【肖像画が語るモノ・3】
2016年03月08日 (火) | 編集 |
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夫婦設定 ・ 原作寄り

【注意事項】

こちらのお話は、青慎からみた視点で描かれてます。
更に、ほんの少しですがオリキャラ出てきます。

前ブログにて連載していたものですので、
現在の夕鈴と陛下の関係性とはちょっと違います。
かなりの捏造入ってますので、それを了承の上お読みくださいませ。














「とうたま・・・・とうたま・・・・」

気が付くと幼い我が子が寄って来ていて、
僕の胸をトントンと叩きながら呼んでいた。

「ああ、寝ていたようだね。鈴音、ありがとう・・・起こしてくれて」
「うん、かあたまがおこしてって」
「そうかい・・・・もう起きたよって伝えて来てくれるかな」
「うんっっ」

大きく頷くと、またトコトコ歩いて伝えに行く。
その後ろ姿を眺めて、子供の成長は早いものだと痛感する。

姉さんの子供たちも大きくなったんだろうな。
最後に里帰りしたのはいつだったのかな・・・・・。

そして、また僕は昔に想いを馳せる。


*************


朝も早くから、待ちきれないと訪ねてきた義兄さん。
姉さんは、そのまま招き入れてから義兄に呟いた。

「もう来てしまったんですか?!
此方はまだ準備も整ってもいないんですから、
もう少しゆっくり来られても大丈夫でしたのに・・・・・」

姉さんは、義兄さんの嬉しそうな顔を見つつ大きな溜息をついた。
でも僕は見てしまったんだ・・・・姉さんは困った様な表情もしていたけど、
ホントは嬉しさで頬が緩んでいたのを。

それを隠すかのように頬を桃色に染めて、姉さんはパタパタと台所に入って行く。
直ぐにガサゴソという音と美味しい匂いで朝ご飯の支度をしている事が分かり、
僕は義兄さんを卓へと誘って一緒に腰掛けた。

「夕鈴、ご飯作ってくれているようだね」
「そうですね・・・・姉さん、今日は結婚式だと言うのに朝からご飯の用意だなんて。
自分の支度もまだなのに・・・・でもまぁ、それはそれで姉さんらしいけど」
「らしい・・・か。そうだね、確かに彼女らしいね」

義兄さんはウンウン頷くと卓に肘をつき愉しそうな表情を浮かべており、
どうやら姉さんのご飯を心待ちにしている様に見えた。

そして3人で囲む朝ご飯。
どうも奇妙な感覚で。

この国の王様と食事を共に・・・だもんな。
まぁこれが初めてではなかったけど、李翔さんが国王陛下だと知ってからは初めてだったからなんだか緊張する。
もう何処に入ったかなんて・・・何を話したなんて全く分からない。

朝ご飯を丁度食べ終わってお茶を飲んでいた頃、
やって来たのは明玉さんを始めとする姉さんの友だちの面々だった。
そして、『片付けは頼んだわよ』と言い放って、
『片付けまでは私がする』と言い張る姉さんの言葉には一切聞く耳を持たずに、
そのまま手を引きズルズルと姉さんの部屋に強引に連れ去ってしまった。

後に残された僕と義兄さんは女性パワーの凄さに圧倒されしばらく声も出ず、
ただ連れ去られていった姉さんの部屋の方をボォーと眺めていた。
そしてお互い顔を見合わせ苦笑いをしたのだった。

このままでは僕たちの支度も出来ないと直ぐに席を立つと、僕は朝ご飯の片付けを始めた。
義兄さんは『手伝うよ』と申し出てくれたが、さずがに僕も恐縮して丁寧にお断りをした。
でも結局一人では所在ないと台所までやって来て、僕の片付けを物珍しそうに眺めていた。


しばらくすると、姉さんは居間に出てきて花嫁衣装姿を披露してくれた。
落ち着いた赤を基調とした、桃色が差し色になっている婚礼衣装。
そして高く結い上げた髪に差さっているのは、キラキラ光る紅玉が一つ垂れ下がっている簪。
そんなに豪華ではないものの、いつもの姉さんとは違う艶めかしさが漂っていた。

「わー姉さん、綺麗だよ」

余りの変わり様にビックリした僕は、ありきたりな言葉しか出てこなかった。
確かに元々姉さんは顔立ちは整っているとは思ってはいたけど、
こんなに艶やかになるなんて普段の様子からは想像がつかなくて・・・。
でも義兄さんにとっては見慣れたものみたいで、
さして驚いた様子も無くただ破願微笑で頷いているだけだった。

