【呼称】・後編 (LaLa10月号ネタバレSS) 
2015年09月29日 (火) | 編集 |
【設定】

本物妃 ・ 原作寄り ・ 夫婦設定



【注意事項】

こちらは、LaLa10月号のネタバレとなってます。
コミックス派の方は閲覧注意願います。

前編でも申し上げましたが、このお話は確かにネタバレSSなのですが・・・
私の萌えは一般の方と少しズレてます。
ですので甘いモノや素敵なモノを期待されていらしたのでしたら、
回れ右をして此処より出られることをお勧めいたします・・・・。

それに、だんだん書いていくうちにネタバレでは無くなってきてます。
つまり・・・オリジナルなモノへと変化しちゃいまして。
全くの妄想話へと発展してしまいました。
何とかこの後編で元に戻したいのですが・・どうなったかは『???』です。

兎に角、
何でもどんと来い!!の方のみ、どうぞ先へお進みくださいませ。













「はぁはぁ・・・・陛下は追いかけて来てないわよね」

夕鈴は庭園を一気に駆けてかなり離れたところまで来ると、やっと立ち止まった。
そして荒くなった息を何度か深呼吸して、何とか整えようとする。
取り敢えず黎翔から逃げてきたのは良かったが、
下町へ帰るための衣服はあの部屋の箪笥の中に置き去りのままだった。

「このままの衣装じゃあ、帰れないのよね~。
でもまたあそこに戻るとなると、陛下と鉢合わせしないとも限らないし・・・」

ブツブツ独り言を呟く夕鈴。
それを木の上で聞いている人物が一人・・・。
夕鈴と黎翔とのやり取りを面白げに見物していた浩大である。

「お妃ちゃぁ~~ん、何をブツブツ言っているのさ」
「うん???浩大、いるの?」
「いるよ~~」
「いるって、どこにいるのよっっ!」

夕鈴は周りの木々のどれかにいるであろうと当たりを付けながら、キョロキョロと見回す。
だが目を凝らしても浩大は巧妙に隠れていて、姿を見つけ出すことは出来なかった。

「もうっっ!浩大、降りてきて!!」

半ばふくれっ面になりながら夕鈴は、声を上げる。

「はい、はい!で、実際のところお妃ちゃんはどうしたいのさ。
へーかはそんな些細なことは気にしないと思うけど」
「・・・・浩大、聞いていたのね」
「まぁね~だって、オレの仕事はアンタを護ることなんだから」
「私は、下町に行って少しでも妃の悪評をどうにかしたいのよ」
「ふぅ~~ん、なるほどね」

ニヤリと人の悪い笑みを浮かべる浩大と、バツが悪そうに苦笑いする夕鈴。
夕鈴は『へーかは気にしない』と言う浩大の言葉に、多分そうなんだろうなぁ~と考えを巡らせていた。

「どうでもいいじゃん!そんな呼称なんてさ」
「確かにそうかもしれないわね・・・陛下のことだから気になさらないと思うわ。
でもね、私はそれは納得がいかないの」
「世間なんて、あちこちで噂話が始終飛び交っているんだぜ・・・・イイ噂もワルイ噂も。
だからそんなこと一々気にしてたら、狼陛下の花嫁なんて務まらないとオレは思うけど」
「・・・・・・・・・・」

あっさりと肯定された浩大の言葉に、夕鈴は口を閉ざす。
でもそれを認めてしまうのは陛下に甘えているような気がしてならなかったし、
自分が少しでも何とかできるような気もしたから諦められない。


「でもそれじゃあ、私はどうすればいいのよ」

小さな声で呟く、夕鈴。
俯いた表情を読み取ることは出来ないが、気落ちしているのは浩大でも分かった。

「まぁ、そんなに気にすることないって、お妃ちゃん!!」
「・・・・・・・・・」
「だから、ほら、顔上げてよ」
「・・・・・・・」
「へーかがそんなちっぽけなことを気にするって思う?オレは思わないよ~」
「・・・・・・」
「ねぇ、お妃ちゃん、何とか言ってくれよ~~」
「・・・・・」

