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【兎と僕の攻防戦・1】
【設定】

臨時妃 ・ 原作寄り


【注意事項】

こちらの作品は、前々ブログ『遥か悠遠の朱空へ』にて公開していた作品です。
今回こちらへ移行するに伴い少しだけ手直ししておりますが、
書いた当時の陛下と夕鈴の関係が浅いものでありましたので、
当時の雰囲気を残すべく糖度はあまりありません。
そのことを踏まえた上でお読みいただけます様、宜しくお願いいたします。   













「では夕鈴殿、その様にお願いします」
「分かりました、ただ・・・・大丈夫なのでしょうか?」
「その辺はおまかせ下さい。陛下には邪魔させませんから・・・。
貴方は心配なく、貴方の責務を果たして下さい。ではいいですね」

少し席を外して帰って来ると、戸口の向こうからコソコソと聞こえる側近と寵妃の内緒話。

全くもって気に入らない・・・李順はまた夕鈴に無理難題を吹っ掛けているのか。
そしてそれを僕には教えない気のようだな。

音も無く入って来た僕に少し慌てたものの、直ぐに平静を取り戻す李順。
そして何も無かったかのように振る舞う李順は、いくら問い詰めても先程の事は話さないだろう。
夕鈴は自分が顔に出やすいのを分かっているらしく、
扇で顔を隠し平静を保とうと必死でお妃演技をして誤魔化そうとしている。

やはり此処は夕鈴の方が落とし易いか・・・・ただ、今はまだ時が満ちてはいない。
頃合いはきちんと測らないと。

黎翔は『その時』を想像しただけで、ニヤニヤが止まらない。
さっさと政務は終らせないと!と、そそくさ卓上の書簡を手に取る。
いつになく捗っていく書簡の精査に、夕鈴と李順は二人顔を見合し驚きの表情を浮かべていた。

そんなことはどうでもいいのだが。
でもあの二人は、一体僕をどの様に評価しているんだよ。
僕だって、キチンと早く終らせる日だってあるんだ。

少しムスッとしている黎翔に夕鈴はそっとお茶を差し出し、ニッコリと微笑む。
黎翔の心を捕えて離さないその頬笑みに、つい見惚れてぼー-と手が止まったのを側近は見逃しはしなかった。
殊更にわざとらしい咳払いで注意を促す。
それにはさすがにイラッとした黎翔は、李順に刺すような視線を向けた。
一触即発となりそうな空気が流れていく中、これ以上は関わりあうまいと夕鈴は優雅に一礼するとすぐに退出した。


そして夜半。
これから狼と兎の攻防が始まる。



**************



黎翔は政務が一段落させると、急ぎ後宮へ足を向けた。
昼間の夕鈴と李順との秘め事を暴かんが為・・・・・。
深紅の双眸は、キラリと煌めく。

さて、夕鈴をどう落とそうか?

人知れず今からのお楽しみに自然と口角が上がり、策士の表情が顔を出す。
気が付けば急ぎ足に為っていた。
黎翔は回廊ですれ違う官吏が深々と頭を垂れている事なんて、
全くと言っていいほど気が付かなかった。


早々に愛しい妃の部屋の前まできた黎翔は、先触れさえもせず勝手気ままに部屋へ歩を進めて妃を探す。
しかし肝心の夕鈴の姿は見えなかった。
侍女に妃の行き先を尋ねてみようと視線を合わようとするが、
誰もが震えて拱手をしたままで聞ける雰囲気ではない。

黎翔は黙って回廊に出て、空を仰ぎみると己の隠密の名を静かに呼んでみた。

「浩大、夕鈴は何処だ?」

黎翔の声に、回廊付近の木の上から音もなく浩大が降りてくる。

「お妃ちゃん??オレにもよく分からないっすよ。先程は湯殿にいたと思うんですがね」
「湯殿だあぁ???お前、まさか・・・・」
「いやっ、オレは見てない!!見てない!!
そんな恐ろしいことは出来ないからっっ!」

浩大は、慌てて弁明をする。
こんなやってもないことで剣の錆にはなりたくはない!

その様子をみた黎翔は、フンっと鼻を鳴らす。

「まぁ、それはそうとして・・・・お前が分からないとなると、夕鈴は何処に行ったのやら」
「そうすっね~~~」

にわかに黎翔の纏うオーラが怒りのそれへと変化して行くのを感じた浩大は、
此処から逃げた方がいいと素早く判断する。

「あっ、オレ心当たりが有るんで、探してきます!じゃあっっ!!!」

気配を完全に消してその場を何とか離れた浩大は少し離れた木の上で腕を組み、
その後の陛下の行動を傍観していた。

ヤレヤレ全く・・・・さすがに狼陛下だよなぁ~おっかないったら。
早々に逃げれて良かったよ。さて、ホントにお妃ちゃんは何処に行ったのやら・・・。
一応居場所だけは確認しておかないと、陛下からどんなお仕置きがくるかわかんないな。

木の上から屋根に飛び移り、器用に屋根伝いに歩きだすと夕鈴捜索に取り掛かった。



続。





****************


この度は、ブログのお引越しに関しコメントをお寄せくださり
有り難うございます。

そして前ブログの時のコメントくださった方には返信も出来ないままで、
失礼ばかりしておりまして申し訳ございません。

少しづつですが、返信していきたいと思ってます。


そして、作品もUP出来ず・・・・・・・
いやぁ~何のためにブログをお引越ししたのだか?!と自分でも呆れてます。


そこで、前々ブログからまた再録させていただきます。
実は懇意にしている方からのリクエストです。
『また読みたい~~~』と。

ですので、手直ししつつUPしていきます。
よろしければお付き合いくださいませ。



瓔悠。





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(非公開コメント受付中)

No title
再録ありがとうございます^^
久しぶりに読んだら、新鮮だったー。
今はもう陛下と夕鈴はラブラブ過ぎて駆け引き的なことってなくなりましたから。

さて、どんな続きだったかなー?
楽しみに待ってるからね~^^


コメ返信は気にしないでね^^



ママ様

こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

わぁ~~い!再録喜んでくれた~~
UPしてよかった!!

そうなのよ・・・臨時妃設定は最近は書く方が少なくなったですもんね。
ラブラブ夫婦モノが多いから~
でもそれはそれですんごく読んでて楽しいけど。
私も書き手の前に読み手ですもの~~


続き・・・・私も実は忘れています。
再録で手直ししながら『ああ、こんな話だったのね~』とうすぼんやりと思い出してます。(笑)

コメント返信は、今どっさりしてます。
どうぞ、マァマも読みに来てね~~

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