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此方の作品は、『そして一つの可能性』のラストの
ずっと後の話となります。

かなり昔に書いた作品ですので、
現在の本誌の夫婦寄りとは、かなり違うモノになっています。
しかも、夕鈴は正妃になっており、二人の間に子供もいますので、
何でもOKな方のみお進み下さい。






最近とみに思う事がある・・・・・・・。
あの時陛下の手を取って本当に良かった、そして間違いではなかったと。


一面に咲く白い花の絨毯に座り、笑い声と共に駆け回る我が子たちの動向を見守るのはこの国の正妃・・・・・・・そうそれが今の私。

「母様~~~~~~~」

ハァハァ息を切らしながら駆け寄ってきたのは、末公主。
陛下との間に3人もの子宝に恵まれ、更にその内の一人は公子・・・・・・ちゃんと次期国王も設けており、義務もキチンと果たしていたのである。

夕鈴は軟らかい微笑みを向け、
両手を広げて駆け寄る我が子をしっかり受け止める。

「如何しましたの?」
「あのね、母様・・・・・ついて来て下さる?
見せたいモノがありますの」
「見せたいモノ?」
「ええ、だから早く早く!!」

夕鈴の手を引っ張って立たせると、そのまま手を引き走り出す。

この末公主は皇位継承順位も低いためか、
上の二人に比べて元気で自由奔放に育っている。

ただ皆に言わせると、皇位継承順位ウンヌンと言うよりも一番夕鈴に似ているだけだとのことであるが。
知らないのは本人のみで。



その娘に連れて来られたところは、清水をたたえた小さな小川。
そこはそう・・・・・まだバイト妃として後宮にいた夏に、
陛下と水遊びをした思い出深い場所だった。

そう、あの水中着の贈り物をされて陛下に連れられて来た・・・・・・忘れもしない場所だ。

「まぁ~~~懐かしい。
久し振りに来たけれど、相変わらずにキチンと整備されているのね」

昔と変わらない風景に夕鈴は嬉しくなり、
淵にかがんで水を掌に掬って傍に寄って来た子供達に向って掛けてみた。

「母上・・・・何をするのですか?」
「もう冷たいですわ~~~~~」
「母様、もっとやって!!!」

三人三様の反応が返ってくる。
一番上の公主は、容姿は夕鈴と黎翔どちらともに似ていてそれでいて穏やかでお淑やか。
真ん中の公子は、黎翔の容姿全てをまんま受け継いでおり、
周囲が驚くほど瓜二つだったりする。
そして、一番お転婆な末公主。

ホントに、これ以上ない程の大切な宝物である。

末公主が夕鈴の隣に座り込み、同様に水を掬っては兄・姉に向かって投げつける。
その水しぶきは陽の光りを浴び、キラキラ透き通る水晶玉の様だ。

「もう止めなさい・・・・」
「こら、冷たいぞ」

冷たい水を掛けられた兄・姉は言葉では厳しく言っている様にも聞こえそうだが、
妹が可愛くて堪らないらしく声は朗らかで直ぐに笑い声に変わっていく。
三人の笑い声が風に乗って遠くまで飛んでいく。

「こんなところにいたのだな」
「父様~~~~~」

甘えんぼの末公主は、黎翔に一番に走り寄りその大きく逞しい胸に飛び込んだ。
そして、父の大きな胸にスリスリした。
それはいつもの光景で、上の二人がゆっくりと父の傍に歩み寄る。

「父上」
「お父様、ご政務お疲れ様です」


「皆で散歩なのか?私を除け者にして・・・」

少し拗ねる黎翔に夕鈴はそっと寄り添い軽く手に触れると、
顔を見上げてニッコリ微笑む。

「そんな事はありませんよ。
お昼になりましたら執務室という牢獄からお助けするつもりでしたわよ」
「そうなのかい・・・・・その割にはもうお昼近くになっているようだが」
「あら、そうですの?」

両親の仲の良いやり取りを、三人はいつもの事として余り気にはしない。
それにかこつけて黎翔は子供たちの目の前で見せつけるように、
夕鈴を自分の胸に引き寄せそのまま抱き締めた。

「・・・・・・・・・・陛下!!子供たちの前ですのよ」
「よい、どうせ子供たちもいつもの事と理解しているさ」

ははは・・・声高く笑いながら更に強く抱きしめて、
夕鈴の後ろにいる子供たちに片目を瞑ってみた。
それを父の合図だと気付いた公子は、両親二人きりにさせるために二人を伴い、
さぁ~~~とその場を立ち去った。

黎翔はそれを見定めると腕を緩め、愛しい妻の茶色い瞳をジッと見据える。
そしてそのまま柔らかい唇に自分の唇を重ね合わせた。

目の前の夕鈴の唇の隙間からは熱い息が漏れ、瞳は微かに潤んでいる。
この愛しい人は自分だけのもの・・・・・あの時からずっと・・・・・。
今ある幸せを肌で、唇で・・・そう、自分の全身で感じてまた強く抱き締めた。



愛し合う二人は小川の畔でいつまでも見詰め合い、睦み合っていた。
高く登った太陽が、西の空に傾き空が紅に染まるまで。


終。


**********


~後書き~ 2016年10月04日・追記

さて、この話に出て来る3人の子ども達。
何処かで読んだことあるような・・・・・・・。

そうなんですっっ!!

