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【設定】

臨時妃 ・ 原作寄り ・ オリキャラ有り ・ 原作外設定有り




朔が開けた扉の向こうは、悠の執務室だった。
ここは朔と悠だけしか入れず、殊更に密談をしたり隠したいものがある際にはここを使う。
勿論、普段の執務にも使っているのだが………。

「さぁ~~て、例のモノは何処にしまっていたかな~」

誰もいない室に、朔の気取らない声が響く。
悠の言は、黄陵国の王としてのモノでは無かった。
幼馴染である悠の言。
だからこそ、自分は悠の気持ちを汲んでここまで来た。

「あっ、これだな」

朔が戸棚の中に手を差し込んで取り出したものは、
悠がお忍びで行った酒店で購入した2本の内の1本だった。
もう1本は、岩圭への土産として夕鈴の手に既に渡っている。

「一体これで、悠は何をしようとしているんだろうか……」

その瓶の中身は、酒だった。
それもあまり普段お酒を飲まない人にとっては、度数が高めの酒。
しかしその度数にしてはとても飲みやすく、口当たりとしては爽やかな柑橘系。

「誰に飲ませるつもりなんだか?!」

朔は薄々は気づいているものの、その後の事を思い描くとそれが間違いであれば良いと思っていた。
瓶を剥き出しのまま持っていくのは無作法だと思い、
朔は卓上に置いてあった空色の卓布を巻き付けた。
これで味気ない酒瓶も何とかお洒落に格好がつく。

「さて、戻ろうか………」

朔は颯爽と執務室を出て行った。



所変わって、酒宴場。
二人の王は一人の女性の気を引きたくて、
代わる代わる言葉を紡ぐ。

「夕鈴が注いでくれた酒は、格別に美味しい」
「有り難うございます」
「夕鈴さん!黎翔殿だけでなく、僕にも一献いただけますでしょうか?」
「あっ、はい!私で宜しければ……」
「夕鈴……そう言えば、やはり夕鈴は我が国の衣装の方が、
そなたの美しさが引き立たれるな」
「そうですか?我が国の衣装の夕鈴さんはとても可愛らしくも艶やかで、
目を引きましたけれど」
「……それは、有り難うございます」

素面の夕鈴は、酒が結構入った二人の攻防が少々馬鹿馬鹿しいものである事を、
密かに感じていた。
けれどそんな事は口に出す事なんて出来ずに、
辟易しつつも二人に付き合って相槌を打っていた。

そうこうしているうちに、悠が夕鈴に対して積極的態度に出てきた。

「夕鈴さん、この料理はきっと気に入ってもらえると思うので、
一口どうぞ」

悠は、自ら箸に取り夕鈴の口へと運ぶ。

「いえっ、悠様、これはいくら何でも王様である悠様に対して申し訳ないですっっ!!」

自分の隣から注がれる黎翔の鋭い視線が突き刺さって、
夕鈴は悠の行為を慌てて辞退する。

「悠殿……確かに我が妃の申す通り、
一国の王がする行為としては如何かと思うのだが」

黎翔は、やんわりと言葉を選びながら悠へと牽制してみる。
しかし、悠はそんなことは全くお構い無しにニッコリと微笑んで見せた。

「そんな事は言いっこなしで!僕は夕鈴さんともっと親しくなりたいだけなのですから。
それに、夕鈴さんはなんだか他人とは思えなくて」
「はい?」
「いや~夕鈴さんは僕にとって兄とも慕う黎翔殿の妃。
で、あるならば姉と思っても良いくらいで!
いや、こんなにも可愛いらしい夕鈴さんに姉は失礼ですね。
うん!これは、妹とでも言うべきでしょうか」
「はぁ………それはとても有難いお申し出ではありますが、
私は正妃でも無い、一介の妃ですから。
とても勿体無く思えます。
(って、私は本物の妃なんかじゃなくてバイト妃なんだから、
悠様の申し出は受けられないわよっっ!)」

夕鈴は、顔を引きつらせながらも妃然とした笑顔を悠へと向けた。
それを隣で見ている黎翔はニヤリと口角を上げて意地悪い笑みを浮かべる。

冗談じゃない!
悠殿の好きにさせていたら、あの事を暴露しないとも限らない。
ここで夕鈴が申し出をキチンと断ってくれて良かった……。

「あの……悠様」

夕鈴が何かを言いかけた時、朔が酒宴場へと戻って来た。
すかさず悠の傍まで進み、手に持った空色の卓布に包まれた例のアレを手渡したのだった。


続く。














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2017年、
明けましておめでとうございます。

昨年はたくさんのゲスト様に支えられて
このブログを続ける事が出来ました。
本当に有り難うございました。

今年も拙い話を細々とUPしていくと思いますが
どうぞ、宜しくお願いいたします!!!



まぁ、私の勤め先は年中無休のディスカウントスーパーなので
31日までびっちり出勤で、1、2日だけは何とか休みをもぎ取りましたが
普通の土日と変わらずという感じでした。
年末は地獄の様に忙しくて、立ち仕事なので膝と腰が痛くて悲鳴を上げてました。
歳は取りたくはないものですね~~


さぁ~~て。
年明け、初めて書く話は何にしようか・・・・と思い、
少し前を読み返してみました。

で、
『傍迷惑な歓迎』の続きが、書きたい!!!
と意欲が湧き。
そんな訳で、そちらから始めたいと思ってます。

そして年を越してしまいましたが、頂きましたコメントも
返信していこうと思ってます。


今年はまたオフ本も創ろうと画策していますので
その際はまたこちらでお知らせしていきたいと思います。
(今回は通販のみとなる予定です)


昨年の後半は、リアの件で気持ち的に書けないことも有り
(未だに解決はしていないんですけれど・・・)
それで、書けない分・・・あるジャンルにハマりにハマってまして、
こちらには少し遠のいてしまってましたがまた立ち戻ってきますね~~
どうぞ宜しくお願いいたします!!!


それでは、
どうぞ今年も良しなに・・・・・・・・・。



瓔悠。






瓔悠

Author:瓔悠

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