【アリスの口づけ・13】 空に一番近い場所で
2016年02月01日 (月) | 編集 |
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【注意事項】

この作品は、某SNSのコミュニティにて開催されたハロウィンパーティに合わせて
『花の四阿』管理人・さくらぱん様とコラボした作品を私なりに加筆したものです。

【設定】に表示しております通り、現代パロディの作品となっておりますので
ご注意の上で閲覧くださいませ。




当て所も無く歩くと、やがて大きな観覧車の前に出て来た。
大きな輪には煌めくイルミネーションがちりばめられ、存在感を顕わにしていた。

「観覧車に乗ろうか?」

優しく囁く黎翔さんに、私はコクンと肯いた。
二人で観覧車に乗り込むと、
私は彼の肩に頭をあずけて夢見心地で瞳を閉じた。

肩越しで伝わる彼の温もり。
ホンワリと私の胸の奥に火が灯る。

「夕鈴、ほら見てっ、夜景が綺麗だよ!!」

黎翔さんの声音に反応して私はゆっくりと瞳を開ける。
そこに飛び込んできたのは・・・眼下の星空と見紛う景色だった。
パーク内のイルミネーションの赤、黄、緑、青、紫。
全ての色が仄かに光って、幻影的な風景を作り出す。

「綺麗・・・・・・・・・・・・・」

だった一言。
それしか言えなかった。
ホントに綺麗で、幻想的で。
他に今の風景に見合う言葉が見つからない。

綺麗な景色は、段々と小さくなっていく。
昇り続ける観覧車がゆっくりと高度を上げると、
おとぎの国がますますオモチャ箱の様に見えた。


トクン。

互いの息遣いさえ聞こえるような、静かな空間。
ぴったりと寄り添うと、自分の心音も彼の耳に届きそうで。
頬を染めながらも、私は身も心も黎翔さんに委ねるのだった。


******


僕の肩に凭れ掛かり、すっかり夢見心地の夕鈴。
トロンと濡れたような薄茶色の瞳は、
少し艶やかで魅入られたようにずっと見ていたくなる。
そんな彼女の瞳に、煌く地上の星々のような夜景が映り込む。

「夕鈴、疲れて眠くなった?」
「ううん・・・・眠くない」

舌足らずな甘い声が、僕の耳に届く。
その声の余韻に浸っていると、突然彼女は僕の胸に飛び込んできた。
そして、そのまま僕の背中を抱き締めた。

「黎翔さん・・・・私を抱き締めていてくださいね。
ずっと、離さないで」
「どうしたの?夕鈴、ホントに眠いんじゃ?」
「眠くなんかない・・・・・でも、もっとギュッと抱き締めて」

耳元に小さく聞こえる彼女のお願いの言葉。
普段は、彼女から甘えてくるなんて無いから、僕は少し戸惑いつつも嬉しくて。

夕鈴、今どんな顔しているんだろう。
多分真っ赤に頬を染めているんだろうけど。
俯いているから、分からないな。
でもこんなチャンスは恐らく二度と無い。

僕は口元に微笑みを乗せて、夕鈴の言うとおりに抱き締めた。
それこそ、壊れ物を扱うかのように優しく。
僕の両腕にすっぽりと納まったのは、僕の大事な宝物。
僕の心の芯まで温める、沁み渡るような・・・優しい夕鈴の温もり。


「夕鈴、愛してるよ」
「・・・・・私もです、黎翔さん」

夕鈴の熱を感じて。
しっとりとした大切な人の存在を感じて。
幸せな思いに浸る。

今なら・・・・言えるのだろうか?
僕は、今日、彼女に言わなきゃいけないことがある!!

彼女から薫る甘い香りに、促されて。
僕は、夕鈴に告げる決心がついた。


*********


「ねぇ、夕鈴・・・・・僕の話を聞いてくれる?」
「えっ?はっ、はい!何でしょうか?」

少し緊張したような黎翔さんの固い声に、私は凭れ掛かった身を離した。
黎翔さんの方に身体を向けて見えたのは、真剣でちょっと怖い顔だった。

黎翔さん・・・・・何か緊張してるの?
何を言おうとしてるの?

黎翔さんの緊張が私にも伝わって、急にドキドキと心臓の鼓動が早まる。
至近距離で見る黎翔さんの顔は夜景に照らされ、彫りの深い顔立ちが際立って見える。
燃えるような深紅の瞳が、私をジッと捉えている。
そんな真剣な瞳に魅入られて、私は瞳を逸らすことが出来なかった。

でも黎翔さんにしては珍しく、なかなか言葉を発しない。
言い淀む彼に、 私は自分自身が更に緊張してくるのが分かった。





続。





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コメント
この記事へのコメント
瓔悠さん、こんばんは\(^o^)/

ふたつめ‼︎
夕方拝見し、ゆっくりウィスキー飲みながらコメ書いて‥と思ってたら次もアップされていて、うっひょ〜〜(*^^*)♡と喜び‥は一瞬((((;゚Д゚)))))))

溢した!ウィスキーとソーダ、半々割の濃いやつコタツ布団に溢しました‥全て私が悪いので半泣きで拭き取りしました(T . T) あー濃すぎて臭いが取れない‥ビールよりマシかな‥朝起きてこの席に座る次男くんからこっ酷く言われるな‥ちっ‥(-。-;

コホン。失礼いたしました。
アップ(*^^*)アップ\(^o^)/
夕鈴のストレートな気持ち表現の良い場面に入ってきましたね〜☆ ここ好きです(≧∇≦)
2人のそれぞれ目線が詳しく描写されてとっても好き♡
次の黎翔さんの言葉、心穏やかに待っててね!夕鈴(*^^*)
2016/02/02(火) 00:58:21 | URL | タイフーンです(≧∇≦) #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/02/02(火) 09:04:53 | | #[ 編集]
タイフーン様

こんばんは~コメント有り難うございました
返信お待たせしました!!


うにゃぁ~~~喜びも一転ですね。
その後、後片付けが大変だったのでは?!
お疲れ様です。
息子さんには何か言われましたか???
気づかれてないといいけれど。


好きですか??
有り難うございます~~
そのお言葉が頑張って書ける源です!!!!

最後、1話。
少しお待ちくださいませね~~~



2016/02/11(木) 18:26:27 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ますたぬ様

こんばんは~コメント有り難うございました
返信が遅くなりまして、申し訳ありません

まぁ、コラボに戻って読まれたんですね~
有り難うございま~~~す。
嬉しいですっっ!!!

あはは、気がつかれました??
かなり書き加えております。
さくらぱんさんの了承を頂いた上で、ですが!!!
書いてて結構私も楽しんでいます。

後、残り1話。
お待ちくださいませ。


ホント、何かと忙しい毎日。
萌えがあれば乗り越えられる!!!
その通りだと思います~~~。
あちこちに徘徊して読み逃げばかりいます。
皆様、素敵なお話ばかりで・・・・私の拙さが浮き彫りになってしまいます(苦笑)





2016/02/11(木) 18:30:31 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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