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【肖像画が語るモノ・2】
【設定】

夫婦設定 ・ 原作寄り

【注意事項】

こちらのお話は、青慎からみた視点で描かれてます。
更に、ほんの少しですがオリキャラ出てきます。

前ブログにて連載していたものですので、
現在の夕鈴と陛下の関係性とはちょっと違います。
かなりの捏造入ってますので、それを了承の上お読みくださいませ。










妻の用事も済ませ、また部屋に戻って先程置いて行った絵をジッと眺める。
そして目を閉じると鮮明に思い出せた。
そう・・・・あの日の姉さんの美しさと幸せに満ちた顔を。


******


「イキナリ、結婚式ってどういう事なの?姉さん・・・・」

やっとのことで聞く事が出来た僕に比べ、父さんはまだ呆けている状態で。

「それがね・・・・」

言い出しにくそうにしている姉の横から、その言葉を遮るように義兄さんが説明してくれた。

「結婚したのが私であるばかりに、父上や青慎君には夕鈴の花嫁姿が見れずじまいであった事が、どうしても気になって。
それで私から夕鈴に提案したんだ。それに友人にもキチンと結婚の報告はしておかないと、
青慎君が町で訊かれても何も言い様がないだろうと」

驚く僕に、義兄さんはお茶目に片目を瞑って答えてくれた。
でも僕は思った・・・・・・それだけでは無いような気がすると。

そう、確かに義兄さんには別の意図があったようで。
・・・・ホントはあの金貸し君に夕鈴は正式に私のモノになったと解らせておかないとな。
そちらの方がかなり重要な部分だったりするのだが。

「そうなんですね・・・・・そこまで私共の事を考えて戴き、どう感謝いたして良いやら。
誠に有難うございます」

いつの間にか、話を聞き入っていた父さんが深々と頭を下げて感謝を述べる。

「それでいつなのでしょうか?」
「今すぐ!!――と言う訳にはいきませんでしょうし、1週間後と言うのは如何でしょう?」
「は、はい・・・・国王陛下の仰せのままに」

父さんはしきりと頭を下げる。
そんな父さんの手を取り、義兄さんはフッと微笑んだ。

「あの父上・・・確かに私はこの国の王ですが、ここでは只の息子だと思って下さい。
私も貴方を父上だと思わせていただきますし。
ただ『黎翔』という名はマズイですので、これまでここで使っていた『李翔』という名で呼んで下さい」
「い、いや!!とんでもありません!!!」

父さんは畏れ多い・・・・と繰り返す。
でもそこは義兄さんは譲れないと最後には父さんに『李翔君』と呼ばせていた。
そこで色々と取り決めて、姉さんを伴って帰って行った。


それからの1週間。
父さんは、自分の仕事なんてそっちのけで僕と共にあちこち走り回った。

僕は明玉さんを始めとして姉さんの友だちに列席をお願いして回って、
几鍔さんに姉さんの結婚を知らせた上で会場の紹介をしてもらった。
その時の几鍔さんの苦々しい顔は、未だに忘れられない。

衣裳は、姉さんの分は昔母さんが着たものを着たいという姉さんのたっての願いでそれにしたが・・・・義兄さんのものは困ったことにどういうものを着て戴いたら良いのかが分からない。
下町で普通婚礼の際に着用するのものでは、余りにも失礼だろうと父さんと二人で頭を抱えていた。
すると計ったかのように王宮からの遣いと言う――背の低くすばしっこい男性が、衣裳を運んで来てくれた。
お蔭でこの問題はキレイに片付いたのであった。

そして料理の方も下町の商店会のおかみさん方が、
『夕鈴ちゃんの晴れ姿が見れるのなら』と全面的に協力してくれる事となった。

これですべての準備が残り一日でなんとか整った。
今、思い返してみてもあの1週間はまともに寝た気がしないし、
毎日毎日駆けずり回った記憶がまざまざと思い出される。


そうして明日はいよいよ結婚式という晩。
義兄さんの遣いだと言う・・・そう、先日義兄さんの衣裳を運んでくれた男性に連れられて姉さんは帰って来た。

その顔は喜びで始終綻んでおり、準備に走り回った僕らを労っていつも通り・・・・そう全く変わらず、当たり前のように美味しい晩ご飯を作ってくれた。

そうして、家族3人水入らずで食事を楽しんだのだった。
ホントに久し振りで、結婚式後は無くなった風景でもあった。

そして・・・・・・・朝が来て結婚式当日。
まだ夜が完全には明け切らない頃に、義兄さんは意気揚々と門を叩いたんだったな。


――――色々当時の事を思い出していたら、いつの間にか長椅子で眠り込んでしまった。
そして、卓上には窓から差し込む光に反射して輝く肖像画がポツンと存在感を醸し出していた。




続。





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(非公開コメント受付中)

やだ~・・どうしよう・・我が子のように情景が浮かんできて泣きそうになってるんですけど・・。
娘がブライダル関係だから余計に、感じるものがあるのかしら・・。毎週結婚式の話を聞かせられる母は気持的に結構辛いんですよ。娘に置き換えて考えてしまうのでね。

一週間で結婚の用意はマジ大変だよね(笑)
ま、明日!って言われないだけいいのかな。

つらつらも更新してるやん?うっれしい!
今から読んでくる~♪
2日続けて更新されてて嬉しいです♪
本誌でも下町の人達に何も言わないでそのままじゃなくて、こんな感じのお話があったらいいですよね(^^)

そして、私の辺境ブログにコメント!大歓迎ですよ。コメントあったら小躍りします(//∇//)
ママ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!


久々に、夕鈴の結婚話を再録してるけど…こんなに喜んでいただけるのは
スッゴク嬉しい~~~

でも確かに、マァマの娘さんがブライダル関係だから
結構話も聞くだろうから身近に感じるのも分かる~~

まだ続いているから、楽しみにしててね。

まるねこ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!


はい!!この時は結構頑張りましたよ~~
まだ完結してないので、頑張って更新しますから
待っててくださいね~~


ホント、最近の本誌は全く下町の話が無いのが寂しいですよね!!
だからこうして2次で書きたくなるんですよね~~


またまるねこ様のブログにもコメントしに行きますから!!
お待ち下さいませ!!
日参はしてるんですけど。


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