浩大が慌て気味に、フォローめいたことを立て続けに言うが、
聞こえているだろうに夕鈴はジッと身じろぎせず佇んだままだった。
そしてその背中は頼りなく見え、かすかに震えていた。
結局、夕鈴は俯いたまま一言も発することはなかった。

「分かった!分かったからっっ!!
どうしてもお妃ちゃんがどうにかしたいって思うんだったら、
オレが手助けしてやるから・・・・・」

お手上げといった感じで浩大は、夕鈴に取り成す。
それを聞いた夕鈴はようやく納得し、小さな声で浩大に問う。

「・・・本当?手伝ってくれる?」
「ああ、オレの負けだよ!!何でもするからさっ」
「ありがと」

やっと顔を上げた夕鈴の薄茶の瞳は陽の光に煌めく透明な雫が潤んでおり、
今にも零れ落ちようとしている。
しかし零れ落ちることは無かった。
後ろから伸びてきた指先によって寸でのところで受け止められた。
それが誰かだなんて決まり切っているのだが。

「・・・・夕鈴、どうしてそんなに頑張ろうとするの?
僕は君が傍にいてくれさえすれば、それだけいいのに。
世間がなんて言おうと、全く関係ないんだから」

後ろから抱き留められて、夕鈴は一歩も動けなかった。
逞しい腕は安心感を運んできて、ホッと心和ませる。
でも黎翔の言葉を聞いて、そうも安心もしていられない

「えっ??陛下・・・・・・・私が世間で何て言われているのか、知って・・・いるんですか?」
「ごめんね、夕鈴があまりにも気にしていたら、李順に聞いたんだ」
「・・・・・・・・・・知っているんですね、私が世間で『妖怪妃』なんてことを言われていること。
私、どうにかしたいんです。だから下町に行って少しでもその噂を消してきたいんです」
「夕鈴が、かい?」
「はい、私に出来ることなんて大してないことは分かりますが・・・・
それでも、出来ることはきっと、少しは、あると思うんですっっ!!!」
「そんなに力まなくても」

そう言うと、黎翔は夕鈴の前に立って両肩に手を乗せて微笑んで見せた。

「夕鈴、大丈夫だから・・・」
「ダメなんです!陛下に汚名を着せるわけには、いけないんですっっ!!!」
「私はそんなことは全く気に「兎に角、陛下に、そんな汚名は、ダメ、なんです」」

夕鈴は感極まって、薄茶の瞳からぽろぽろ透明な雫があふれ出す。

「夕鈴・・・・もう、君って人は」
「陛下!私は自分が許せない、です・・・・・・私だって、出来ることが、あるはずで」

黎翔はフゥ~と息を吐き出すと、いつまでも自分を責める夕鈴の口を自分の唇で塞いだ。

「うぅん・・・・あぁん」

長く、甘く。
深く。

もう何も言わせないという意思表示。
そして夕鈴を愛しているという想いを行動で示す。

「ううぅん・・・・・・」

息がそろそろ苦しくなる前に、黎翔はそっと唇を離した。
そして優しく、夕鈴の身体を抱きしめた。

「ほら、こうして君がいれば、僕はそれだけで十分なんだ。
だから誰が何をいっても関係ない。
僕にとって君が傍にいなくなる方が耐えられないんだ。
少しの間も離したくないんだから・・・・・下町に行くなんてやめてくれないか?」
「でも・・・・・」
「『でも』は、なし。『はい』しか聞き入れられないよ」
「・・・・・・はい」
「よくできました」

黎翔と夕鈴・・・二人、お互いの顔を見合わせて、微笑んだ。
そんな二人の間に心地よい風が吹き抜ける。

「じゃあ、この話はおしまい」

黎翔は夕鈴の腰に手を当てて、歩き出すように促す。
仲良く歩く二人の様子は、何年も一緒にいるような仲睦ましい夫婦の姿だった。
次第に笑い声も風に乗って、運ばれていく。
そして回廊へ夕鈴を先に入れると黎翔は一人庭園に出て、空を見上げて声を飛ばす。