実は、この続きが『未来家族シリーズ』へと続くんです。
気が付けば、あのシリーズも沢山書いたよなぁ~~飽きもせず。

未だに書きたい欲求は、ムクムクと・・・・。
まぁ、それはまたという事で。








2012.11.02 SNS初載





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【注意事項】

此方の作品は、『二人の宝珠』の後の話となります。

かなり昔に書いた作品ですので、
現在の本誌の夫婦寄りとは、かなり違うモノになっています。
しかも、夕鈴は正妃になってますので、
何でもOKな方のみお進み下さい。







夕鈴が僕に与えてくれた幸せや贈り物は数多くあれど、
一番の贈り物は今僕の腕の中でスヤスヤと寝息を立てて眠っているこの娘だと思う。


*********


温かな太陽が中天で眩しく輝く頃・・・李順から昼休憩をもぎ取り、
愛しい家族に会うために後宮へと足を運んでみた。

夕鈴の部屋付近まで来ると、賑やかな声が回廊まで響いてくる。
そしてその声に交じって赤ん坊の大きな泣き声までも・・・・・・・・。
黎翔は逸る気持ちで部屋へと飛び込んだ。

案の定、夕鈴の腕の中で真っ赤な顔で泣いているのは、可愛い愛の結晶。
夕鈴の傍では侍女2人程がガラガラや鈴でご機嫌を直してもらおうと躍起になっていた。
それが功をそうしたのか、少しするとウトウトし始めた様で泣き声も治まった。

「夕鈴、大丈夫か?」
「あ、陛下・・・・どうなさいましたか?こんな時間に。
まだ執務中なのでは?」
「いや、休憩を取ったので、君たちに会いに来たのだが」
「左様ですか・・・・有難うございます」

そして黎翔は二人きり・・・・いや家族三人だけにして欲しいと手を上げ、
侍女を下げさせた。

「夕鈴、何だか疲れているみたいだよ。
僕がこの子の面倒みているから、少し休んだ方がいいよ。
倒れたりでもしたら大変だからさ」
「いえ、でも陛下もお忙しい身なのですから、申し訳ないです」
「大丈夫だよ。先程山の様に訂正書簡や再検討事項を李順に叩きつけてきたから、
当分は僕を捜しに来る事なんてないからさ。
大体僕に仕事をさせ過ぎなんだよ・・・・そのせいでこの子ともゆっくり向き合う時間すらない。
そして夕鈴ともね」

黎翔はブツブツと不満を漏す。
そんな黎翔に夕鈴はゆったりと微笑みながら、シッカリと聞いていた。
その様子を見て、黎翔も微笑み返した。

きっとこんな何でもない時間が、幸せと言うモノなのだろうな。
夕鈴を妃に迎えるまで分からなかったが、これが本当の意味での安らぎ。
老師が言っていたものなのだろう・・・・・。

「夕鈴!ほら、たまには夫の言う事も聞く!!!」
「分かりました・・・では一刻程、お願いしても宜しいでしょうか?」
「いいよ、任せて!!!」

夕鈴は黎翔の腕に娘を預けて微笑み掛けると、
そのまま寝室へとゆったりと歩いて行く。

あれは・・・・・寝台に倒れ込むパターンだな。

黎翔はただ『お疲れ様』と、疲れ切った夕鈴の背中に囁いた。
そして自身の腕の中でスヤスヤ眠る娘に『あまり母上を困らせたら駄目だぞ』と言いつつ、
夕鈴と同じ薄茶の髪を優しく撫でた。

黎翔は窓際までそっと揺らしながらゆっくりと歩いて行き外の気持ちの良い風に当てると、
少し赤ん坊には涼し過ぎるのかブルブルと微かに震えていた。

ちょっと寒かったかな・・・・。
赤ん坊って僕たちと体感温度が違うんだ。

新しい発見に嬉しくなりながら、腕の中の宝物に笑ってみた。
こんな軟らかい笑顔をむけるのは、夕鈴以外ではこの子にだけ。
未だに官吏を始め、国民には非情な狼陛下で通している。
まだ、完全には国が安定していないからだ。

