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恋人設定 ・ 現パロ設定

【注意事項】

この作品は、某SNSのコミュニティにて開催されたハロウィンパーティに合わせて
『花の四阿』管理人・さくらぱん様とコラボした作品を私なりに加筆したものです。

【設定】に表示しております通り、現代パロディの作品となっておりますので
ご注意の上で閲覧くださいませ。








「夕鈴・・・・夕鈴?・・・・・・夕鈴っっ!!僕の話、聞いてる??」
「あっ、はい・・・黎翔さん」

ちょっと懐かしい記憶に浸っていた私は、心配そうな黎翔さんの声で現実に引き戻された。
私の瞳を覗き込む、心配げな彼の瞳。
陽の光を受けて煌めく紅玉が、ゆらゆら揺れている。

いけない、今デートの最中だった・・・・・。

「ごめんなさい、聞いていませんでした。
何ですか?」
「ボォ~としてたみたいだから・・・・もう疲れた?」
「いえ、全然大丈夫です!」

私、そんなにボケッとしてたの?
恥ずかしい。

私は満面の笑みを浮かべて、大丈夫なことをアピールする。
しかし、黎翔さんはまだ心配顔のままで・・・・。

「ホントに大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ!」
「なら、いいんだけど・・・・・僕が何度も夕鈴の名前を呼んでも、
全然気づいてくれないから心配しちゃった」
「ごめんなさい、心配させて」
「ううん、僕の方こそ君とのデートが楽しくて少し無理させたね。
ゴメンね、夕鈴・・・・」

しゅんとなった黎翔さんは、いつもの辣腕ぶりを発揮する狼陛下な社長がなりを潜めて落ち込んだ小犬のようで。
今にも、キューーンと鳴きだしそう。
そんなにも心配をかけてしまったことを知った私は、胸が痛くなってしまった。

せっかく彼が時間を作ってくれたデートなんだから、沢山楽しまなきゃね。
私は隣を歩く彼にキュッと抱き付いた。

「夕鈴?」

私の突然の行動に、虚を突かれ黎翔さんはビックリした表情で私の名を呼ぶ。
そんな黎翔さんが可愛くて大好きな気持ちが溢れ出してしまって、私は彼の耳元に囁いた。
『心配してくれて、ありがとう』と・・・・・・。
黎翔さんは、それでやっと安心したのか優しく微笑んでくれた。

そんな事も束の間。
金と銀の光に包まれたまばゆい馬車が、シャランシャランと鈴音を高らかに鳴り響かせながら近付いてきた。

「ねぇ、夕鈴!見てよ、女王様の馬車が来たよ!!」

黎翔さんの言葉に、否応がなく私の期待が高まる。
私が音がする方へと視線を向けると、目に映るのはハートの女王様を乗せた馬車だった。
絵本に出てくるハートの女王様は怖くて意地悪だけど、このパークの女王様は煌びやかな衣装を纏った美人。
更には、優しい笑顔がとっても印象的な素敵な女王様だった。

ポォ~と見惚れていると、私の目の前で馬車がピタリと止まった。
馬車から優雅な物腰で女王様がストンと降りて来て丁寧に会釈してくれたので、私も慌てて会釈を返す。
そんな私に女王様はフンワリと微笑んで腕を伸ばした。
洗練された指先が指し示したのは、女王様が乗っていた煌びやか馬車だった。
どうやら私達を馬車へと誘っているらしい。
女王様に促されるままに、黎翔さんと私は眩い馬車に乗る。
乗り込んだと同時に、馬車の扉がピタッと閉められた。

「黎翔さん??女王様が、まだ乗っていないんですけどっっ!」
「大丈夫だよ、夕鈴」

一緒に女王様も乗るものだと思っていた私は、ハートの女王様を広場に残して馬車が走り出したことに驚いた。

私と黎翔さんだけを乗せた馬車はパレードを抜け出して、風のように走ってく。
少し開いた窓から入ってくる風は、すごく心地いい。
馬車はパーク内の風景をクルクル映しながら、小高い丘の頂上を目指して駆けて行った。
流れ星のように現れ、消え行くパークの光。
私は何だか落ち着かない。
そんな私を安心させるように、隣に座る黎翔さんはそっと手を繋いでくれた。

