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2015.11.14 (Sat)

【アリスの口づけ・4】 万華鏡のようなパレード

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この作品は、某SNSのコミュニティにて開催されたハロウィンパーティに合わせて
『花の四阿』管理人・さくらぱん様とコラボした作品を私なりに加筆したものです。

【設定】に表示しております通り、現代パロディの作品となっておりますので
ご注意の上で閲覧くださいませ。










腰砕けた私を、パークの中央にある大きな広場に黎翔さんは連れてきてくれた。
ここからは、荘厳とそびえ立つハートの女王のお城が見える。
ライトアップされて存在感が半端ない。
私はしばらくお城を見上げていた。

突然、お城の方向から花火が上がった。
赤や黄色、緑や青、紫やピンクといった華麗な花が天上で次々と花開く。
咲き誇るように、天空の花畑は見る者すべてを魅了する。

「わぁ、綺麗・・・・・」

私は瞬きも忘れて、瞳いっぱいに焼き付ける。

「夕鈴~お腹が空いたでしょっっ!!はい、コレ」

黎翔さんの手から、チュロスとコーラが私へと手渡された。

「ありがとうございます!嬉しいですっ!
実はちょうどお腹が空いていたから・・・・・・」

スッゴク嬉しいけど、いつの間に買いに行ったのかしら?

「ちゃんとした食事でなくてゴメンね。でもチュロスがここの名物らしくて、それに・・・・」
「花火を合図にもうすぐパレードがここを通るから、夕鈴と一緒に見たくて。
これなら歩きながら食べられるからね」
「パレードですか?!うわぁ~楽しみ♪」

このパーク、一押しの名物・・・・輝くイルミネーションに彩られたパレードが見れると知って、私は顔を輝かせる。
夕鈴の表情を横目で見た黎翔は、満足気に顔を綻ばす。
そうして黎翔は、やっと自分の手に持ったチュロスを食べ始めた。
途端口の中に甘い味が広がる。

「案外、美味しいな」
「えっ?黎翔さん食べたことないんですか?」
「え?まぁね」

へぇー、そうなのね。
黎翔さんはここのオーナーだから、てっきり食べたことはあるんだと思っていた。
初めて食べる味をじっくりと味わうために会話もせずに、チュロスを頬張る。

「あっ、夕鈴、動かないでっ!」

私は急に掛けられた声に驚いて、動きを止めた。
黎翔さんの顔が・・・・口が・・・・徐々に私の顔へと近付く。

え?

黎翔さんの突然の行為に耐えられなくて、私は薄茶の瞳をギュッと瞑った。
そうすると、私の唇あたりに温かい感触が。
どうやら、ペロッって舐められたらしい・・・・・。

はい??
いま、ペロッて・・・・・・ペロッてっっっ!!!!

私は瞬く間に、一気に沸点へと上昇するかにように両頬が真っ赤に染め上がる。

「夕鈴!ご馳走様っ。可愛いサクランボの唇に粉砂糖ついてたよ」

ウソっ、ヤダ!私、子供みたいっ!
恥ずかしい~~~

身悶える私をよそに、黎翔さんは涼しげな顔で。

「夕鈴、可愛いっ。ほらっ、こっちにも・・・・」

味を占めたようにまた口付けようとする黎翔さんから逃れるのに、私は片手で唇を隠した。

「もう砂糖は、ついてませんよ~~」

口付けしようししていた黎翔さんは私にガードされて、
とても残念そうな表情を醸し出し諦めたように見えた。
私は安心して短く息を吐き出した。

ふぅ~良かった。
これ以上キスされたら、心臓壊れちゃう。

私が油断したその時。
すかさず・・・・チュッと私のおでこにキス。

片手にはチュロス、もう片方は唇で。
逃れる術なんて、無いっ!

「もうっ、黎翔さんっっ!!!!」

私は黎翔さんの突然の行動に驚き、防ぎきれなかった悔しさと恥ずかしさで顔が火照っていくのを感じた。
口付けられたばかりのおでこは軽く熱を帯びている。
私は慌てておでこを手で押さえて、恥ずかしさと熱を少しでも治めようと深呼吸をする。
そして一気に息を吸い込むと、目の前でニヤリと笑う黎翔さんに向かってキッパリと言葉を放った。

「そんなところに、お砂糖はつきませんっっっ。
こんな恥ずかしい事は、もう金輪際お断りです!!!!」

焦って怒る私の絶叫と黎翔さんの明るい笑い声が、静寂のパーク内に響く。
そんな二人の前に、迫りくるパレードの列。

華やかな音楽が高らかに響き、煌びやかなイルミネーションが眩く輝いた。
そして楽し気に跳ねる兎と、整然と行進するトランプの兵たち。
その中で踊るのは、ハートの女王。