この子が大きくなるまでには、この国を平和で豊かにしておかなければ・・・・。

黎翔は、その決意でいつも政務に励んでいる。
これは夕鈴という伴侶を得てから、変わったことで。
以前はイヤイヤながらのところもあったのだが、今は違う・・・明確な意思で取り組んでいるのだ。
まぁ、たまに息抜きと称して抜け出してはいるのだが。


黎翔は周りに誰もいない事を確認したうえで、柔らかそうな桃色の頬をつっついてみた。
でもそれだけでは満足できずに、今度はほっぺに頬ずりしてみた。

こんなところは、臣下の誰にも見せられないな。
黎翔はふっと笑みを浮かべた。

そんな黎翔とは対照的に、『ほえ~~~~ん』とフルフルと身震いして、
か細い声で泣き始める我が子。
そしてそれが段々声高になり、本格的な泣き声になってしまった。

もう、こうなると黎翔の手には負えなくなってくる。
それでもあやしてみようと試みてみた。
隣の部屋で疲れきって眠っているこの子の母の為に・・・・・・。

「お願いだから泣かないでよ。
よしよし・・・・」

黎翔は少し弱り顔になりながらも、軽く左右に揺らして泣くのを止めようと必死になる。
なのに一向に泣きやんでくれそうにない。

我が腕の中でむずがる娘は、全くもって僕の意のままになんかならない・・・・。
たとえ自分がこの国の王であっても。

「泣き止んでくれないと、お前の母が起きてしまうんだ。
もうしばらく寝かせてやりたいから、お願いだから協力してくれよ」

黎翔の吐き出す言葉は、もう赤ん坊に言う台詞ではなくなっている。
それでも腕の中で泣き続けている。
もう自分には手立てはない・・・・・。

その時、おずおずと侍女が傍に寄って来て拱手しながらこう言った。
「陛下恐れながら、おそらくおむつが濡れておいでではないでしょうか?」と・・・・・・。

「そうなのか?」
「はい。では、私どもが替えさせて頂きますので、公主様をお渡し頂けますでしょうか?」

黎翔はその申し出に助かった~~~~と内心で思いつつも、
そんな事はおくびにも出さないで威厳を持って侍女に手渡した。

侍女たちはいつもの事だと手際よくおむつを替えていた。
その手早さに感心しつつ、次は自分が替えてやるんだと興味津津で見ている黎翔に侍女たちが奇異な視線を向けている事には気が付かなかった。
そうして我が子の泣き声はいつしか笑い声に変わっていき、
その後また黎翔の腕の中に返された。

腕の中で上機嫌の我が子。
もうしばらくは大丈夫かな?と回廊傍に建てられた静かな四阿に抱いていき長椅子に腰掛けて、秋真っ最中で紅葉している木々を一緒に眺め堪能してみた。

ニコニコ微笑む我が子の笑顔に癒されながら、秋の昼下がりを楽しんだ。

「そろそろ母上は起きている頃かな?」

立ち上がり部屋へと戻った二人を待っていたのは、温かいお茶と夕鈴の母乳だった。
夕鈴にそっと手渡すと、即座に母乳を美味しそうに飲み始めた。
その光景を夕鈴の隣で目の当たりにすると、母親には到底敵わないなぁ~と思う。

「ところで陛下・・・・大丈夫でしたか?
私がお休みさせて戴いていた間は・・・」
「勿論!!と言いたいところだけど、母の偉大さと大変さが身にしみて分かったよ」
「そうですか・・・・・」
「あっ、でも有意義だったよ。また僕が面倒をみるからね」

目の前の夕鈴が嬉しそうに微笑み、僕へのご褒美に優しい口づけをくれた。


こうして或る日の午後はゆっくりと過ぎていく。
こんな何でも無い日常が一番の幸せなのだと知ったのは、
夕鈴とこの子のお蔭だと 黎翔は心の奥底で感謝していた。



終。





2012.11.02 SNS初載



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此方の作品は、『そして一つの可能性』のラストの
ホンの少し前の話となります。

かなり昔に書いた作品ですので、
現在の本誌の夫婦寄りとは、かなり違うモノになっています。
しかも、夕鈴は正妃になってますので、
何でもOKな方のみお進み下さい。






さすがに掃除婦の恰好のままではマズイと黎翔を説き伏せて待ってもらい、
着替えを済ませて連れて行かれた先はいつもの執務室の戸口の前だった。

「連れていきたい所って、ここですか?」

ここだったらいつもくるところだから、
ワザワザ『行ってからのお楽しみ』と内緒にして連れてくる事も無かったのに・・・・。

黎翔を見上げ小首を傾げて訊ねる夕鈴に、
黎翔は無言のまま妖艶に微笑み執務室の戸口を明け放つ。

「お妃ちゃん!!懐妊おめでと~~~~」

中側の戸口脇に待機していた浩大が、
籠の中にギッシリと入ってる小花を夕鈴の頭上にフンワリと何度も降らせる。
それは天からふわふわ舞い降りる花のわた雪の様で。
やがて夕鈴の立っている足元には色とりどりの花が散らばり、
そこはさながら春の花畑。

