【極めて非日常的な出来事・4】
2016年02月25日 (木) | 編集 |
【設定】 

現パロ設定  ・ 恋人未満

【注意事項】

こちらの作品は【アリスの口づけ】とは、
全く違う設定の現パロとなっております。

二人が出会い、そして繋がり結びゆく展開を
お楽しみいただけましたら幸いです。











「では・・・・貴女は、社長の縁談除けの婚約者ということで」
「あの・・・」
「なんですか?まだ私からの話は終わってませんよ」
「す、すみません!!ただ一つ気になってまして」
「何でしょう?」

夕鈴は、目の前に姿勢正し立っている男性が何だか怖いと思ってしまった。
キラリと眼鏡の奥から放たれる目力が半端なくて。

でも訊かねばならない事は、そのままにはしてはおけない!!
そう思った夕鈴は、ビビりながらも言葉を繋ぐ。

「あの・・・・私、高校生なんですが・・・・社長の婚約者には相応しくないと・・・思うんですが」
「ああ、そんなことですか??それならば、全然大丈夫です。
高校生?それこそ大歓迎です」
「はい???」
「急に降って湧いたように出てきた婚約者・・・そんな人物が妙齢の娘さんだったら、ご令嬢方も偽物ではないのか?と怪しむことでしょう。
でも相手が高校生であるならば、まだ学生であるから世間には公表したくなかったなどとでも言えば、尤もらしいと思いましてね。
ただ如何せん、高校生となると周りに適当な人物がいなくて困っていたところに貴女といういい『鴨』・・・ゴホン、いえ、いい人物が現れてくれたということなんです」

社長秘書の李順さんのニヤリと微笑む笑顔がマジで怖い。
大丈夫なのか?無事に家に帰れるのか?と不安が押し寄せてくる。
でも、当の社長は・・・・それをニコニコして聞いている。


「あの、もう一ついいですか?」
「何です?」
「社長って、あんな感じなのですか??」
「あんな感じとは??」
「小犬みたいに柔和でいつもニコニコされているのですか???」
「はい???」

お互いの会話がかみ合わず、疑問符付きでの会話になる。

だって、先程から感じる違和感。
気になりだすと止まらない。
大企業の社長さんなのに、さっきからニコニコホンワカしている表情がダダ漏れで。
あのショッピングモール内の社長さんとは同一人物とは思えない。

「ああ、アレですか?
それならば心配は要りません、大丈夫です。
ああ見えて、表の顔は違いますから」
「表の顔?」
「聞いたことありませんか??
白陽ワールドビジネス・コーポレーションの若き代表には、二つ名があると」
「さぁ??」

知るわけないじゃないの!!!
だって、私はただの高校生なんだから。
経済新聞なんて読むこともないもの。

夕鈴は、ブンブンと首を横に振る。

「『狼陛下』と」
「はぁ?陛下?時代錯誤な(ボソッ)」
「何か言いましたか?」
「いえ、何も」
「ですので、社員たちの前では違いますよ」
「そうですか・・・・」
「このことは内密に・・・・外部に漏らすと、お父上のお仕事に影響しますよ」
「えっ?」

ウチの父さん、一応公務員ですが・・・・。
それほどの影響力があるの??この企業。
それってマジで大丈夫なの?私が関わったりして。

不安感が夕鈴の中で更に膨らんでいく。

「李順、お前、脅し過ぎだ」
「でも社長、これくらい言っておかないと、最近の高校生なんて信用できませんし」
「大丈夫だよ、この子はそんなことを口外したりしない」
「言い切って大丈夫なのでしょうか?」
「大丈夫さ・・・ねっ、夕鈴」
「は、はい」

えっ??私の名前、もう呼んでる。
もしかして、この社長って、女の人の扱いに慣れていたりする?
いわゆる『女たらし』だったり。
気を付けないと・・・・私、無事でいられないかも。

「さて、夕鈴!早速だけど、お仕事してくれるかな?」
「えっ、いきなりですか?」
「行きたくもないパーティがあってね・・・一緒に行って欲しいんだけど」
「今からですか?」
「夕方からだよ」
「・・・・・はい、わかりました」

いきなりパーティですか・・・・・。
はぁ、これは結構大変なバイトなのかもしれない。
締めて掛からないと。


「では、李順・・・今から出掛けてくる」
「行ってらっしゃいませ」

李順さんに告げると、社長さんは私の手を取ってドアを出ようとする。
それを見送る李順さんは深々と一礼していた。
私は状況が掴めず、そのまま社長について行くしかなかった。

1階までのエレベーターの中。
私はやっと声を出すことが出来た。

「あの・・・・あのっっ!!!」
「何?」
「手、手を離してください!!!」
「どうして?恋人同士だし、これが自然だと思うけど」
「・・・・・・・・・・・・・・・・恥ずかしいです」
「えっ?」
「私、男性と手を繋いだことなんて、中学校の運動会の時のフォークダンスの時以来で。
恥ずかしくて・・・・・・慣れてないんですっっ!!!」
「あはははは、可愛いね」

