【極めて非日常的な出来事・2】
2016年02月13日 (土) | 編集 |
【設定】 

現パロ設定  ・ 恋人未満

【注意事項】

こちらの作品は【アリスの口づけ】とは、
全く違う設定の現パロとなっております。

二人が出会い、そして繋がり結びゆく展開を
お楽しみいただけましたら幸いです。










視線がかち合った・・・などと言うことは無いと思いたい。
いや、思いたかった・・・・・・・。

その後、この時の事を思い出しては、
振り返るんじゃなかった・・・と大いに後悔する夕鈴はそう思う。



************




「・・・・見つかったぞ、恰好の相手がな」


ニヤリと口角を上げて、嫣然と微笑んでいる見目麗しい男性。
その男性の名は、珀 黎翔。
御年21歳ではあるが、白陽ワールドビジネス・コーポレーションの若き代表である。
これは親から引き継いだ会社であったが、彼が代表になってからは業績も右肩上がりで、
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの急成長企業なのである。

だからなのか、それとも彼の容姿が成せるものなのか、
いわゆる良家のご令嬢からの縁談の申し込みが後を絶たず、
ハッキリ言って業務にまで支障をきたすほどとなっていた。

それで、彼は自分のオフィスにいると面倒な事が転がり込んでくるために、
こんな街中のショッピングモール内で仕事をこなしているというわけである。

何故、ショッピングモールなのか??
それなら、高級ホテルなんかでもいいのではないか??
そうなるのであろうが・・・そこはそれ、意外な場所の方が捕まらずに済むのだ。
高級ホテルなんて、ご令嬢たちの手が回っていることなんて大いにある。


はてさて、自分のアイデアに叶いそうな女性だと踏んだ黎翔は、
すぐさま立ち上がると、その女性に近づいた。
それは、それこそ友人を待っていた夕鈴だった。

「そこのお嬢さん!!割のいいバイトがあるんだけど、やってみない??」
「えっ?バイトですか??」

バイト???
いきなり、なんなの、この男性??
スッゴクイケメンだけど、もしかしてこの男性怪しいバイトの勧誘員??
ほら、その・・・・金額はいいけど・・・・的な。

「イエ、間に合ってます!」
「そんな事、無いでしょ!だってさっきからここで眺めてるだけみたいだし」
「うぐっっ・・・・そ、そんな事、有りません!!
今からですから!!!」

ぐうの音も出なくなりそうな夕鈴だったが、
お腹に力を入れて強気の発言をする。

「じゃあ、どうして買い物しないの??」
「・・・・・と、友達を待っているんです」
「ふぅん~でも、中々来ないようだね」
「そうですね・・・・」

なんなの?この人。
私がお金がないからウィンドウショッピングをしていることを見透かしてる。
実は、探偵とか?
でも私、探られるようなことはしてないわよ。

「あの・・・私、待ち合わせがあるんで」

ここは退散した方が、身のためだ。

夕鈴は立ち上がってその場を去ろうとした。
でも、去ることは叶わなかった。

だって、しっかりと手首を掴まれてしまっていたから。

「離してください!!」

手首を離してもらおうと、力を込めて自分の腕を引いた夕鈴。
精一杯の力で引いたもんだから勢い余って、つんのめって身体がよろめいた。
そして掴まれてない反対の手でテーブルの端を掴んだ・・・・・・つもりだった。

『ガシャン!!!!』

大きな音がして、ビックリして夕鈴は目を瞑った。

「あ~~あ、お嬢さん、大変なことをしてくれたようだね」
「はい?」

目を開いて見てみると、
床の上には、無残にも壊れてしまっている小型のPCが。

「ご、ご、ご、ごめんなさい!弁償しますっ!!
でも、今そんなに私持ち合わせがなくて・・・・・どうしよう。
あっ、私、何でもしますから、何か言いつけてください!
で、きちんとした弁償は後日ということで!!」

夕鈴は真っ青になって、しきりと目の前の男性・・・そう、黎翔に謝り倒していた。

「何でもしてくれるの??」
「はっ、はい、何でもしますから!!」
「じゃあ、お嬢さん・・・・バイトしてくれる?」
「・・・・バイト??」
「うん、僕の婚約者になって!!!」
「こ、婚約者ぁぁぁぁぁぁ~~~~~~」

素っ頓狂な声を上げる夕鈴。
それとは対照的に策士の笑みを浮かべる黎翔。


こうして・・・・・夕鈴の波乱万丈なバイト生活が幕を開けたのであった。





続。





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