「夕鈴は何も心配しなくていいから」

微笑みながら隣に座る黎翔さんに、私はようやく安心してきた。

やがて、パークを見下ろす頂上広場に着いた。
馬車を降りて展望台まで、ふたり手を繋いで歩いてく。

「夕鈴が疲れているみたいだったから、ここまで連れてきてもらっちゃった」

悪びれもせずケロリと白状する黎翔さんは、いつものワンマン社長で。
先ほどの心配顔の小犬は、影も形も存在してなかった。

もうっっ、少し過保護すぎるわよ・・・・・。
私は彼に呆れる気持ちと彼の優しさに、ついつい笑みが浮かんでしまっていた。

二人で見る眼下の景色は、発光きのこたちが織り成す不思議な世界。
ハートの女王様の城が、遮るものが無くて近くに感じられた。
大きくて荘厳な白亜の城に、真っ赤な薔薇の花の美しい映像が映し出されている。
パークの夜景の美しさに、知らず感歎のため息が漏れていた。

「わぁ・・・・・・綺麗」
「本当だ、綺麗だね」

私は照れ隠しで、パークの夜景に夢中になった振りをした。
繋いだ彼の大きな手が安心出来て温かくて、私は離したくなくてギユッと強く握り締める。
私は小さく『ありがとう』と呟いた。
隣で黎翔さんが口元をほころばせ笑った気配がした。

もうっっ!黎翔さんには敵わない!何もかも、お見通しなんだから。
私は素直にお礼を言っただけじゃないのっっ!
そんなに笑わなくても・・・・いいのに。

素直じゃない私は、頬を少し膨らませ夜景を見ていた。
そんな私に黎翔さんは、クスクス笑いながら優しく背中から抱き締めてくれた。

「夕鈴、好きだよ」
「黎翔さん・・・・私も・・・です」

彼のぬくもりに包まれ眼下の煌びやかな風景に酔いしれながら、
しばらく二人で甘い夢に浸るのだった。
音もなく静かに・・・・私は高鳴る自分の胸の鼓動だけを感じていた。





続。





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きゃぁぁぁぁぁぁぁ/////照れてしまうぐらい純なお二人をありがとうござます!
女の子ならきっと誰もが憧れるであろう好きな人と乗る馬車・・・。うっとり・・。
たどり着くは、二人っきりの綺麗な場所・・これ以上のシュチュはいりません!と思ってたら
さすがよゆりん!ココで二人の愛を伝え合う!すっかり忘れていましたよ!大事なことなのに~、いつまでも初々しい二人が続きますように


おはよう!!
少し浮上できてるようですね^^よかった・・。
またUPされるのを楽しみに待ってるからね^^
それと年末で色々忙しくしてると思うけど、無理し過ぎないうにね。
今年も終わるまで後半月!
今年は本当にそんなに寒くない・・でも、体調管理はしっかりね!
私少し前思いっきり風邪引いて寝込んでたし・・。

今日は来客がありますので、攻防のほうはまた後ほど読み来ますね~。
楽しみにしてます^^

こんにちは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!


きゃぁぁぁぁぁぁぁ~~
喜んでくれてありがと。
私まで嬉しくなるよん。
でもこれ元ネタはさくらぱん様のパートなんだけどね

でもいいの~~
スッゴク嬉しい~~


初々しくて可愛くて。
それを目指してます。
だって、恋人設定だからね~
たまにはこんなのもいいかな~って。


今日はモシモシありがとうでした~
元気満々!!!
書く気力も満タン!!!

スッゴい更新量~
私の中では有り得ない数なの。

でもまだ書き足りない。
だから子供たちが帰ってくるまで書くことにするよ~~

次は何がいいかなぁ~
たまにはあれもいいなっっ””””
では、もう少し頑張るね~

ふふふ~~~



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瓔悠

Author:瓔悠

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