

一瞬、黎翔はそのまま押し倒そうか・・・といけない行動を起こそうとして我に返り、
ブルブルと頭を振る。

「夕鈴、お酒はもう終わりだよ。
だからさ、この水飲もうか」
「おみず?」
「うん」
「いらないっっ!!」
「いらない・・・はダメだよ。
ほらっっ」
「いらないぃ~って、いってりゅでしょ。
いやっっ__!!」

夕鈴は水は要らないを繰り返して、黎翔の差し出す杯を押し返す。
これを何度か繰り返すと、黎翔もハァ~と深いため息を吐き出すしかなかった。

「もう、こうなったら、実力行使しかないね。
素面に戻って、僕に抗議しても無駄だよ。
だってこれは不可抗力なんだし、原因を作ったのは夕鈴なんだからね」

黎翔は誰に聴かせる風でもなく、独りごちた。
もしかしたら、少しでも残っているかもしれない夕鈴の理性に聴かせたのかもしれない。

黎翔は徐に卓上の杯を手に取り、自分の口に一口含んだ。
そしてそのまま夕鈴を横抱きに抱くと、柔らかい夕鈴の唇に自分の唇を押し当てた。
舌を小さく出して、夕鈴の唇を割るとひゅるりと入れてそのまま自分の口腔内の水を移していった。
夕鈴はビックリして薄茶色の瞳を大きく見開くが特に抵抗もせずに、
されるがままコクリと水を飲み込んだ。

「ううぅ・・・ん」

夕鈴の口が少し開き、まだ水を強請る様に小さく音にならない響きが放たれた。
どうも喉は乾いていたようで、飲み込んだ水の丁度良い温度が心地良かったらしい。
その様子に黎翔の表情は柔らかく破顔する。

「もっと欲しいの?」

そう言うとニヤリと微笑んで、黎翔はまた一口自分の口に含んだ。



************


所変わって、酒宴場。
朔は苦虫を噛み潰したような表情で、酒杯を煽っていた。
壇上に一人残る悠の表情はいつになく上機嫌で・・・。
今、客間での妹夫婦のやり取りを遠隔から見ているとでもいう様に、
瞳を輝かせている。

一体、悠は黎翔陛下に何をさせようとしているのか?
更には、何が最終目的なのか?

それを朔はハッキリと理解はしていなかった。
なので、悠の真意を測りかねているのだ。

正直、気になっている。
やり過ぎは困るのだ。
黎翔陛下の怒気に触れでもしたら・・・。
今回の貿易条約も破棄されないとも限らないのだ。
それだけは、国王の側近として避けなければならない事項で。
やり過ぎは、是非にでも止めねばならない・・・・・悠の為にも。


その壇上の悠は、ほくそ笑んでいる。
朔の想いなど知りもせずに。

「僕は言ったよね・・・・あの時に。
そう、白陽国から帰国する際に
『黎翔殿、あなたの妃を存分にそして大切に慈しんでください。
そのお妃さまは、僕の大切な妹姫なのですから』と。
その意味が解っていたのかな???
黎翔殿・・・そろそろ覚悟を決めてもらわないと、
僕がその掌中の珠を返して頂くことになりかねませんよ」

そう、この行き過ぎた歓迎は――――。
悠が確かめるためのモノだった。
それは、夕鈴の立場を。
本当に黎翔の妃であるのか?を。

黎翔殿はあの時言ったんだ。
『夕鈴は情報を聞き出すだけの相手だ』と・・・確かに。
だが、その後『庶民出の妃では都合が悪いから、方便として言った』と言い直していたが、
それは多分少し本当の意味を含んでいたと思う。
つまりは、夕鈴さんは本物の妃では無い!と僕は結論付けた。
だからこそ、確かめたいのだ。

黎翔殿は、夕鈴さんをどうしたいか?
どうするつもりなのか?

「フフフ・・・・・・僕をすんなりと騙せると思ったら、
大間違いだからね」


そして―――事態は大きく変化していく。



続く。







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こんにちは~コメント有り難うございます!!

きゃわぁ~~。
お早いコメントで、めっちゃ嬉しいです。

はぁ~~い!頑張ります!!
今、余り足を使わない様に、座ったまま旦那をこき使ってます。
ハハハ・・・・。

でもますたぬさんも足痛めてるんですね~~
お大事にしてくださいっっ!!
でも足って中々治りませんよね~
歩かないわけにはいかないし。
マジで困りものです。
最終手段は病院だけど・・・『足底筋膜炎』だったら
安静にしてください!くらいしか、治療法は無いらしい。
いや、無理でしょ!
仕事もあるし・・・・・。
そんな感じで、上手く付き合っていくしかないようです。
とほほ。

さて、
ジレジレ感、満載です。
でも、次で大きく完結へと向かっていくはずです。
これも無駄に長くなってますし。
いい加減、ここらへんで完結しないとなぁ~と思ってまして。
続き、お待ち下さいまし。

いつも応援のコメント、有り難うございます
元気と活力もらってます!!!

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続き熱望!←
お義兄さまの企みが明らかに?明らかに嫌がらせ臭が漂っているんですが(笑)まあ、悠様だから許すけど。←オイ

私は本日は仕事。明日は小学生・日曜参観。高校生・午前部活。旦那・夕方出勤。の三重苦です。。。久し振りに休む暇が無い(笑)年々無理が効かなくなって…まあ、息子は部活続けましたけど中学と違ってゆる~いので楽させて貰ってますw。

多少の無理はしょうがないけど(←)ご自愛下さいネ!

こんにちは~~コメント有り難うございました
返信が遅くなりまして、申し訳ありません


いいですか??
お兄様、かなりゴーイングマイウェイな事をしていまうかも?!

ふふふ。
焦らしプレイ??
はいっっ!!!!!!
そうです。

これはまさに美味しい手法です。
煽って。
煽って。
美味しく調理していきます。


少しお待ちくださいませ。
まだメインディッシュしか出来ていませんので。
デザートまでご用意いたします故に。

ご拝読、有り難うございます。



こんにちは~~コメント有り難うございました
返信が遅くなりまして、申し訳ありません


続き熱望くださって、有り難うございますっっ!!
反応があるって、書き手にとって本当に有難い事です・・・。

お兄様の企み。
愛ゆえなんです。
単に、シスコンが拗れてしまってるんです。
だから、嫌がらせ的な事に・・・・・(笑)
まぁ、一国の王だから出来ることですけど。
陛下にあれだけの事をやらかすってスゴイ。

ふふっ、続き・・・少しお待ちくださいませ。


行様もお忙しい日々をお過ごしの様ですね。
お疲れ様です。
どうぞ、行様もご自愛くださいませ。

私もほどほどに頑張ります。




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瓔悠

Author:瓔悠

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