煌びやかな一行が近づくにつれて、私の瞳はそこに釘付けになる。
夜のパレードは、七色の吐息。
不思議の国の夢空間。

甘い粉砂糖がけのチュロスを頬張りながら見るパレードに、私は夢中になった。

綺麗に飾りつけられた車には、 不思議な格好をしたおとぎ話の主人公達が。
軽やかなステップを刻み踊りながら、私達に手を降ってくれる。

少し顔を紅潮させてパレードを見つめる私を、隣にいる黎翔さんがさりげなく肩を手を置く。
その所作はごく自然で、私はいつの間にか引き寄せられていた。


ここでデートをすることにして良かった。
円らな瞳をキラキラと輝かせる夕鈴は、凄く楽しそうで。
パレードの音楽に合わせて、リズムをとる姿も可愛い・・・・・・。

黎翔は今回のデート時間を捻出するため今日まで仕事を少々無理してきたが、楽しそうな様子にそれまでの苦労が報われた気がした。

こんなに楽しそうな彼女の姿を見るのは、本当に久しぶりだった。
いつもデートの途中で仕事が入り、『仕方がないですから』と送り出してくれる夕鈴。
でもその瞳は、寂しげな色が宿っていたっけ。
その瞳を見るたびに、ホントに申し訳ない気持ちに苛まされていた。

黎翔はボンヤリと考え込む。
いつも間にか、手に持ったチュロスはすべて無くなり紙屑だけになっていた。

チュロスを食べ終わった黎翔は、そっと夕鈴の耳元へと優し気に囁く。

「夕鈴、楽しい?どうせならパレードに混ざって、僕らも踊ろうか?!」
「いいえ、いいです。 楽しいけど・・・・パレードで踊るなんて恥ずかしいですから」
「そうなんだ、折角なのに、いいの?」
「見てるだけで十分です。だってこんなに綺麗だから」

ニッコリと優しく微笑む、夕鈴。
そして黎翔を見つめる瞳はイルミネーションに彩られ、七色に輝いている。
その瞳に黎翔は、しばし見惚れてしまった。

このまま、ずっと夜が明けずに 君と一緒に過ごせたらいいのに。
こんなに愛らしい君を、ずっと見つめていたい。
朝まで・・・・・いっそ、今夜は帰さないか。

黎翔は、自分の気持ちを実行に移そうかと浅はかな考えがフワリと浮かんだ。

僕の君への想いは、パレードの光のように流れて留まることを知らない。
今日は、僕たちの特別なデートにしたい。
夢のように楽しい、僕たちの最高の夜に・・・・そして思い出に。

僕は、もっと君の笑顔が見たい。
花が咲き誇るような満開の笑顔が。
だからそのための準備を、少しずつ進めてきた。
そして僕の人生をかけた計画は、ここまでは順調だ。
こんなにも楽しそうな夕鈴を見たことは無い・・・・・。

だったら、後は。
最高の時と場所で、『あの計画』を実行するだけ。
失敗なんてするはずはない。
最高へと一段ずつ上り始めているのだから。

待ってて、夕鈴。
君の笑顔を永遠にするから。
だから。

黎翔は、隣でパレードに夢中の夕鈴の腰に手を回してそっと浚う。
今すぐキスしたい衝動を抑える代わりに・・・・・。

パレードの列が、次第にゆっくりと二人から遠ざかり始めた。
光りの洪水が、先へと伸びていく。
その光の一筋が消えるまで、二人は見詰めていた。
そして黎翔は自分の掌に感じる夕鈴の熱を、幸せな気持ちで味わっていた。



続。



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Comment

黎翔さん、幸せいっぱいですね。
かわいい夕鈴をどうやって手中に収めようかと画策中?(笑)
そんなよこしまな想いをも吹き飛ばしてしまうくらいかわいい夕鈴。


成人式のお知らせが届いたんで美容室の予約した。
取り敢えず、肩の荷が下りたかと思ったんだけど・・・。
半襟が・・・つけないといけないということに気付いた!!
まーじーでーーーー!!!と叫んじゃったよ。
着物なんて縫ったこと無いんですけどぉ!
動画があるから見ながら縫い縫いしないといけません。
まさかこんなことになるとは夢にも思ってなかった。
しかし、半襟が思ってたより地味だったのでもう一枚買おうか迷ってるんだよね~・・。振袖が地味ってないわ~って思うんですよね。派手すぎるのも如何と?<ええ加減>が難しい(笑)
ママ |  2015.11.14(土) 14:35 | URL |  【コメント編集】

●ママ様


こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!


