【アリスの口づけ・3】 光りの中のメリーゴーランド
2015年11月12日 (木) | 編集 |
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この作品は、某SNSのコミュニティにて開催されたハロウィンパーティに合わせて
『花の四阿』管理人・さくらぱん様とコラボした作品を私なりに加筆したものです。

【設定】に表示しております通り、現代パロディの作品となっておりますので
ご注意の上で閲覧くださいませ。








眩しく光るアトラクションが見えるところまで来た時には、繋がれた指は熱を帯びていた。
私はそれが嬉しくもあり、恥ずかしくもあった。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、黎翔さんが優しく微笑んでいた。

「ねぇ、夕鈴、アレに乗ろうか?」

駆けてきた衝動でまだ息が整わない私に、黎翔さんが指差すアトラクションはメリーゴーランド。

「えっ?!アレですか?」

私は黎翔さんの指差す先を見詰めて、疑問の言葉で返した。
メリーゴーランドなんて、小さな子供のとき以来乗ったことは無い。

「うんっ!僕、ゆーりんと一緒に乗りたいな!」

手を握られたまま黎翔さんに連れられて、メリーゴーランドの前までやって来た。

そこには、煌びやかな鞍を付けた白馬。
更には、いななき声が聞こえそうな勇猛な黒馬。
何種類もの花があしらわれた馬車。
そして電飾の光にキラキラ輝く七色ガラスで彩られた馬車。

まるでお伽話から抜け出たように美しい色彩に溢れたメリーゴーランド。
煌びやかな電飾に彩られた、メルヘンな光景が目の前に広がる。

「うわぁ~このメリーゴーランド、すっごく綺麗ですね」
「そう??」

自分がデザインさせたメリーゴーランドを恋人に褒められて、黎翔は少し嬉しくなった。

「ではアリス、夢のメリーゴーランドへご案内致しましょう」

ニッコリ微笑んで黎翔さんは、私をさっと軽く抱き上げた。
水色のスカートがフワリと揺れ、私の身体が宙に浮く。
そのままストンと黎翔さんの腕の中にすっぽり納められた。

「キャッ」

急な恋人の行動に、私は小さな悲鳴を上げる。
でも悲鳴くらいで、黎翔さんは私を降ろしてはくれない。
落ちそうになった不安定な身体を、私は黎翔さんの首に腕をまわして支えた。

そして黎翔さんに抱きかかえられたままゲートをくぐり、
一番豪奢な白馬に上にチョコンと降ろされた。

すかさず黎翔さんは私の後ろに跨がると、二人乗りで白馬に乗った。

「なんで?黎翔さん、白馬は他にもありますよ!」
「なんで?って・・・僕は、君と乗りたいんだ!
ねぇ、夕鈴は嫌なの?」
「嫌も何も・・・・・だって今日は貸し切りなのに、何も二人乗りしなくたって」
「夕鈴っっ、こういうのは恋人と二人乗りだから楽しいんだよ!」

後ろから囁かれて、私は耳朶まで真っ赤に染まる。
黎翔さんの低く甘い声に、私はしっかりとつかまっていないと落ちそうになっていた。
そんな私を黎翔さんは後ろからそっと支えてくれていた。

うわっ・・・・ちっ、ちょっっっと、近いっ!!!
恥ずかしい~~。

黎翔の瞳に映る夕鈴は、恥ずかしげに身を捩らせて涙目で訴えている。
それは黎翔にとって、そんな仕草がたまらなく可愛いいと感じられていた。

はぁ、困ったな・・・・あんな可愛い所を見せられたら、ますます困らせたくなる。
もうちょっとくらいならいいのかな。

黎翔の悪戯心は止まりそうもなく、彼女を困らたい気持ちを心の中でたしなめた。


ジリリリ・・・・・
発車のベルが鳴り響く。
夢の世界へと出発。

始まりの合図と共にメリーゴーランドが、ゆっくりと廻りだす。

抱きしめらたままの気恥ずかしさから、私は動きだした白馬から降りようする。
しかしそれを軽く黎翔さんは、抱き直す。

「夕鈴、もう動き出したんだから危ないよ」

黎翔さんは優しく言いながら、どさくさ紛れに私の額にキスした。
私はそのままガタピシと動けなくなっていた。


僕はキスしたとたん真っ赤になった可愛い恋人を抱えて、
くるくると廻るメリーゴーランドを楽しんだ。
何度君を困らせても、このイタズラは楽しい。

僕にとっても、いつ以来のメリーゴーランドだろうか?
久しぶりに乗るメリーゴーランドは、子供の頃とは違う楽しさに溢れていた。

温かくて。
楽しくて。
心躍り。
嬉しい。

きっと、それは・・・・君が僕にくれた贈り物。
僕の恋人、夕鈴。

僕たちは、煌びやかに輝く光の渦に飲み込まれ 、
つかの間の楽しい時を過ごす。
ささやかな愉しみと共に・・・・・。

ここには二人きり。
他に誰もいない。
私の頬を啄む黎翔さんを、誰も止める者も咎める者も居なかった。

メリーゴーランドが止まる頃。
私は、すっかり茹で上がってしまっいた。
腰砕けた私を抱えて、黎翔さんはご機嫌で耳元で囁いた。

「ねぇ、折角だから、もう一回乗ろうか?」

はぁ?冗談じゃないっっ!!!
メリーゴーランドの動く間中、顔にキスの雨を降らせておいて・・・・。
黎翔さんは全くの知らん顔。
こんな恥ずかしい事なんて、二回も出来るはずはないっ。
パクパクと高鳴る心臓が破裂してしまいそうで、
それに恥ずかしさで声さえも出ない。
私は深く息を吸い込んで吐き出した。

「・・・・ぃ・・・・・・いいえ。もう結構です!」

未だ収まらぬ真っ赤な顔で、ピシャリと断った。
黎翔さんは残念そうに、じっと私を見つめてきた。

「・・・・・ダメ?!」

「もう無理です!!なら、黎翔さんだけで、乗ってきてください。
私、ベンチで休んで待っていますから・・・・・」

「夕鈴、それじゃ乗る意味が無いよ。だって、君と乗るから楽しいのに」

黎翔さんは、まだ何か言いたげだったが今度はすぐに諦めたようだった。




続。
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コメント
この記事へのコメント
んまぁ・・甘甘なお二人をありがとうございます^^。
もうおばちゃんは嫉妬しちゃうよ(笑)

純粋な夕鈴はいいね~。黎翔さん・・困らせすぎですよ、色々と。
相手に合わせすぎても、急ぎ過ぎてもうまくいかなかったりするので距離感って難しいよね。
その駆け引きって言うのも楽しいですけどね^^
男の人の単純さには呆れることもありますが(笑)

続き待ってますね~^^

2015/11/12(木) 17:46:37 | URL | ママ #-[ 編集]
ママ様

こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

あまぁ~~~いですか??
それは良かった!良かった!!


夕鈴は純粋で可愛くていいですよね~
私大好き!
なのに~黎翔さんは全く困った方です。
でもすっごく夕鈴も楽しんでいるようだからいいといたしますかっっ!!!


しかし、確かに距離感って難しい。
押し過ぎてもダメ。でも引いているだけでは進展しない。
マジで難しい、恋愛って・・・・。
まぁ、私なんてもう恋愛はすることはないでしょうが。
昔がスンゴク懐かしい・・・。(←この思考がおばさんになった証拠なんだよね~)

2015/11/14(土) 22:30:02 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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