【優美な兎は何見て跳ねる??・4】(未来家族設定)
2017年03月08日 (水) | 編集 |
【設定】

未来家族設定 ・  オリキャラ有り ・ 原作外設定有り

【注意事項】

こちらの話は、前々ブログからの移行分を手直ししたものです。
移行忘れを見つけたのでUPしてみました。

そして、この作品は、【精悍な狼は何を想う?】の夕鈴sideとなります。









「どうぞ、夕鈴」
「おじゃまします」

明玉に招き入れられ、遠慮がちに夕鈴は中に入る。
そこには、自分が描く普通の家庭の姿があった。

もしも陛下の手をとらなければ、自分もこんな風に普通に庶民として生活していた筈で。
今更、後悔はしてないけど・・・・少し普通の生活も憧れる。
夕鈴は、正直な気持ちが溢れてきそうになる。
確かに今回みたいな事で思い悩む必要なんてのも無かった。

ダメダメ!!!
折角明玉が誘ってくれたのだから、落ち込んでたら申しわけないわよね。

「夕鈴?どうかしたの??」
「ううん、明玉の子どもさんは?」
「あの子たちなら、恐らく旦那の仕事場よ」
「旦那さんの?」
「ウチは、『彩飯店』って所の調理人だから」
「『彩飯店』?!それって大手の飯店じゃないのっっ!」
「まぁ・・・ね、その店は旦那の実家なのよ。
だから子ども達も祖父、祖母にいつも会いに行ってるの」
「そうなんだ~~~明玉は若奥様か」
「そんな大したことは無いわよ!!!
それよりも、夕鈴はさ・・・なんで家出なんてして来たのよ。
李翔さんだっけ?あのエラく男前の旦那さんだったわよね」
「うん」

明玉の昔ながらの単刀直入な性格が、確信を突いて聞いてくる。
そんな明玉には昔から夕鈴は太刀打ちなんてできないから、
今回の事をポツリと話す。

「・・・・・それが、ちょっと旦那様とやり合ってしまって。
つい、気がつけば家を出てました」
「ふう~ん。なるほどね~~よしっっ!気が済むまでここにいていいよ!!
ウチの旦那と子どもたちは旦那の実家にいさせればいいからさ。
少し、ここでゆっくりとするといいわ」
「ありがとう、明玉」

明玉は女二人で語り明かすのもいいじゃない!と決め込んで、
さっさと旦那のいるお店に出掛けて行った。
ポツンと一人取り残された夕鈴。

ここにいることは、一応知らせないと心配するわよね・・・・・・。
さて、どうして王宮に伝えるべきか思い悩んでいたら、
窓下から小さな声が聞えてきた。

「ねぇ~~~~正妃ちゃん!!」
「さすがね、浩大・・・・私の居場所が分かるなんて」
「まぁね~~~ここにいる事、陛下に伝えようか?」
「う~~ん、そうしてもらおうかと思ったけど。
いいわ、伝えなくて!!!
何日か、ただの汀 夕鈴に戻らせていただく事にするから」
「そう・・・・それで、正妃ちゃんはいいんだね?」
「ええ、いいわ」

夕鈴が腹の坐った声で答えたものだから、浩大も夕鈴の意志は固いと判断して姿を消す。
どうせここにいても何処からか見ているのだろうけど、
これで気兼ねなく普通の夕鈴の戻れることとなった。


そして程なくして、明玉は沢山の料理と共に帰ってきた。

「夕鈴~~旦那から差し入れっっ!今日は思いっきり飲もうよ」

片目をおちゃめに瞑って笑う明玉に、夕鈴もつられて笑う。
明玉は張り切って、卓上に料理の数々を並べて食器も手早く準備して、
更に、冷たく冷やしてあるお酒と杯を持ってきた。


女性だけの宴会、開幕!!
卓の上に並べられた料理に舌つつみを打ちつつ、二人は沢山語り合う。

旦那の事。
昔話。
自分の子ども達の事。

お酒も入ったことでたまには旦那の悪口も交えつつ、笑い声と共に夜は更けていった。



続く。


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