ああ・・・王宮ではお妃様だから普段からああいう格好なんだろうな。
僕には想像もつかないけど。

僕は妙に納得して、義兄さんの反応も理解してしまった。

青慎の想像は的を得てはいなかった。
夕鈴は後宮でもそんなに着飾ってなどおらず、黎翔にとっても夕鈴のあんな艶っぽい姿はめったに拝めないという事を・・・・・。
だから、実のところ見惚れていてすぐには言葉が出てこなかったのである。

「ほら、見惚れていないで男性陣も早く支度支度!!ところでおじさんは?」

固まって動けない僕たちを、明玉さんの気合の入った声が降りかかってきた。

「父さんなら、昨晩から飲みに行ってます。
恐らく会場にそのまま行くんじゃないかと・・・・だから衣裳は持って行かないといけませんが」

そして姉さんも僕の答えに呼応して『いつもの事よ』と笑いながら答えた。

それならば!と明玉さんは僕らの方を向いて、追い立てるように『早く支度を』としきりに早口で急かす。
そんな様子を姉さんはクスクス笑いながら、見ている。

そして義兄さんの傍に近寄ると、耳元で何かを囁いていた。
その姿が余りにも凄くお似合いで一つの絵画の様に見えたので、
周りの友人が羨望で溜息をつく。

確かに義兄さんは周りが放っておけない程の美丈夫だもんな。
女性陣のあの反応は至極まともだと思う・・・・。

僕は何だか誇らしく思えて、自然に笑っていた。
二人の邪魔はしたくはなかったが明玉さんの鋭い眼差しが『早く』と訴えていたので、
義兄さんを僕の部屋に案内して直ぐさま着換えることとした。

支度をして出てきた義兄さんの姿に、女性陣の視線が集まったのは言うまでもない。
深紅の衣裳に金の糸で龍の刺繍が施され、そして紅玉が所々にはめ込まれていた。
それを身に纏った義兄さんは、やはり王者の風格が滲み出ていて『やっぱり国王陛下なんだ』と改めて思い知らされた。

「李翔さん、凄くイイですね~~~。
夕鈴とばっちしお似合いですよ」

明玉さんは義兄さんの腕を引っ張って姉さんの隣に立たせ、腕をくんでうんうんと納得していた。

それにしてもホントに明玉さんは恐いもの知らずだな。
まぁ知らないから出来るのだろうが、一国の王の腕を引っ張っていくんだもんなぁ~~。

僕がその時に思った正直な感想はそれだった。

そして用意が滞りなく済んだ事を確認して、女性陣は風の様にさぁ~~と帰って行った。
最後に明玉さんが振り返って『夕鈴、おめでとう!!』って一言だけ嬉しそうに呟いたのを、
僕はシッカリと覚えている。


「とうたま~~~おちゃどうでちゅか~~~」

おやおや可愛い伝言人が来た様だ。
折角なのでいただくとしますか・・・・・僕は長椅子から立ち上がり、声のする方へと歩き出した。






続。





**********


昨晩、無事に本誌と14巻ゲットしました!!!!
巻末のおまけ4コマが衝撃でっっ。
未だに興奮冷めやらぬ~でございます。
DXに載った、特別篇も良かったですね~~~~

はぁ~~~~。
やっぱり、本家本元の萌え破壊力はスゴイっっ。

これで1週間くらいは、自家発電しなくてもいいくらい・・・・・。



それでは!!!



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コメント
この記事へのコメント
艶やかな夕鈴、見てみたいです(#^.^#)
夕鈴って美女ではなくても、すごくかわいいと私は思ってます。だから着飾った姿は陛下も絶対見惚れてるはず。

しばらく自家発電いらないかもはよくわかります!
私も何度も読んではうわぁぁって悶えてますから(笑)
2016/03/08(火) 08:17:53 | URL | まるねこ #-[ 編集]
瓔悠さん、まるねこさんおはようございます\(^o^)/新刊良いですね‼︎
ん?何々?自家発電が要らないかも?
聞き捨てならネィナァ!
お二人とも自家発電所は稼働してタイフーンんちまで電線引っ張ってくださいよん!

夕鈴が幸せならワタシも幸せ(#^.^#)
アイラブゆーりん♡
なーんでこんなに可愛いんでしょう!
周りの友人になりたい!見たい!見守りたい!
結婚式の回読んだらきっと泣く‥^ - ^

さ、コメント欄乱入 コソッψ(`∇´)ψ
親不知で頭痛が凄かったけど今朝は弁当必要で朝からバタバタ。
ギッリギリにしか出られない息子達にイライラしながらもここでら我慢!自分を奮い立たす!
イライラを吹き飛ばす!

