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臨時妃 ・ 原作寄り

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前々ブログ『遥か悠遠の朱空へ』からの再録です。
そしてこちらにUPするにあたり、手直しをしております。








「夕鈴、どうしたの?食が進んで無いけど・・・」
「こんな暑い日に、料理長始め房部の方々は大変だなぁ~と。
私はただのバイトなのに、品数が多くて手の凝ったお料理で・・・物凄く申し訳ないなと」
「だったら、残さず食べないと更に申し訳ないよ。
はい、あ~~ん」
「いや・・・自分で食べられますから」
「いいじゃない、珠には・・・人払いも済ませているから誰にも見られたりしないよ」
「いいえ、申し訳ないです。
陛下の御手自ら頂くなんて・・・」
「そんなこと言わずに」
「大丈夫ですから」

夕鈴が何度断わっても、どう断わっても・・・・黎翔は差し出した手を引っ込めることは無かった。
それこそ、黎翔の作戦なのだが。
夕鈴は兎に角、押しに弱い!それを逆手に取るという。
その作戦にまんまと引っかかりつつある兎嫁。
可愛い顔を難しい表情に変え、考え込んでいた。

ここは陛下からの好意を受け取った方がいいのかしら?
もしここで口を開けようもんなら、なし崩しにこのままこの後は何度も『あ~~ん』とさせられそうだし。
でも、断るのは申し訳ないのかもしれないし・・・。
恥ずかしすぎるわよ、子どもじゃないんだし。
やっぱりキチンと断るべきだわ。
言葉で言って駄目なら態度で・・・。

夕鈴はせめてもの抵抗で横を向いてみる。
しかし、黎翔はここが攻め時だと奥の手を出す。
小犬の甘え声を以て。

「夕鈴、手が痺れてきたよ~~ねぇ、早くたべてよ~~」

夕鈴はフゥと短く息を吐き出した。
全くこの声には勝てないのよね・・・・私。

「はい、頂きます」

観念して顔を桃色に染めながら小さく口を開けて、黎翔の箸からご飯を頂いた。
黎翔はしてやったりと、したり顔。

この先は・・・・ご想像どうり、全部食べさせてもらうまで席を立つ事は出来ず、
美味しい筈の料理の数々は味も分からないどころか、何処に入ったかすら分からなかったのである。

策士である黎翔には、夕鈴の可愛い抵抗なんて敵うはずはない。
なすがまま。
全ては陛下の仰せのままに。

兎嫁は、今日も狼に振り回される。



終。



2012.07.10 SNS初載



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瓔悠

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