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臨時妃 ・ 原作寄り


【注意事項】

こちらの作品は、前々ブログ『遥か悠遠の朱空へ』にて公開していた作品です。
今回こちらへ移行するに伴い少しだけ手直ししておりますが、
書いた当時の陛下と夕鈴の関係が浅いものでありましたので、
当時の雰囲気を残すべく糖度はあまりありません。
そのことを踏まえた上でお読みいただけます様、宜しくお願いいたします。   









その頃。
黎翔は、いくら探しても見つからない寵妃を想いイライラし始めていた。

「大体こんなに探しても見つからないとは有り得ない。
となると、これは李順の仕業だろうな・・・一体何がしたいんだアイツは」

誰もいない回廊で、黎翔は独りごちてみる。
刹那、頭上の木々が騒がしく震え自分だけの気配では無くなった事に、
何かが有ったのだと思わず身構える。
それが知る気配だと気が付くと、剣に軽く触れていた手を離して短く息を吐く。
 
「浩大だな、何があった?」

問い詰める声は、狼独特の鋭利で他人を跪かせる威圧感を醸し出していた。

「いや・・・・なんと言っていいのか・・・・」

浩大も狼の牙の餌食にはなりたくはないらしく、言葉を選んで報告しようとなりシドロモドロになる。
それが黎翔の癇に障ったらしく、更に語尾が強くなる。

「浩大!夕鈴に何かあったのだな。どうなんだっ!!」

浩大もこれ以上隠しておけないし端的に言わないとヘタしたら剣の錆になり兼ねないと懸命な判断をして、即座に黎翔に報告する。

「それがお妃ちゃんの護衛についていたヤツからの報告で、どうやらお妃ちゃん迷子になったらしいです。
後宮立ち入り禁止区域で・・・」
「後宮立ち入り禁止区域か?」
「まぁ・・・・そこなんだけどね~但し・・・・・」
「思いたくはないが・・・もしかして、あの場所か?」
「そう、その場所だったり~」
「あれは侵入者は阻むために作られた、迷路区域じゃないか!
きさま!それを、先に言えっっ!!」

言い終わる前に、黎翔は後宮へと走り出していた。
風を切るように。
かの場所へと。

後宮立ち入り禁止区域の入口に老師が佇んでいた。
それは、迷子になった夕鈴を探索にくる人物を。
しかしそれが珍しく息を切らせながら駆け込んできた黎翔の姿だった事に、老師は目をパチクリさせ驚いた。

あの狼陛下とも呼ばれている陛下が、たかが掃除娘が迷子になったくらいで飛んでくるとはホンに珍しいものじゃ。
これは、臨時じゃの何じゃのと側近眼鏡は言ってはいるが・・・・・・実のところは。

「一体これは、どう言うことなんだ!!!」

老師を見つけると、黎翔は開口一番老師に怒鳴りつける。
その余りの気迫に老師はすっ転んでしまい、お尻を擦る。

「後宮立ち入り禁止区域一帯は、老師の管理下のはずだがっっ。
何故、夕鈴が迷路区域になんぞに入り込んでいるんだ!」

黎翔の怒りに押されながらも、老師は言葉を選びつつ黎翔の様子を探る。

「陛下は、よほどあの掃除娘が心配とみえますな。
わしはあの娘には言っておいたんですがの、余り奥には行かんようにと・・・・」

背には青白い炎を纏い、瞳はいつにも増して深い紅に彩られている。
黎翔の表情は怒りの面となり、視線は老師を真直線に射貫く。
その様子に老師は『クワバラクワバラ』と唱えながら気休めとも取れる一言を黎翔に投げ掛けた。

「まぁ、陛下・・・・あの迷路区域は何日も出れない様な設計には為っておりませんぞ。
この後宮管理人たるわしが太鼓判を押しましょうぞ」
「ほぉ、では老師、聞くが迷路の道順は把握しているのか?」
「道順ですと?・・・・年寄りな故に忘れてしもうたわい。
大丈夫じゃよ、あの娘は頑丈に出来ておるしそのうち出て来るじゃろう」

無責任な言葉に流石の黎翔も口が出せなくなった。
もう老師は当てにならないと悟った黎翔は、そこらに控えているであろう隠密の名を当然の様に呼ぶ。

「浩大、今から奥へ進んで行くので付いて来い!!」

天井から軽々と降りてきた浩大は、神妙な面持ちで黎翔の前に跪く。
夕鈴を見失った件に関しては任命していた隠密の責任であるのだが、
その人選をしたのは浩大であり流石に少し責任は感じているらしい。

「あっそうだ、老師・・・言い忘れていたが、
私が戻って来るまでには道順を示した書簡を見つけておけ!いいなっっ!」

紅い双眸がいつにも増して深紅に光っており、『否』とは言えない状況を作り出していた。
もし見つけられなかったのならただの処罰では済みそうも無く、
老師は慌てて後宮書簡書庫へと文字通り小走りで回廊を右へ曲がって行き、辺りは音もなく静まり返った。

そして黎翔はその後ろ姿を見詰めながら昏い笑みを落とし、そのまま踵を返して奥へと進んで行った。



***********



「はぁ~~なんでこんなに似たような造りなのよ~~全く広過ぎて訳が判んない~~。
昔の王さまは、絶対に迷って目当ての女性じゃなくて別の女性の部屋に入ったりしていたわよ、絶対!!」

夕鈴はここが侵入者を阻む目的でワザと同じような作りにしているなんて、
後宮事情に詳しくないので知る由も無い。
ここが迷路であることなんて思いも寄らない夕鈴は、出口を目指して先に進む。
それがまた奥へと誘われているなんて、気づきもしないで・・・・。

