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こちらの話は診断メーカー『3つの恋のお題ったー』で『瓔悠』で診断して出てきた
『ドキドキして眠れない/
ただ傍に居てくれたらそれだけで良かった/
薄暗い部屋で二人きり』
のお題で書いたお話の2話目です。

後1話、ありますが・・・・宜しければ、どーぞ。







【設定】

夫婦設定 ・ 原作寄り





迷い。
戸惑い。

それでも手を取った。
伸ばされた温かな手を。
両手で。
しっかりと、握りしめた。

『そして、お姫様は王様といつまでも幸せに暮らしました』
物語であるならば。
それで締めくくられ、ハッピーエンドとなるはずだけど。

現実は、そうはならなくて。
沢山の問題もあり・・・・。
だから、ここからすべてを始めないといけないのだ。


*********



「聞いてますか?お妃様」
「はっ、はい!!」
「この忙しい私がわざわざ時間を割いて講義しているというのに、
ボンヤリなさっているとは・・・・・」

手ほどき書を握る指に力を込めて、李順は夕鈴を睨みつけた。

「・・・・・・スミマセン」
「これでは、いつまで経っても一人前の妃とはなりませんよ」
「はい・・・・・・」

李順が言うことも尤もなことであり、夕鈴は一言も言い返すことは出来ない。

自分が選んだ道なのだから、しっかりとしないといけないのはよくわかる。
でも。
どうしても。
考えてしまうことがある・・・・。


これで本当に良かったのだろうか?・・・と。
陛下にはもっと、相応しい女(ひと)がいるのでは?・・・と。
自分ではなくて。

李順の声が遠くに聞こえる気がする。

『ガタンッッ』

大きな音を立てて、椅子が倒れる。
そこに座っていた夕鈴もろとも。

「お妃さまっっっ!!!!」

自分を呼ぶ声が聞こえど、それは遠くへと流れていく。



*********


「夕鈴・・・・・・・・・夕鈴・・・・・・・・・・・・・・・夕鈴」

誰かが呼んでる。
私の名を必死に。
哀し気な声で私を呼ぶ、陛下の言。


私は応えなきゃいけない気がした。
この声にキチンと応えないと。

だって、こんなにも私を呼んでくれているのだから。
誰に何と言われようと、私が本当に大切な人だと思ったのだから。
それは手放すべきものではない。
成り行きでこうなったのではないのだから。

私は陛下が大好きで、
ずっとずっと大好きだったのだから。
溢れ出した想いを抑えることは出来なかったのだから。




「陛下、落ち着いてください。
ただの暑気あたりだそうですから」
「ただの、だと?
夕鈴が倒れたのに、『ただの』で済ませるなっっ」

誰かが怒鳴ってる。
この声は。

「・・・・陛・・・下」
「夕鈴っっ!!大丈夫なのか?」
「はい」

起き上がろうとする夕鈴を、黎翔はすぐさま抑えつけた。

「まだ、寝てていいから」
「でも、もう大丈夫です」
「夕鈴は、頑張りすぎなんだよ。
何も倒れるまで頑張らなくても・・・・・・・・・」
「だって、私は陛下に何もして差し上げられませんし。
せめてお妃らしいお妃になるくらいしか、私には出来ないのだから」
「そんな事は、私は望んでないっっ!!」

「でも、だって、私には何もないから・・・「君は何もしなくていい!!」」

夕鈴の必死さは、黎翔にも分かっていた。
自分の為にしてくれているということも、全て。

愛しいと思った。
そんな夕鈴がたまらなく・・・・・・・。


夕鈴はゆっくりと起き上がって、黎翔の心配げな深紅の瞳を安心させる様にニッコリと微笑んだ。
黎翔は夕鈴をそっと抱き締めて、ハラリと流れる薄茶の髪を優しく撫でつけた。

「夕鈴、そんなに頑張らなくてもいいんだよ。
私は今のままで十分満足しているのだから・・・・ねぇ夕鈴、少し前の話をしようか」
「少し前の話ですか?」
「そう・・・・・僕が夕鈴を手放して後宮から下町へと返した時のこと」
「はい」
「僕があの時に感じた感情は、一つだけだったんだ。
それは、『後悔』・・・・・・・・・・・だけ。
手放して初めて思い知ったんだ、『ただ傍に居てくれたらそれだけで良かった』と」
「・・・・・・陛下」
「だから夕鈴、これからもずっと傍にいて。
この先、お互いに歳をとって沢山の家族に囲まれる、その時まで」
「はい、陛下」

開け放たれた窓からは涼しい風が入り込んで、夕鈴の薄茶の髪の揺らす。
その髪を黎翔が掌で押さえたまま、二人は口づけを交わした。

甘くて、深く。
口腔の中でまろやかに。
それは、互いへの約束の証。




終。




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こんにちは~。

陛下の気遣いにどきっゅーん(=^・^=)
陛下ってばいつの間にそんなにやさしくなっちゃったのかしら・・それはやはり<後悔>があるからかな・・・。
ま、優しいのは夕鈴にだけでしょうけどね^^

甘甘なお二人を堪能致しましたよ~。
ありがとー!
瓔悠さーん、こんばんは〜\(^o^)/
お話アップありがとうございます!

もうね、今日は地底深く沈んで這い上がれないかと思っちゃった‥(T . T)
でも此処に来て、お話読めて、本当にありがとうございます(#^.^#) バッチリタイミングです♡
あーん、嫌な事は忘れて頑張ります!ます!

先日バラのお写真アップされてましたよね(*^^*)
私にしては珍しく2週間前にミニバラフェアでミニポット買ったんです(*^_^*)そしたら、見るたび黄色やピンクが可愛くて可愛くて♡
今日は気分上昇にならないかと、大きなサイズのポットに移し替えと庭に雨避け簡易屋根を作ってみました!
段々と浮上できた感じです!


こんばんは~コメント有り難うございます
返信が遅くなりまして、申し訳ありません

どきっゅーん!した??
まぁ、嬉し。

陛下の優しさは、夕鈴限定。
だから、もっと夕鈴は甘えていいんだよっっ!!
そんなに頑張らなくとも。
傍にいればいい!!!
それだけで、もう価値があるのだから、陛下にとっては。

甘かった???
良かった~~~
やっぱりホンワリ書いてると、私も癒されるぅ~~




こんばんは~コメント有り難うございます
返信が遅くなりまして、申し訳ありません


まぁ、地底近くまでお出掛けだったのですね!!!
それは・・・・かなりの遠出で。
って、冗談がさておき。

大丈夫だったですか???
ストレス???
忙しさ??
身体には十分に気を付けてくださいね。


まぁ、私のUPで浮上して頂けたのでしたら
嬉しいです~~~~。


またご訪問下さいませ。
お待ちしてますよ~~~~~

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瓔悠

Author:瓔悠

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