「きれい・・・・・・・・」

夕鈴はただその一言のみを発し、後はその光景に見惚れていた。
その顔には頬笑みが浮かんでおり、喜びが溢れている。

「お妃ちゃん!!まずは、この花がオレからの贈り物だよ」
「えっ??これって浩大が用意したの?」
「そうだよ~~~全てオレが捜してきた花だよ~~気に入ってくれた??」
「ええっっ!」

もう春は近いとはいえ、まだ冬の最中。
これだけの種類の花を捜すのはかなり骨が折れたはず・・・。
それを私とお腹のこの子の為に。

「浩大・・・・・こんなに綺麗な花々を、本当に有難う」

夕鈴は浩大にキチンと向き合い満面の笑みを浮かべて、
感謝の言葉を唇に乗せた。
黎翔は隣りに静かに佇んでいたが、夕鈴がその花を満喫しただろう頃を見計らってそっと腰に手を添え、奥へと進むように誘導していく。
黎翔に連れられ着いた先は執務室でも一番奥にある談話室。
卓を囲むように四方に長椅子が置かれている会議室のようなところであり、
そこには李順と張老師が待っていた。

「おう、遅かったのぅ~待ちくたびれたわい!!」
「さ、さ・・・夕鈴殿は此方に」

四方の長椅子の内、外からの暖かい陽の光りが降り注ぐ背もたれや敷物の置いてある長椅子を勧められた。
夕鈴は黎翔とともにゆっくりと腰掛けて卓をみると、
卓上には果物やあっさりめの料理が所狭しと並んでいる。

「夕鈴殿・・・最近あまり食が進まないと陛下より聞き及びまして、
こちらの料理を用意させました。
これは私事に為りますが細君が懐妊した際に好んで食していたものでして。
実は細君に相談しましたところ、この様な料理が食し易かったと申しましたもので」
「まぁ、李順さんの奥様が・・・・あっさりしていそうでこれなら食せそうです!!
有難うございます」

夕鈴はニッコリ微笑む。
そして折角用意して下さっているのだからと、
傍に置いてあったお皿にとりわけ一口食べてみた。

「わぁ~~これ、とっても美味しいです。
あっさりしてて・・・これなら結構入りそう。
それに、この飲み物は果物の絞ったモノですね・・・・。
スッゴク瑞々しい香りがして美味しそう!!」

このところでは珍しく嬉しそうに食べている夕鈴を見て、
知らぬ間に黎翔の表情も明るいモノになっていく。

「夕鈴、美味しい?」
「はいっっ。とっても美味しいです!!」

夕鈴の明るい声に、周りの李順達も安堵する。

「では、美味しそうに食べているところ悪いがの~~。
これはワシからの贈りものじゃ!!」

張老師はその身体に対しては大きな荷物を抱え持ち、
夕鈴に差し出した。

「なんですか?これは・・・」
「まぁ、開けてみるのじゃな!!」

受け取った包みを開いてみると、そこに入っていたモノは・・・・。
下町の妊婦が好んで着ている妊婦の為の服。

でもこの王宮ではキチンとお抱えの仕立て人がいて、
妊婦服はもう何着も作られているので取り立てては必要はない。
夕鈴は訳が解らず、目が真ん丸になる。

「あの・・・・有難うございます。
この服はとっても嬉しいのですが、一体いつ着ればいいのでしょうか?」
「それは、その眼鏡に聞く事じゃ!!
ワシの贈り物はここまでじゃからな」

老師は訳知り顔で顎鬚を撫でながら、李順を見ている。
益々訳が解らない夕鈴はポカンとした表情に変っていた。

「では、僕が説明するよ・・夕鈴」
「陛下がですか?」
「そうだよ!!これは僕も関係している事だからね。
これは、王宮で着る為のモノでは無いよ!!
これは・・・・・下町に帰省した時のものだよ」
「??」
「夕鈴、僕と一緒に帰省しよう!!」
「えっ???でも・・・・そんな事は出来ませんよ」

夕鈴は分かっていた・・・もうバイトの身分では無くれっきとした王妃で有るから、おいそれとは帰省など出来無い事を。
それを寂しいとは思った事はあれど、でも自分が選んだ路だから仕方ないと我慢していた。

