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未来設定 ・  本物夫婦







まただ。
またもやここへ来てしまった・・・・・・・。
徐に立ち上がった夕鈴は天を仰ぎ、大きく溜息を吐き出す。

ここが何処で、自分の身の上に何が起こったのか・・・・キチンと理解は出来ている。
そりゃ、2度目ともなると人間肝も据わるってモノであり。

「何しに・・・・ですか。それは私も聞きたいです」
「自分自身に??」
「ええ、そうですね」
「ふんっ」

そう鼻で笑う少年は、私の大切な人であり。
でも、そうであってそうじゃない。
目の前にいる愛しい男性は・・・・・正確に言うと、十年程前の姿だった。

「それにしても、お姉さん・・・・・・老けたね」
「はぁ??えっ??なっ”!”!”!」

いきなり言われた夕鈴は、顔が引きつってくる。

「まぁ・・・・・前回に逢った時よりも、何年も経ちましたし・・・ね。
でも老けたと言われるのは、少し不本意です!!せめて違う言い方で・・・・」
「じゃあ、綺麗になったね」

隣に立った少年が耳打ちしてくる。
免疫は十分にあるはずの夕鈴なのに、頬は一瞬で上気する。
その様子をみて、少年は口角を上げてニヤリと嗤った。

目の前の少年は。
いや、その前に此処は・・・・・・・・・白陽国の後宮である。
但し、『過去の』が付くが。
そしてこの少年は、実は陛下だったりする。

夕鈴は以前臨時妃の時に一度、此処に来たことがある。
その時に、この少年陛下に逢うという不思議な体験をしていた。
あの時は数時間ほどで何とか元の時代に戻れたのだが、今回も旨くいくのであろうか。

少し心配顔の夕鈴をよそに、少年陛下は愉しそうに見える。

「折角、また逢えたのだから・・・僕に付き合ってよ」
「付き合う?ですか??」
「そう、今宵の月は精霊が宿っているらしいから、いいモノを見せてあげる。
まぁ、精霊とか、そんな事は信じてはないけど・・・・それでも僕の願いが叶ったから、あながち全てが嘘ではないのかもしれないしな」
「はい??」
「何でもない!お姉さん、こっちだよ」

不意に夕鈴は手に温かみを感じた。
自分の体温ではなく、それは隣で歩く彼のモノ。
気が付けば、当然のように繋がれていた。

「ちよっ、ちょっと!何処に行くんですか?」
「いいところだよ」

少年の陛下は、結構強引だ。
私の慌てぶりなんてお構いなしに、早足で歩いていく。
夕鈴は引っ張られるように付いて行くしかない。
でも、その強引さは嫌な気はしなくて、むしろ安心感を得ることが出来る。
『帰れないかも』という一抹の不安を拭い去るような・・・・・。


少し鬱蒼とした森の中を奥へと進む。
外灯もないのに、空に浮かぶ月明かりだけでもそこそこ明るくて迷うこともないようだ。
終始無言の少年陛下。
夕鈴も何だか話しかけることがいけないことのように思えて、貝のように黙りこくる。

「ここだよ!!!!!」

付いた先に見えるモノは、結構大きな泉だった。
それも透明度が高い清水の泉。

その静まり返った水面に浮かぶのは、大きく白い今宵の月。
水面に映った月が、風に揺れる波と一緒にユラユラ揺れている。

「綺麗・・・・・」

自然に感嘆の声とため息がが夕鈴の口から出ていた。

幻想的で神秘的。
ここだけが現世からは切り離されたような風景が広がる。
誰も訪れることもない、静寂の空間。

「こんな所があるなんて・・・・・知らなかったわ」
「何処??」

少年陛下は何処の事を言っているのか理解できずに、夕鈴に質問を投げかけた。

「後宮なの・・・・でも、ここじゃないけど」
「何処の後宮??」
「そうね・・・・・・・・・・・私の愛する方がいらっしゃる、私のいるべきところ」
「そう・・・・」

少年陛下は黙りこくる。
夕鈴も正面を見据えたまま、しばしこの幻想的な風景に視線は釘付けになっていた。



続。




2014.09.09、10 初載
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おはよーございます\(^o^)/イェイ
続き(≧∇≦)続き(#^.^#)
今回のお話、情景にうっとりさせられます*・
そしてこのお話本当に再録なのですかヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3? 新作並みのドキドキ感‥!(◎_◎;)
わたしの記憶力があやしいのですね〜☆鳥なみの軽量のノーミソで日々過ごしています( ̄^ ̄)ゞ
こんにちは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!
続き!!!続き!!!ですよ~~
おまちどうさまです。
まぁ、情景が良いですか??それは嬉しいです。
私もせっかくの中秋の名月ということで
頑張って書いたものですから~~それを分かってくださるのは書き手冥利に尽きます!!
ハイっ、再録ですよ~~
丁度1年前に書きました。
私も今回の再録作業で気が付いたのですが・・・。
後編はかなり加筆しようと思ってます。
なのでさらに新作感が感じられると思います。
どうぞ、お楽しみに~~~
沢山コメント返して下さってありがとうございます(*^_^*) 力強い言葉が増えて来てて嬉しい(≧∇≦)
コミックはゲット出来ました。餃子は焦げかけました。だってフライパンの目の前にいたのに、夢中になりすぎて‥パチパチの音の変化も完全無視で読み進めていました。
さらなる新作感がいただける‼︎
こりゃ心臓強くしておこうΣ(゚д゚lll)
強引に引っ張る黎翔君にすでにドキドキしてるのに‥d(^_^o)
私…記憶力無い(泣)このお話し覚えてなかった…(笑)臨時の時の井戸は覚えていたのですが…なので!再録ドンと来い!!
アホな私の為に(笑)遠慮なくアップお願いしますm(_ _)m
こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!
いいえ、とんでもないっっ!!
私のほうこそ、沢山コメントしてくださって有難いばかりです。
コミックスは無事にゲット出来たようですね~
でも餃子の代償は大きかった。
・・・・わかります、わかります。
私も家事が手につかない状態でしたもの。
さぁ、UPしました~
新作感は味わえましたか??
私的には結構加筆したつもりなのですが・・・・。
こんばんは~コメント有り難うございます
返信お待たせしました!!
あらま、行様も記憶にないのですね~
丁度1年前にUPしたのですけど。
でも新作感を味わっていただけるでしたら私は嬉しいのですが。
再録ドンと来い!!ですか??
それは嬉しいのですが・・・・あまり需要がないからですね・・・・悩みどころです。
なので・・・・・閉めたくなっていたり。
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瓔悠

Author:瓔悠

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