【傍迷惑な歓迎・18】
2016年07月08日 (金) | 編集 |
【設定】

臨時妃 ・ 原作寄り ・ オリキャラ有り ・ 原作外設定有り





「お妃様におかれましては、大変お手数をお掛けして申し訳無く・・・・」
「いいえ、私は大丈夫ですから、お気になさらずに」

あてがわれた客間に行くまでのそう長くはない距離。
水月と方淵に連れられ、夕鈴は静々とお淑やかに歩く。
その間に柔らかい声音で謝罪する水月に、夕鈴は微笑んで見せた。

「これも二国にとって友好の証となるのであれば、
私は全く手数とは感じませんから」

全ては黎翔の為・・・・白陽国の為に。
そんな事を想い健気にふるまう夕鈴であったが、
宴の間で繰り広げられる二人の王の怪しい雲行きなど知る由もなった。



*********



二人の王の攻防第2ラウンドが正に今始まらんとしていた。
優位に立つ悠にしてやられた黎翔は、反撃の機会を伺い・・・・狼煙を上げた。

「そう言えば、悠殿。
貴殿はそろそろお妃の1人でも娶られる予定はないのだろうか?」

(いい加減妃を娶って、夕鈴にちょっかいを出してくるのを辞めてもらおうじゃないか)

・・・・・実のところ。
夕鈴は全くあずかり知らぬことであったが、悠が白陽国に母探しに訪問した後、
事あるごとに黎翔に当てて書簡を送っていた。
『夕鈴さんを連れて、わが国へ来てほしい』と。
更には、
『何なら、夕鈴さんを正式にわが国の姫に迎えても良いから返してほしい』とまで。

そんな書簡は、黎翔によって直ぐに打ち捨てられていたのだが・・・・。
だから、黎翔は今回黄陵国に夕鈴を連れて来ることは、最後まで迷っていた。
ここに連れて来れば自分たちの夫婦の関係を探られるのは必至で、
何か問題でも有ろう事なら横からひったくられることさえも考えられるのだ。

「私の妃ですか?
そうですね~~~以前失恋したのが堪えてまして。
今は考えられませんし・・・・・まぁ、その女性は、素敵な人で容易に忘れることなんて出来ないんですよ」

(全く、ホント、夕鈴さんが僕の妹姫でなったら、どんな手を使っても黎翔殿から奪い取っても良かったんだけど)

「しかし、一国家の国主ともなれば、そうも言ってられないのでは?!」

(僕と夕鈴の邪魔をしてる場合ではないはずだが、臣下たちも黙ってはいまいだろうが)

「それがわが国の臣下ときたら、僕の結婚話にはあまり興味が無いらしくてね。
まぁ、僕にとっては有難い事なんだけど」

(そんな訳ないけど~~煩いくらい老臣たちは焚き付けるけてくるけど、
それは、朔が全部跳ね除けてくれるから助かっちゃいるんだよね~~)

「そうも言ってられまい??
生憎と私の縁者には悠殿に相応しき娘はいないが、
良家の子女では心当たりがないこともないが」

(氾家の娘はかなりの器量良しだし、夕鈴とも仲が良いからこの国の妃としてならば、仲良く付き合うことも出来るであろうし)

「いえいえ、折角の黎翔殿の申し出ですが、僕には勿体無いですよ。
僕は、この地位を使っての政略結婚は考えていなくて・・・・。
だから、まぁ、そのうちに」

(冗談じゃないっっ!!黎翔殿から紹介されたなんてことになったら、
この先僕が優位に立てなくなるじゃないかっっ)

「では、悠殿の結婚観はどういったものだろうか?」

(王が、そうそう自分の思い通りなんていくものか!
私だって苦労してるのだからな。
夕鈴を手に入れるのは容易じゃないんだから・・・・だから、未だに。
いや、それは取りあえず置いといて)

「私の結婚観ですか?
そうですね・・・・・まずは、僕と同じ道を寄り添って歩いてくれる女性であれば。
王とは孤独ですからね。
だから、バイタリティーのある女性が良いですね。
そうそう、夕鈴さんみたいな」

(黎翔殿には勿体無いよ・・・あんな女性はそうそういないんだよ。
王と同じく、隣に立てる女性なんてね)

黎翔はグイッと杯を煽る。
悠は本当に夕鈴の事を大切に想っていることを、黎翔は肌で感じていた。
それは肉親の情と言うよりは、一人の女性としての夕鈴を見ているのだと。