で、「弁当という名の食べ物忘れよるデー」とニコニコしながら漫才の様な掛け合いをして送り出す時
旦那さんから
「二人が大学で、居なくなったらママは一気に老けるな」
「だからそん時はパパ命になるね」
ママ♡
パパ♡

長男くん、掌びしーっとこちらに向けて
「いやいや、もういいから。ほな行ってきます。」と一蹴。
ちっ。こっちも時間ないんだよ〜
必要なのは、笑よわらい。
喧嘩見るより良いっしょ(*^_^*)

行ってきますー!
2016/03/08(火) 08:43:11 | URL | タイフーンです(≧∇≦) #-[ 編集]

ううううっ・・。
皆さんからおまけ漫画が面白いから~なんていわれて取り寄せ組の私としては辛いよぉ。
早くよみたいー!旦那様のお迎えのときに手に入れたんだよね。うらやま。

今日は娘と宝塚歌劇を観にいってきます。
そして息子、朝からやらかした!いっらー。

***

今日は宝塚を観にいくことを旦那様に報告。

「○ちゃんと宝塚を観にいってくるから夜遅くなるよ?今日は夕飯なしで考えてて」
「えっ。宝塚にいくん?」
「うん。××(息子)は?」
「あの子はクラブだから、お金渡してるからお昼と夕はお友達と食べるように伝えてるけど」
「そ。じゃあ、俺だけなん?」
「うん。」
「電車だよな?」
「もちろん。車は無理、無理」
「だよな・・安心したけど宝塚って結構遠いよな」
「そうだね~。だから帰り時間は結構遅い。ママ、夜遊びしちゃう♪」
「楽しそう・・。」
「うん。楽しみ~。ランチにディナーは何食べようかな?♪」
「美味しいもの食べて、楽しんでおいでよ。」
「あったり前~」
「ていうかさ、少し痩せた?痩せたな」頬を撫でる旦那様の手
「そう?一人での食事が多くなってきたからかも知れないね
一人だと美味しくないし、食べられないから」
「ちゃんと食べろよ・・」
「一応は食べてるよ?」
「うん・・折角良くなってるからまた前みたいになるぞ。嫌だろ?」

と、うんたらかんたらと続くので終わり。だったら書くなって?(爆)


よゆりん・・・・。
この後衝撃の事実を旦那様から告げられて・・・ショックなんですがどういたらいいのか。モヤモヤ~~!

この三月の例の予定が・・・ダメになりそうな予感と言うか多分ダメっぽい~~~。仕事が超絶入ってきたらしくて。もう、嫌になるー!何でこんなに忙しいのさぁ!
結構詰めて予定組んでたんだけど・・・こんな旦那様いやー←鬼

また、時間があるときにでも愚痴聞いてください・・・。クスン。





2016/03/08(火) 11:00:20 | URL | ママ #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/03/09(水) 09:42:51 | | #[ 編集]
まるねこ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!


私も見たいです~~
夕鈴の艶っぽい姿!!
考えただけで・・・・キュンキュンします。


でも確かに夕鈴は綺麗というより、可愛いですよね~~
陛下は、美女なんて昔後宮で見まくっているから『可愛い』夕鈴が新鮮で
キュンキュンくるんだと思います!!!
2016/03/29(火) 08:33:15 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
タイフーン様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!

新刊!!!良かったですよね~~
うんうん。
未だにPCの傍に置いてて、見てるですもん。

自家発電!最近してません。
だって再録ばっかりですからね~~
そろそろ新作書きたいなぁ~~
もう少し待っててくださいね。


そして!
夕鈴可愛いですよね~~
タイフーンさんも、夕鈴ファンクラブの一員ですのね(笑)
私もですよ~~
さぁ、さぁ、さぁ、夕鈴を愛でましょっっ!!!


そしていつもタイフーンさん宅の日常は楽しく読ませていただいてます!!!
仲良し家族の日常を読めると、ホワホワしてきます💛


2016/03/29(火) 08:37:51 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ママ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!


その後、新刊無事に手に入れられた??(←今頃、言うなっって感じだけど)
おまけ漫画良かったでしょ!!!


そして宝塚、どうだった??
楽しかった???
私も宝塚好きなのよ~~
でも行ったことがないっっ!!
DVDでしか見たことがないの・・・
生の舞台見たいなぁ~~~


2016/03/29(火) 08:40:47 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ますたぬ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信大変お待たせしました!!

肖像画を楽しんでいただけているようで、
とっても嬉しいです!!!
今回、再録なので、どうかな~と思っていたので
安心しました!!

ブログの壁紙・・・・今回のは結構気に入っているので
そのままにしておこうかなぁ~と。
でも、桜の壁紙って結構あるので、今の時期は桜にしようかなぁ~とかも思ってます!!
お楽しみに!!!

いつも有り難うございます!!!


2016/03/29(火) 08:44:34 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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