【傍迷惑な歓迎・2】
2014年11月12日 (水) | 編集 |
【設定】

臨時妃 ・ 原作寄り ・ オリキャラ有り ・ 原作外設定有り





「では陛下、お妃さま・・・・・いってらっしゃいませ、道中お気を付けて。」

見送り団の筆頭を務める李順は頬を引きつらせながらも、にこやかに拱手の礼を取る。
自分も同行するつもりだったものの、居残り組に入れられたことで少し不満気であった。

「李順、後は頼んだぞ。」
「畏まりました。」

黎翔はそんな李順の気持ちを知ってか、わざとらしく後を託す言を残す。
馬上からニヤリと口角を上げた笑みを浮かべながら。
それを苦笑いで受けた李順は、黎翔の後ろで待機している馬車に近寄り一礼した後、覗き込んで中にいる人物に小さく声を掛ける。

「お妃様、くれぐれも陛下の御名を汚さぬようにお勤め下さいませ。」
「はい・・・・・・・。」

そう、中にいる夕鈴に鋭い視線を向けて『お淑やかに』と釘を刺したのだ。
夕鈴は『是』という意思を示すのに、扇で口元は隠し首をちょこんと下げて軽く会釈した。
それを見とった李順は、深々と礼をしてその場を離れた。

一連の儀礼的な見送り挨拶が済んだことが先頭の馬上の騎手に告げられると、馬上の騎手たちは鞭を振るう。
馬が嘶き、その足を動かし始めた。
それと共に出発の合図のラッパの音が高らかと響き、見送り団の拝礼を受けながら華々しく出発した。



行程は途中で何か所かで休憩を取った後、国境近くの宿場町で1泊して次の朝早くには相手国には着く事になっていた。
黎翔は折角の李順無しの旅であるから、夕鈴とまったりと過ごそうと考えていた。
最初の休憩地に着くと早々に愛馬を馬使いの者の任せ、馬車へと駆け寄る。
そして直ぐに夕鈴の手を取りながら、周りの御付きの者たちに仲睦ましい様を見せつけるように休憩所へ入って行った。
黎翔に導かれている夕鈴は頬を桃色に染め、俯きつつであったが・・・・・・・。
御付きの者達の溜息があちらこちらから聞こえてくる。
これは国王夫婦の仲睦ましさに当てられたという感じのものである。
しかしそうでない者もおり、その中には、氾家長男・水月と柳家次男・方淵もいたのだった。

「氾水月、今回はあの妃まで同行なされるとはな。何故か聞いているか?」
「そうですね・・・珍しい事ですが、今回は相手国の王がお妃様同行を熱望されたとか。」
「相手国の国王がか?」
「ええ、前回お越しになられたときに、親しくなられたとか。」
「ふんっ、一体どういうところが気に入られたのか?」

方淵は全く趣味の変わった王だと首をひねる。
それが不敬罪に当たるということをすっかりと忘れてしまっている。
水月は首を竦めて、『自分によく分からないよ』とでも云わんばかりに柔和な笑みで誤魔化していた。


さて、休憩所に入って行った黎翔と夕鈴の視線の先には、先に到着して準備を整えている侍女たちが立ち働いている姿があった。
それを黎翔は右手をスッと上げ、早々に追い出してしまった。

「陛下、どうかしたんですか??」
「えっ??」
「だって侍女さん達、まだ準備の途中だったみたいですのに。」
「早く二人きりになりたかったんだ。」
「・・・・・??????」

二人きりになりたかった?????
何を・・・・・・されるんだろ、私。

夕鈴は何か危険を察知し、繋がれた手を解いてもらおうと試みる。
でもそんなに簡単に解いてもらえるはずもない。
それでも夕鈴は諦めるところか、離してもらおうとジタバタする。
その様子を見た黎翔は、大きなため息を吐き出していた。

「ゆ・・・・うりん、何か誤解してない?」
「誤解??」
「そうだよ、僕は二人きりでゆっくり美味しいモノでも食べようと思っただけなのに。」
「えっ???すっ、すすすす、すみませんっっ!!!!」

真っ赤になって、夕鈴は米つきバッタのように、頭を何度も下げる。
その姿が何だか可愛くて可笑しくて黎翔は、プッと吹き出した。

「それに、夕鈴に話しておくことがあったんだ。」
「話ですか??」
「そうだよ。」

その話というのが・・・・・・・・・・夕鈴にとって試練と云うべきものであった。





続。
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コメント
この記事へのコメント
こんばんわ~^^
シャットダウン前にこちらに来て良かった!更新だぁ!
李順さんお留守組。ギリギリ歯軋りしながら胃痛に悩まされて日々を過ごしてそう(笑)
陛下ぁ?そんな言い方したら誤解しちゃうのが常ですからね。
ま、夕鈴に試練(>_<)
試練内容もお話もお待ちしております~(*^_^*)
2014/11/12(水) 23:47:19 | URL | ママ #-[ 編集]
ママ様
こんにちわ~コメント有難うございます
返信が遅くなりまして、ごめんなさ~~い。
ちょっとここのところバタバタしていたので・・・。
やっと今日でひと段落つきました。
李順さん・・・・留守番を言い渡されました。
お可哀想に。
きっとイライラの日々だと思います。
政務の激務に加えて、かの国に行った陛下たちの事を思ってね。
得にガサツなお妃さまのことを(笑)
陛下~~~ホントは何したかったんだか。
きっとご飯だけではないはずっっ!!!!
夕鈴が逃げ腰だったから、ああ云うしかなかったんだと思う・・・う~~ん不憫な気も。
さぁ、夕鈴に何をさせそうとしているのか??
そして待ち構えているかの国での騒動とは!!
こうご期待!!!!!!
(これだけ、期待させておいて良いのか?私っっ!!!!)
それでは~~
2014/11/16(日) 15:18:00 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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