こう言えば離してくれると思った。
でも、そんなに事は甘くない。
繋がれた手は更に強さを増す。
隣を見ると、ニヤリと口角を上げて微笑む社長さんがいた。

「夕鈴、これくらいの事・・・・慣れないとダメだよ」
「・・・・慣れそうにありません」

自分の頬が熱くて熱を帯びている。
きっと真っ赤になっているんだろうな。
そして、心臓がドキドキって早鐘のようで。
鼓動が早くて、息苦しい。

私、こんな事できちんとバイトを全うできるの?
自信・・・・なんて無い。
だって今まで、恋人なんていなかったし。
それに、恋なんて・・・・よくわからない。
恋がわからない・・・だなんて、年相応でないことくらいわかる。
だって私は恋をしてる暇なんてないし。
家事だってあるし、青慎の為にバイトだってしなくちゃいけないし。
でも辛くなんてない。
恋なんてしなくても、それなりに日々は過ぎていくもんだしね。

でも、引き受けたからには。
私なりに頑張ろう・・・・・とか思ったりもする。

夕鈴は落ち着かない状況を少しでも忘れようと、
色々と思考を巡らせていた。
その方が、繋がれた手の温度を感じずに済むから。

そんな夕鈴にお構いなく、黎翔は繋いだ手を引っ張ってズンズン歩く。

「じゃ、行くよ!!僕の可愛い恋人さん」
「・・・・・・はい」

青空がまぶしい午後。
二人が歩く後には、影が寄り添って見えた。



続。






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コメント
この記事へのコメント
瓔悠さーーんこんばんは\(^o^)/
二日間ほど読んで読んで読ませてもらって精神浄化中です!ヤバかった‥本当有難いです。ここ無いと困りますから!

この夕鈴も可愛いなぁ(*^_^*)
もう気持ちの中あっちこっち行って大変そうですね!本当続き楽しみ!

それでね、読んでる中で、夕鈴が神殿に向かったのを陛下が探り出したお話「夫婦喧嘩は犬も食わない後編」が見つけられなくて‥カテゴリにもないから‥何処かな?
在り処が瓔悠さんの頭の中なら続き楽しみしてますね〜!催促だけどノンビリいつまでも待てます♪( ´▽`) ふふふ♡


ママさんこんばんは\(^o^)/
前回のコメント同じ時間入力でしたね〜!
2016/02/26(金) 01:03:06 | URL | タイフーンです(≧∇≦) #-[ 編集]
きゃあ///。非日常UPあんがとー。
ふふふ・・コレから社長に翻弄される日々が来るんですよ~。にや。
そしてドキドキが収まらない・・
<わ、私どうしたのかしら・・・。どうして黎翔さんのことを思うとこんなに心臓がどきどきするの・・・。とっても苦るしい・・>

「夕鈴。顔が凄く赤いようだが、熱でもあるのではないか?」
片手で腰を引き寄せおでこを合わせる黎翔さんに夕鈴は・・・・・・・・・・・・・はい、想像してね←

ああ、私の脳内変換を元に戻してくださいーーー!

たいふーんさん。
こんにちは^^
前回コメの時間確認してきましたよ(笑)
本当に一緒だったね!うっれしー♪


今日は本当は旦那様のお仕事に着いて大阪にいく予定でしたが、昨夜旦那様のやらかしたことに対して罰と反省として一人で行かせました。
行くところが大阪城の近くでしたので見学して、ランチしてブラブラしてから帰宅しようねって旦那様からのお誘いでしたけどやったことが少し許せる範囲ではなかったので電車で行けと早朝に送り出してあげました。




2016/02/26(金) 11:52:53 | URL | ママ #-[ 編集]
タイフーン様

こんにちは!!コメントありがとうございました!!
返信大変お待たせしました。

タイフーンさんだったんですねーー。
この2日間、沢山拍手がきて、スッゴク嬉しくて
テンション上がりまくりだったんです。
ありがと!!なのです。


フフフ・・・・見つけてしまったのですね。
あれの後編はどこにもありません。
実は、間が開きすぎて話の内容を私が忘れてしまったんです。
書かないといけないんだよねーーとは常々思っていたから、
また新しい展開をカキカキしようと思ってます。
もう少し待ってて下さいね。

言ってくれて良かったーーー。
これで書く気持ちが高まったもん!!!!



2016/03/06(日) 15:35:40 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ママ様

こんにちは!!コメントありがとうございました!!
返信大変お待たせしました。


キャァァーーですか??
それは嬉しいっっ。
これも書きかけて、前のブログに放置していたんだよねーー。
この度、完結させようと、持ってきました。

さぁ、どんな風に社長に翻弄していただきましょうか?
現パロだから、何でも有り!だもんね。
お楽しみに。


そして、旦那様!全くどんなことをしたのやら。
最近は私の中での株が上昇しまくりだったのに。
でも旦那様が悪い時には、おしおきは必要!です。

うんうん。



2016/03/06(日) 15:40:45 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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