「夕鈴殿・・・私からの贈り物は、陛下と一緒に帰省して頂く事です。
その為に陛下にはこの処、詰めて書簡を処理して頂いていたのです」

だから夜も遅くなっていたり朝も会話もそこそこに執務室に行っていたのか・・・と、最近の黎翔の行動に納得がいった。
考え込んでいる夕鈴に、黎翔は下から覗き込んで囁いた。

「夕鈴!ゆっくりと下町を満喫しよう」
「はっ、はい!!有難うございます」

夕鈴は頬を薔薇色に染め、嬉しさを体現する。

「じゃあ、贈り物も無事に渡せたのですから、後はゆっくり料理でも・・・」

李順の仕切りで、乾杯の合図となり賑やかな食事となった。
この日の夕鈴はこのところでは一番の食欲となり、
その様子に黎翔の心配事も何処かに吹き飛んでいっていた。
やがて卓上の料理も全て無くなり、賑やかな『ぱーてぃ』もお開きとなった。


そしてその夜・・・・・・後宮正妃の間の長椅子で寛ぐ二人。
その表情は穏やかで、ここが二人にとっての癒しの空間であるという事が分かる。

夕鈴はこのところの気鬱も何処かに消え去り、
想いはもうすでに下町に飛んでいるようで。
そんな夕鈴を見詰める紅い瞳はゆったりとしており、
その指は愛しい妃の指に絡ませていた。

「夕鈴・・・・今まで気がついてあげられなくてゴメンね」
「えっ?何をですか?」
「本当は初めての懐妊と言う事もあって不安で一杯だったのに、
こんな窮屈な後宮に閉じ込めていて」
「そんな事は有りません・・・だってここには黎翔さまもいらっしゃいますし。
でも帰省出来るなんて思ってもみなかったから、本当に嬉しいです」

黎翔を見詰める茶色の瞳は、幸せに満ち満ちていた。
そしてそのまま嬉しさを体現すべく、
身を乗り出し黎翔の唇に自身の柔らかい唇をそっと優しく重ね合わせた。


そして、仲睦ましい国王夫妻の夜は更けていく・・・・・・・。
一晩開ければ二人が下町に帰省する日。
夕鈴は期待に胸を膨らませ、いとしい腕に抱かれて眠るのだった。




終。



2013.02.19 SNS初載




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しかも、夕鈴は正妃になってますので、
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あの夜・・・・陛下と二人っきりで睦ましく夜を過ごしてから、
気持ち的に少しは落ちついた様な気がする。
それに陛下も以前のように、こうした方がイイとか一切言わなくなったのがホッとしている一因でもある。

夕鈴はボンヤリと今の自分の心境を分析してみた。
しかし、そうも言ってられない。
不満事は他にあった。

・・・・・・そう、それと言うのも、陛下がここ何日もお帰りになっていないと言う事!!
イヤ、決して喧嘩して帰ってこないのではなく。
まぁ、誤解の無い様に言うならば、自分が起きている間に戻って来ていないだけ。
懐妊してからは心配なのか、必ず寝る前までにお戻りだったというのに・・・・。
そして、朝も会話もする暇さえ無くすぐに執務室に向かってしまう。
だから最近、陛下とマトモな会話をしていない有り様だった。

更に言うならば、ここのところの浩大も老師の様子もどうもヘン!!
私と会うと会話もロクにせず、コソコソ逃げるように立ち去ってしまう。

今までは老師にしたって私を見かけると、『さぁ講義じゃ!!国母となるモノとしては・・・・・』と後宮講義を始めようとする始末だったというのに。

「もう~~~~~何なのよ!!皆して!!!」

夕鈴はこのところの不満事にどうやら限界が来たようで、
久々に掃除婦の恰好になるとお掃除バイトを始めてしまうほどで。

これには浩大もさすがに冷や汗もので、護衛よりも止めるのが先であると判断して夕鈴の後ろから繰り返し声を掛ける。

「お妃ちゃん!!これは陛下にでも見つかるとオレ達がどんな目に遭うか分かったもんじゃないから、マジでやめとこうよ~~~」
「浩大!!何言ってるの?大体妊娠なんて病気じゃないのよ!!
下町の妊婦さん達は毎日の家事をしながら出産の日を迎えるって言うのに、
ここでは大事にされ過ぎなのっっ!!」

浩大の焦りも全く無視して、夕鈴は只管戸棚の埃を落としていた。
そして呑気に掃除しながら、傍で見ている浩大に話し掛ける。

「そう言えば今日は老師を見てないけど、どうしたのかしら??
浩大、知らない?」

知っているけど、お妃ちゃんには内緒だからね~~。
どう言おうか・・・。

「あ~~張のじいちゃんね・・・・。あっ、そうそう今日は李順さんが用事があるとかで、
そっちに行ってるんだよ。」
「そうなの、まぁ邪魔されないからいいってことにするわ。
ところで最近、皆ヘンよね」
「そう??」
「そうよ、大体老師も・・・それに浩大も!!
更には陛下も・・・・・」