ですよね~黎翔さん幸せそう~
素敵なデート。
マジで私もこんな扱いされてみたい。
はぁ~~とため息が出てきてしまいますわ。
さぁ~続きはどうなるか?お楽しみに~
マァマはこちらが初めて読むから、すっごく楽しいと思うよ~
他の方は再読の方もいらっしゃるから。
続き楽しみにしててね。


さて、成人式かぁ~
これで一段落するよね。
親の大役は果たせたって感じかな~
お着物どんな色かな??
ピンク系かしら?
娘さんならどんなお色でも似あうと思うけど・・・。

しかし、半襟縫い・・・・大変そう。
今は着物なんて着る機会は早々ないから縫い方は分かんないよね~
私は実家の母にしてもらう口です。
でも自分の娘の時の為に習っておくべきかも。

半襟は結構派手でも案外しっくりくるもんね~
重ね襟もいいかもしれない!
やっぱ成人式は目立つ方がいいよ~
だって周りも着物で出席している娘さんは多いだろうし~

瓔悠 |  2015.11.14(土) 22:54 | URL |  【コメント編集】

笑顔を永遠に〜‼︎‼︎
この言葉好き〜♪───O(≧∇≦)O────♪

そうするための階段なんですね!
ガンバッテー
夕鈴大好き同盟の皆さんが見てますよー(*^_^*)


旦那さんはお師匠さんと飲みに←職業のじゃなく
次男くんはいないし
長男君は塾からやっと帰宅しずっと携帯←いつものこと!
なーんにも問題なしψ(`∇´)ψ

なんてったって一人でウイスキー!うまい。
ハイボールからだんだん濃くなっていくのはいつものこと♪(´ε` )うまい!
今日はプレミアムにアヲハタのまるごと果実オレンジ乗せてます。美味しい♡

タイフーンです(≧∇≦) |  2015.11.14(土) 23:13 | URL |  【コメント編集】

おっ!今さっきが、レスタイミングでしたか!
コメント返信ありがとうございます\(^o^)/

スマホでの閲覧不都合、他の方からのお問い合わせがなければスルーしてて下さいね(*^_^*)

そんな管理会社に問い合わせとかやってたら、また別の用事つくってるみたいで更新時間&制作活動の時間がなくなる方が‥悲しいですから‼︎!‼︎ ね!ね〜(#^.^#)!

今日は賢く朝から広報仕事(ポスター作り)して満足いく出来♡。自分を褒める隠密大ちゃんの気分です(≧∇≦)
タイフーン |  2015.11.14(土) 23:26 | URL |  【コメント編集】

●タイフーン様


こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!


あのセリフ、好きですか?
それはスンゴク嬉しいですっっ!!!

あのセリフは今回こちらでUPするために書き足した部分です。
だから私のオリジナル。
夕鈴好きから出たお言葉ですっっ!!

黎翔さん、ファイト!!!
夕鈴大好き同盟の方って、私も入っているかしら?
私、是非に会員になりたいですわ~~~


タイフーン様は晩酌タイムなのですね~
ハイボールですか!
凄い~
私は飲めないんですよ~ウィスキーは。
今のお気に入りは梅酒カクテル(ピンクグレープフルーツ)です。
梅酒というより、グレープフルーツの味がはっきりとしていて、
でもほんのり梅の味がして・・・。
今、私の中の一押しです。
先日、自分の勤め先で売っていて・・・・試しに購入したらめっちゃ美味しくて、追加購入しちゃいました。
ふふふ~~~
ホントお酒を飲んでると、憂さも忘れるからやめられないんですよね~~


瓔悠 |  2015.11.17(火) 00:22 | URL |  【コメント編集】

●タイフーン様


こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

あらま、タイフーン様とタイミングが合わなかったようですね・・・残念っっ!!!
いえいえ、こちらこそコメントくださってスッゴク嬉しいです。
コメントくださると、すごく元気になれますもの!


スマホの件は了承いただきました。
でも調子が悪かったら、どうぞ遠慮なくお申し出くださいね。
私も気になりますから・・・・。


ポスター作りですか?
見てみたい!!
私って絵的センスがまるでないから、どんなポスターなのかが凄く気になります。
それはお仕事の関係かな?それとも学校関係かな?
それにしても、お疲れ様ですっっ!!!

いつも応援有り難うございます~
現在、更新UP強化中ですので、いつもよりは更新頻度がいいと思います。

お時間の許す時間にお越しください!
お待ちしておりますから~~


瓔悠 |  2015.11.17(火) 00:28 | URL |  【コメント編集】

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