「おいっ!浩大!!!
わが愛しき妃を泣かせた罪は重いからな。
覚えておけよ」

狼の微笑みを浮かべて、黎翔の深紅の双眸は妖しく煌めいていた。
その後の浩大は・・・・・・・・・・もちろん、黎翔によって半月ほどこき使われたのであった。
でもそれくらいで済んだのは、浩大にとっては有難い処罰だった。



そして夕鈴は・・・・・・その後、蘭瑶に教育を受けることとなった。




終。





きゃぁ~~~~~~やっと書き上がりました。
気が付けば。本誌は11月号が出ているということに。
・・・・・・一体これくらいを書くのにどれだけかかったんだ!と自分が情けない。

更に話が当初思っていたものとすっごく変質してしまいました。
はぁ~~~まだまだスランプなのかしら???


ではここまでご拝読くださり、有り難うございました。

瓔悠。





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コメント
この記事へのコメント
はーい!ここにいまーす‼︎
何でもどんとこい(*^_^*)のタイフーンです(≧∇≦)
下町にどうやって行くかなぁ☆彡
コミック派ですし、ネタバレだとしても、頭の中で萌えれたら良いんです!私はここで楽しければ良いんですよ\(//∇//)\
瓔悠さん、さっきUPのお話ですね\(^o^)/
私、良い時に来ました(*^_^*)
さっき帰宅でやっと風呂上がりでお疲れ様ウィスキー、イエイ\(//∇//)\ 明日も早いが、やめらんない♡
2015/09/10(木) 00:21:48 | URL | タイフーンです(≧∇≦) #-[ 編集]
おはよう^^
よかったー!取り下げる前に読めて・・。
今日はなんだかんだとお子達の用事で朝からバタバタしてましてこの時間になってしまいました~。
今日は眠い・・・。昨夜は寝たのは1時半。
起床は・・・4時半。流石に眠い・・。でも今日はしなきゃいけないことがあるのでお昼寝は出来ないのさ~。
お天気なのに雨が降ってる・・。いい加減お洗濯物を外に干したいマァマですが。皆さんそうだと思うけど~。ね、晴れてくださーい!
さて、浩大が協力するのか?護衛だといいながらいつも引っ掻き回してるようなきもする~(笑)
さてさてどうなることやら?
続き待ってるね^^
2015/09/10(木) 08:06:02 | URL | ママ #-[ 編集]
オッシャー!
後半の続き‼︎ 続き‼︎ 続き‼︎

おー!陛下。やりますねー(*^_^*)
下町行きを止めてるのが、くーちーづーけー♡
そう、「はい」しか言わせないのね(#^.^#) 了解、分かったわ〜!
2015/09/29(火) 21:29:31 | URL | タイフーンです(≧∇≦) #-[ 編集]
No title
後半の後半だね!!

話の途中にキ○(恥ずかしい・・書けない・・)するのは男の常套手段ですね!
何も言わせたくないときにする行為ですよね~←
あと、思い余って?のとき?愛があふれるとき?など(すべてかーい!)
男って・・・ずるい。
こんなことされたら何もいえなくなるよ・・だって、陛下が大好きだから////キャッ////

旦那様にされたら

「なにしてくれてんじゃーー!!!」(関西風)ドカっバシッ
「ウッッ・・・・。」
「私の話ぐらい大人しいに聞いときぃやー!そこに座らんかいっ!!」(極道の妻達風)腕を捻り上げる。

となるに決まってる(笑)このときは着物でも着てようかな。

ああ、いつからこんなに可愛くない妻になってしまったのかしら?
昔は・・・可愛かったはず。夕鈴のような行動してたはず・・・どうしてこうなった?