夕鈴の持つ・・・・
優しさ。
強さ。
頑固さ。
お人好し過ぎるほどの、人の好さ。

そして、
自分と関わる全ての人を感化し得る、その眩しいまでの魅力。

全てをひっくるめての夕鈴を見ているのだ。
黎翔はフゥと息を吐き出した。

そしてボソリと呟いた。

「全く、悠殿は食えない人だ・・・・・・」

隣で杯を空ける悠はニコニコしており飄々としているが、
やっぱり王たる資質が兼ね備えてられているのだと黎翔は感じていた。



続く。





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コメント
この記事へのコメント
No title
今日は色々ありがとう・・。
もしもしで少し気持ちを保つことが出来たんだけど
まぁ、終わってから・・・旦那様とちょいとした言い合いをしちゃうわ・・・・と、なんかやっぱりついてない日です~。(電話のことではないです。全く関係ない明日の土曜日に関することで・・。)
そこまで拗れることはなかったんだけど。
もう、疲れたよ。

そして癒されたくてココに来たのに悠様に妃を薦める陛下を憎たらしく思ったり(笑)
陛下もいつばれるのかと不安なこともあるだろうけど、それはさっさと気持ちを伝えないからだよーと悪態ついたりとか・・・。

キッチン眺めては・・・ため息しか出ないし←自業自得
お子達にはすっごく気遣われて・・痛々しそうに私を見つめる二人のお子。
今の時間はご飯中かな・・・。
私は今からお片づけに入ります。あ~、キッチンに行きたくないよぉ。
2016/07/08(金) 19:40:45 | URL | ママ #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/07/09(土) 17:12:03 | | #[ 編集]
続きだあ〜(≧∇≦)
そうそうこのお話、気になって気になって気になって←なりすぎ
白陽にお母様を探しに来たお話も大好きでした!
続きも楽しみにしてますね(*^^*)
2016/07/09(土) 21:59:02 | URL | まんまるこ #-[ 編集]
しばらく読み逃げもする気力がないほどになんだか無気力な日が続いてましたが、きっと萌え不足に違いないとこちらにやってきて補充出来ました(#^.^#)
2人の心の中の声のやり取りがすごく面白くて大好きです♡
また少し元気をもらいました♪
2016/07/12(火) 18:43:16 | URL | まるねこ #-[ 編集]
ママ様

おはようございます~コメント有り難うございました
返信お待たせしました!!

うにゃぁ~~お疲れ様ですっっ。
その後はどうなったのかしら??
毎日使うモノだもんね・・・・。



そして、悠さまと陛下の攻防。
書いててマジで楽しくって。
さぁ、次はどうでる?と、私までワキワキ。
陛下も負けてはいられない!と少し意地悪く・・・・。
続き、そろそろ書かないとなぁ~~。


夏休み、毎日が試練です・・・・・。



2016/08/03(水) 07:34:23 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
yawayawaほっぺ様

おはようございます~コメント有り難うございました
返信お待たせしました!!

まぁ、このシリーズお好きですか?
それは、まぁ、もう💛 嬉しいですわ。

私自身はスッゴク好きで。
この次のシリーズまで構想があったり・・・・・。

トロトロ更新で申し訳ありませんが、
またUPしたときに読んでいただけましたら
嬉しいですっっ!!!

どーぞ、宜しくお願いいたします
2016/08/03(水) 08:38:10 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
まんまるこ様

おはようございます~コメント有り難うございました
返信お待たせしました!!

はいっっ!続きです。
しかし、お待たせしております。

まんまるこ様もお好きですか?
きゃぁ~~嬉しいです。
自分がお気に入りの話を『好きだ』って言われるほど
嬉しい事はありませんよ~~。


これの前の話も好きですか?
あれは楽しく書けました。
私の趣味に走りまくりでしたが・・・。


続き。
少しお待ちくださいませ。



2016/08/03(水) 08:41:56 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
まるねこ様

おはようございます~コメント有り難うございました
返信お待たせしました!!

お疲れ様ですっっ!!
夏だし、暑いし・・・何かと無気力になりますよね~
分かります!!
私も溶けそうですもん。

ウチのブログで、萌え補充出来ました??
大した作品はないですよ・・・。
それでも訪問くださるだけで、とっても嬉しいですけど。
マジで有り難い。


二人の王。
思惑がダダ漏れで書いてて楽しいです。
また続き書かないとなぁ~~
書きたい気持ちが高まりつつ有りますっっ。

2016/08/03(水) 08:45:47 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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