また黎翔が夜遅くにしか帰って来ていない事を思い出し、
夕鈴は黙りこくって必死で掃除を続ける。
そんな夕鈴を見ていると浩大も罪の意識が芽生え、
洗いざらいこの計画についてしゃべりたくなる。

イヤ、ここは我慢!
お妃ちゃんには悪いけど・・・。

浩大はそんな事を思いつつ、もう何を言っても掃除をやめてくれそうにない夕鈴を窓の外から見守ることにし、そのまま静かに移動した。
そうすれば、夕鈴にさっきの質問を追及されない事も見越してのことだった。

「よしっ!結構キレイになってきたわよね。
これで後は水ぶきしておけば完璧!!」

桶を片手に井戸に向かおうとする。

オイオイ!!今から水汲みに行くのかよ!!
勘弁してくれよ。
これ以上は、マジでマズイって!!

「お妃ちぁ~~~ん、マジで待った!!!」

浩大が慌てて夕鈴の後を追い掛け、もう掃除を止めるのは無理でも重い水桶を持たせるのだけは阻止しようと手を伸ばした。
その時、浩大の更に後ろから冷気が漂ってくるのを背中に感じた。

「夕鈴!!!君は一体何をしているんだ!!」

浩大の横を通り抜けたのは、怒りのオーラを纏った黎翔。
すれ違いざまに感じたのは射抜かれてしまいそうな紅い・・・そう深紅の瞳が自分を見据えていた事だった。

うわ~~~これって結構ヤバい状況じゃね???
ここにオレがいたら、間違えなく夫婦喧嘩の巻き添えを食らうよな・・・。
此処は逃げるの一手だよな!!

浩大は冷静にこの状況を分析し、その場をソロリソロリと静かに退散した。
それに黎翔も気がついたのだが、浩大よりも今は夕鈴の方が先だとそのまま逃がしたのだった。

「何って、掃除です!!見てわかりませんか?」

至極当然とも言わんばかりに、夕鈴は強気に返す。
それに一瞬押されそうになった黎翔だが、
怒気は抑え気味に諭すように夕鈴に話し掛ける。

「夕鈴・・・・君は今普通の身体では無いのだから、
掃除はしなくてもよいと思うのだが」
「陛下!掃除くらい、下町の妊婦は毎日してる事なんです!!」
「でも何か有ったら・・・と心配してるんだ」
「気を付けていますから、大丈夫ですっっ!大体、妊娠は病気ではないのですが!!」

夕鈴はこのところの、不満をぶちまける様に黎翔に対峙する。

「あ~~もう!!それは分かっているし、君の行動を制限はしたくないが、これは別問題。
掃除してるだなんて・・・しかもこんな寒いところで、更に水桶を持つだなんて以ての外!!
どれだけ僕の肝が冷えたか・・君にはわからないよ!!
その姿を見た時の僕の気持ちなんて・・・」

始めの狼の声音から気がつけば小犬の弱り切った声に変化しており、
いつもは強い光彩を放っている深紅の瞳も今は心配そうに揺れていた。

そんな黎翔の様子に気がつくと夕鈴はサァ~~と気持ちが落ち着いて、
先程までに感じていたイライラ感が何処かに吹き飛んでいた。

本当に陛下は心配して下さっているのよね・・・・何だか申し訳ない事してしまった。

「ゴメンナサイ・・・」

素直な気持ちで黎翔に向かい合うと、夕鈴は申し訳なさで謝罪の言葉がすんなりと出ていた。
頭を下げる夕鈴に黎翔は手を差し伸べ、優しく頭を撫でた。
そして、ホッとひと息つくと夕鈴の謝罪を受け入れたのだった。

「もういいよ・・・・僕の心配が分かってくれたのなら。
それよりも夕鈴を連れていきたいところがあるんだけど」
「連れて行きたいところ?どちらですか?」
「それは行ってからのお楽しみだよ」

黎翔はニヤリと微笑むと片目を瞑って夕鈴の手に自分の手を絡め、
その場所から連れ出した。

「陛下~~私、まだ掃除婦の姿なんですが~~~」

夕鈴の叫び声が、辺りに響いていた。



続く。



2013.02.18 SNS初載




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此方の作品は、『そして一つの可能性』のラストの
ホンの少し前の話となります。

かなり昔に書いた作品ですので、
現在の本誌の夫婦寄りとは、かなり違うモノになっています。
しかも、夕鈴は正妃になってますので、
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「はぁ~~~~~」
「何ですか、陛下・・・・随分と深い溜息ですね。
その溜息の訳は訊かなくとも分かるので敢えては訊きませんが。
兎に角、お早く書簡を山を減らして下さい」
「訊かなくとも分かる?では、言ってみろ!!」