可愛い行動したい・・・。
喧嘩した後ギュッと抱きしめられながら
「俺も悪かったから、もう黙れよ・・」かーらーのー額コツン・・んで
「うん・・私も・・・ごめん・・」←反省してないけどしてる振り(笑)ココが夕鈴と違うけど。
そこからー!見つめ会いーの、かーらーのーチュッ。・・・でどうでしょうか?
と、変な妄想が脳内を駆け巡っております。

ぎゃあああああ!娘が来たー!ヤバイこんなことかいてるとかばれるかも~。といつつ隠さない私。
長々と私の変な妄想劇場にお付き合いいただきましてありがとうございました!

2015/09/29(火) 22:06:00 | URL | ママ #-[ 編集]
うつむいて押し黙る夕鈴!
可愛いっ。
浩大も夕鈴にはかないませんね!
美味しいお話ご馳走様でした(∩´∀`∩)
2015/09/30(水) 08:17:39 | URL | あさ #-[ 編集]
タイフーン様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信が遅くなりまして、申し訳ありません

何でもOKなのですね~~わぁ~い、やったぁ~~
ネタバレOKなのですね~~
良かったっっ!!
でも私の場合、純粋なものではありません。
ある言葉だけとか、あるアイテムだけとか・・・・。
かなりいびつです。(←自慢すんなっっ!ですが)

お風呂上がりのお酒は良いですよね~~
私もお酒大好き。
いつも旦那の飲みかけのビールを取り上げて飲んでます。
そして自分のチューハイを飲む。
極上の時間です・・・・。


2015/09/30(水) 08:32:40 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ママ様

おはようございます~コメント有り難うございます
返信が遅くなって、ごめんなさい~~

ギリギリセーフだったみたいだね~
良かった・・・です。
でも中途半端だったけど。

相変わらずの忙しさだね~~
早く寝れる日は寝ようね~
身体が付いてこないよ。
私も6時間は寝ないと、身体が持たない・・・
(最近とみに歳を感じるぅ~~)

さぁ、浩大がどうする??どうする??
どうなった????
って、もう後編完全版UPしたから知ってますよね・・・(笑)


2015/09/30(水) 08:35:59 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
タイフーン様
おはようございます~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!

は~~い、やっと後編をUp出来ました
かなり日数経っていて・・・・。
今更かな????とは思ったんですけど
それでも何となく上げないと私がスッキリしなくて。

へーからしい美技!
キスで口を塞ぐなんて、ベタな方法でスミマセン。
でも何となくたまにはベタもいいよなぁ~~と。

ふふふ・・・・タイフーン様はお好きかしら??
2015/09/30(水) 08:36:35 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
ママ様

こんにちは~コメント有り難うございます
返信が遅くなって、ごめんなさい~~

いやぁ~~またコメント返信溜めてしまいました。
スミマセンっっ。


さぁ~~て後編の後編ですよ。
いかがでした??
ってあまりにも常套手段を使ってしまった・・・あはは。

でもあるよね!あるよね!!
って私は経験ないけど・・・・。
そんな少女漫画チックなこと。


私もそんなこと旦那にされたら、
「いい加減にしろ~~~なにやっとんじゃ!!」
となるだろうなぁ~~~
私結構口悪いから・・・・いやぁ~~方言丸出しだしね。

マァマの妄想、グッジョブ!!!
いいよ~~~可愛くてさ~~
うん、私もあんな可愛いこと言いたい。
でもこの見た目じゃ、可愛くなんない・・・・・ふぅ。

マァマの妄想劇場~また書いてね~~
すんごく楽しかったから!!!

2015/10/08(木) 15:47:55 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
あさ様

こんにちは~コメント有り難うございます
返信が遅くなりまして、申し訳ありませんっっ!!

やっぱ可愛い子が俯いて押し黙るのって絵になるんよ!!
うんうん。
マジで夕鈴可愛いもん。

浩大は基本女の子には弱い気がする・・・・
更に言うなら、夕鈴にはめっきり弱い感じなのさぁ~~
こんな絡みって好きなんよね~私って。
うふふ~~。


楽しんでいただけて良かった~~~


2015/10/08(木) 15:51:52 | URL | 瓔悠 #-[ 編集]
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