しかしさすがにこうも出口に辿り着けなくなると、夕鈴も不安を覚えてくる。
この状況をどうにかしないと・・・と少し焦っていたのだが『焦りは禁物』と言い聞かせ、
別の事に想いを馳せていた。
そして、歩みは止めずにトコトコ、テクテク長い回廊を一人彷徨っていた。


後宮立ち入り禁止区域の奥深く、迷路地帯・・・・・・そこに二人の男性が入り込んでいた。
老師と別れ、足早にやって来た黎翔と浩大である。
この迷路地帯は幾重にも分かれ道があり、実のところ夕鈴が通った道がどれであるのか?見当もついてはなかった。
だから、しらみつぶしに幾本もの道を辿ることになる。
それでも、黎翔はそれを厭うことなく夕鈴を見つけ出すために進む。
そして不意に思い出したように、後ろから付いて来る浩大に声を掛けた。

「浩大、此処までの道順はシッカリと覚えているんだろうな」
「勿論っすよ。オレに任せて~」
「そうか・・・・では、引き続き頼んだぞ」

そう呟くと黎翔は黙りこくって、ただ先へと歩み続ける。
夕鈴の無事を想い、その花のような笑顔を思い浮かべながら。

ふぅ~ん、どうやら陛下はお妃ちゃんの事を心配の余り、此処までの道のりを覚えてないらしな。
めっずらしい事もあるもんだよ、あの人にしては。
まぁそれだけ本気ってことなのかね~~。

黎翔は後ろから付いて来ている浩大の事なんて全くお構いなしに、かなり早い速度でスタスタ歩いて行く。
浩大も遅れないように、且つ帰りの道順をシッカリと頭に叩き込みながら付いて行くのだった。




続。





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浩大、凄い記憶力!!早く進んでるのに道順を覚えられるなんて、さすが狼陛下の隠密ね!
何度も通らないと覚えられない私の脳とは出来が違うのね(泣)

陛下の必死感がどれだけ大事なのかわかるね。
周りにバレバレな陛下の心配と想い
もう、陛下、夕鈴にこくっちゃいなよ。

<好きだ>

はい。三文字ですよ。言ってみて?
ん?いえない?それでも狼陛下か!?
なんだ・・陛下も所詮草食男子ですか・・?現代っ子ってやつですか?男ならバシッと決めるところは決めなさい!

先ほど、息子がスマホで友だちとの写真を見せてきた。
何故か皆金髪&茶髪・・・・。息子の髪を観ても黒髪。何でもそんなことが出来るアプリがあるのだとか?なんだか凄いなぁ・・・。と感心した。ま、私はついていけないスマホ。触りたいが、どこをどうすればよいのか全く持ってわかんない私でした。
PCも使いこなせてないのに・・スマホなんて夢のまた夢かもしれない・・・。いつになったら使いこなせるのだろうか。時代から取り残されてる気がする。
こんばんわ〜。
この時間やっとお布団(≧∇≦)幸せな時間!
やはり今日も長男くんが最終就寝人物。親たちはさっさと寝ます。明日からの我が身の大変さを想いながら。 ‥‥仕事➕休憩時間も➕お通夜お葬式となりました。
あれ?金曜朝なんて生きてないかも?うんきっとその通り。ああ、子ども達。コンビニでなんか買って食べてくれ。会うのは何十時間後か。

って!続きだわぁ!こっちの続きもとても嬉しい(#^.^#)
老師の命もこのままじゃきっと短し。
担当隠密のお仕置きもいかに。
まず私が。←ちっ、本業じゃないしぬるいかぁ。トリプルで責めますかψ(`∇´)ψ

こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

でしょっっ!浩大は使える隠密クンです。
マジで優秀で!素敵ですっっ!!!

あらま、マァマは道があんまり覚えるのが苦手なのね~
私は結構覚える方で・・・・せっかちだから少しでも近道したいから
いつもキョロキョロしてます。


そうそう、へーかは我慢し過ぎ。
もうちょっと自分の思うがままでいいと思うんだよね~
・・・・とあの頃は思っていた。
ただ、今は・・・・・・・・・ですけどね。(笑)


だよね~~~
最近は『好きだ』って3文字が口に出ない男子が多すぎる!!!
世の中の男子諸君!!!!女子はその言葉をまっているんだぁあぁぁぁぁ~

と声を大にして言いたい!!!!(笑)


それにしても最近のスマホは凄いみたいだよね~
いろんなアプリがあって・・・。
私も全然『通』な使い方はしてないよ~
普通一般程度・・・・。
どれくらい進化しているのか?さえ知らないし~~
最近の若い子って凄いんだね~~~
なるほど!!!







こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

いやぁ~~すごく遅い時間に就寝なんですね~
身体は大丈夫ですか???
忙しい時は、結構体調不良に気がつかないもんです。
そして少し忙しさが無くなると、ドッと来ることがありますから
お気をつけくださいね。
それにしても・・・息子クンはもっと遅い時間にご就寝なのですね~
流石は、中学生!!!
頑張り屋さんなんですね~凄い!!!
ウチの息子クンは来年からは中学だけど・・・大丈夫なのかしら??と今から心配ですよ~


今、二つの話を交互に更新してます。
ごちゃごちゃにならないとよいけど・・・。
ふふふ~~
頑張って更新してますので
どうぞお時間の許すときにお付き合いくださいましね~~

その前に疲れている時は、ゆっくりと休んでくださいね!!!!


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瓔悠

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