筆を置き完全に執務放棄している黎翔を横目で睨みつつ、
李順は『またか』と言う顔で悠然と答える。

「どうせ、正妃様に『陛下なんて大嫌い』とでも言われたんでしょう」
「お前、夕鈴から聞いたのか?」
「聞いてませんよ」

やっぱりそうなのかと自分の当てずっぽうが当たっていても、
さほど驚きもせずに李順は淡々と書簡の仕分けを行っている。
それに引き換え、黎翔は机に突っ伏して何度も溜息を繰り返す。

溜め息を吐きたいのは、此方のほうですよ。
これで、今日はまた書簡の山が減らないんでしょうね・・・・・。

李順はこの事態の先・・・そう、また政務が滞るという事が読めるからか、
早く黎翔の憂い事を晴らそうと声を掛けてみる。

「陛下・・・・・正妃様が『嫌い』と仰ってもそれは真(まこと)ではない筈。
だから今宵は早く後宮にお戻りに為られて、
夫婦で睦ましく過ごされたら如何ですか?
それには、ほら!まずこの書簡を片して下さい」
「そうだね~~~夕鈴が僕を嫌いになる筈はないよね・・・・・。
では、サッサと片付けるとするか」

本気モードに突入した黎翔の処理能力は、いつもの3倍はUPする。
そうして夕闇が迫りくる頃、卓上に積まれていた書簡たちはキレイさっぱり消え失せた。

「では、後宮の夕鈴のもとへ参る」

これから愛する妻の元に行くと言うのに、何故か緊張の面持ちで向かおうとする主君の姿がどうも似つかわしくなく、李順はそっと声を掛けた。

「陛下・・・・これは私の経験上申し上げますと。
正妃様は初めての懐妊と言う事で、情緒不安定になっておられるのですよ。
だから『嫌い』と仰られたのも少し機嫌を損なったくらいですから、
あまりお気に為さらずに・・・ウチの細君もそうでしたから」
「あの大人しく、いつも慎ましやかな奥方がか?」
「そうですよ、始めはビックリ致しましたがね」
「そうか・・・・・・・・・夕鈴もそうなのか」
「だから、『こうしろ、ああしろ』はあまり仰らない方がいいですよ」

珍しく李順は夫婦間の事にアドバイスしてくる。
黎翔は腕を組みつつ、最近の夕鈴の様子を思い返していた。

そう言えば・・・食事が余り入らない様子に、
自分が『お腹の子の為に食べた方がイイ』と言えば、涙目になっていた様な。

アレがイケなかったのか???
確かにあれからムクれていたような・・・。

「如何すれば、夕鈴が愉しく過ごせるのだろうか??」
「そうですね・・・」

二人が思案している処に、第3者の声があり。

「それはじゃの、ズバリ!ぱーていをするのじゃ!!」

黎翔が後ろを振り返ると、顎鬚を撫でつつ自信たっぷりに言い切った張老師の姿が。

「パーティ?」
「そうじゃ!!懐妊中はどうしても行動の制限も増えてきて、普通の妊婦でさえ気鬱になるものじゃ!
それにも増して王の子を宿しているあの娘っ子は、更にお腹の子の為に・・・とあれじゃこれじゃと制限されるからのぉ。
だから、ここはパァ~とぱーていでもして楽しませるとかがいいと思うんじゃが」
「まぁ確かに、あの働き者の夕鈴殿ですからね・・・・。
動くな!大人しく!!と言われれてもそれを甘受出来無いでしょうし」

三人は、夕鈴の以前の働きぶりを思い出していた。
確かに正妃に為っても、お掃除バイトはしていた・・・・それも、正妃としての責務を果たしながら。
あれだけ立ち動いていたのを、制限されてはご機嫌斜めになっても仕方が無いというもの。

「そうだな。パーティを内輪で開くとするか。
では、それぞれ夕鈴には内緒ということで準備して驚かそう。
何か名目がないとな・・・・・夕鈴の誕生日はまだだし、何か適当なものがないか」

「それじゃあ~~~懐妊祝いっていうのはどう???」

割り込んできたのは、窓枠に足を掛けニヤニヤ笑って観察していた浩大だった。

「お前、そういえば夕鈴の護衛は?」
「それは、他の奴に任せて来たっ!お妃ちゃんがさぁ~~」
「夕鈴に何かあったのか???」

黎翔は急に緊迫した声で、浩大に詰め寄る。

「ちょっ、ちょい待って!!何もないから。
ただ、今日は一日落ち込んでいてさ、どうも陛下に『大嫌い』って言ったことが気に為っていたみたい。
だから、今日は早目に会いに行ってやった方がイイよって伝えに来てやったの!!!」
「そうか・・・・・・」

『落ち込んでいた』という浩大の言葉に、黎翔までも気落ちしてくる。
そこにすかさず、老師が茶々を入れる。

「陛下!ここはドド~~ンと愉しくぱーていをしようじゃないかの!!」
「老師・・・一つ言っておくが、『ぱーてい』ではなくて『パーティ』だ」
「・・・・・・どうでもいいですが、まだ財政的には十分潤ってはいないのですから、あまりお金を掛けないで下さいよ」

そうして四人は頭を寄せて、ヒソヒソと詳しく宴の内容を相談し始めたのであった。
気がつけばすっかりと遅く為っており、黎翔は慌てて夕鈴の待つ後宮へと足を向けた。



「夕鈴、今帰ったが。今日は一日・・・・・・」

言い終わる前に夕鈴に抱きつかれ予想もしていなかった黎翔は、
抱き留めながら後ろにひっくり返りそうになる。
そこを寸での所で踏ん張って、両手で夕鈴を抱きしめ返した。
そして耳元に二人だけにしか聞えない声で話し始めた。

「夕鈴、ビックリしたんだけど、どうしたの?」
「だって・・・・・・・今日はお戻りに為らないのでは?と思ってしまって」
「それは朝の件のせい?」
「はい・・・・・・・・。ゴメンナサイ、私・・・大嫌いだなんて言って」
「いいんだよ・・・・僕ももっと夕鈴の事を考えてあげるべきだったよ。
君がどうしたいのかを」

二人が仲睦ましく内緒話をしている様子から、
侍女達は安堵したようで音も無く下がって行った。

「へいか・・・・・・」
「二人きりの時には名前で呼んでよ」
「でも、二人では無い・・・ですよ・・・って?
あれ?誰もいない」
「侍女達だったら、先程出て行ったよ。
ほら、だから夕鈴・・・キチンと呼んでよ」
「はい・・・・黎翔さま、おかえりなさいませ」
「ただいま、僕の奥さん」

そして二人は朝のわだかまりも消え失せ、おかえりなさいの熱い口づけを交わした。



続く。






2013.02.03 SNS初載




【設定】

夫婦設定

【注意事項】

此方の作品は、『そして一つの可能性』のラストの
ホンの少し前の話となります。

かなり昔に書いた作品ですので、
現在の本誌の夫婦寄りとは、かなり違うモノになっています。
しかも、夕鈴は正妃になってますので、
何でもOKな方のみお進み下さい。







「ゆうりん、朝だよ・・・・早く起きてよ」
「朝・・・・ですか??」
「クスッ、朝なんだけど。ホントに可愛いよね・・・・夕鈴は」

眼にチカチカするぐらいの陽光が降り注いでくる。
確かに眩しいけど・・・・。

朝だっけ?
う~~~ん。

夕鈴が寝ぼけ眼を擦ってゆっくりと開くと、見上げれば破顔微笑の黎翔がいた。

うん?なぜ私が寝ていて陛下の顔が真上にあるの??

ガバッと身体を起こすと、ここは寝台ではなく辺り一面が青々と茂る草野原だった。

「ゆうりん、起きた?スッゴク気持ち良さそうに寝ていたよ」

隣を見ると柔らかく微笑んでいる陛下がゆったりと座っていて。
どうやら私は陛下の膝で寝込んでいたらしい・・・・・。

「ごめんなさい・・・・私・・・・黎翔様に膝枕して頂いていたなんて。
恥ずかしいです」

夕鈴が頬をほんのり朱色の染め上げ消え入るように囁き、口元を袖で隠し俯く。
そんな夕鈴の初々しさが愛おしくて、黎翔はその俯いた顔を掌で上げて瞼に・・・頬に・・・柔らかい唇にキスを落とした。

「キャッ」

可愛らしく小さな小さな悲鳴をあげて驚いてみるも、
夕鈴は幸せを噛み締めていた。

その時、お腹のなかで・・・・・『ポコッ、ポコポコッ』振動する何かが。
ここに居るんだよと主張しているのは、黎翔と夕鈴の宝物。
やっと宿った小さな愛しい命。

「この子も入りたいらしいですよ」
「父と母の邪魔をしたいらしい・・・困った子だ」

二人で育んだ愛の結晶が、もうすぐ二人の元にやってくる。
賑やかな毎日が始まる・・・・更なる幸せを思い馳せながら、
二人はアツイキスを交わした。

サァ~と吹き抜ける熱い一迅の風が、二人を取り巻き流れて行った。
誰もいない、秘密の午後。
二人と・・・・もう一人。
そう、三人だけの幸せな時間。



終。







2012.11.02 SNS初載


瓔悠

Author:瓔悠

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